千夜一夜物語のあらすじ
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千夜一夜物語のあらすじ(せんやいちやものがたりのあらすじ)では、説話集『千夜一夜物語』のあらすじを記述する。

夜数と物語名は『完訳千一夜物語』(豊島与志雄ほか訳、岩波文庫マルドリュス版の翻訳、ISBN 4-00-327801-1 ほか全13巻)に準拠。

バートン版への対応は、『バートン版 千夜一夜物語』(大場正史訳、筑摩書房ちくま文庫ISBN 4-480-03841-8 ほか全11巻)に準拠。

東洋文庫版への対応は、アラビア語のカルカッタ第二版からの直接の翻訳である『アラビアン・ナイト』(前嶋信次池田修訳、平凡社東洋文庫ISBN 4-582-80071-8 ほか全18巻及び別巻)への対応。

シャハリヤール王と弟シャハザマーン王との物語

バートン版「シャーリヤル王とその弟の物語」

東洋文庫版「シャーリヤル王とその弟君の話」

昔々、サーサーン朝(ササン朝ペルシャ)[1][2]シャフリヤールという王がいた(Shahry?r:物語上の架空人物)。王はインドと中国も治めていた。弟のシャハザマーンはサーサーン朝(ササン朝ペルシャ)の北部の都市サマルカンドを治めていた。あるとき兄は弟に会いたくなり、サマルカンドの弟に使いをやって、自分の都に弟を呼んだ。兄のもとに向け出発した際、兄への贈り物を忘れた事に気付いたシャハザマーンが宮殿へ取って返すと、妃が1人の奴隷と浮気の最中であった。彼は妃と奴隷を殺してから兄の国を訪れたが、傷心のためひどく塞いでいた。しかし兄の留守の間、シャハザマーンは兄の妃が20人の男奴隷と20人の女奴隷を相手に痴態の限りを尽くすのを目撃し、自分に起きた出来事はこれに較べればましだと思って元気を取り戻した。帰ってきたシャフリヤールは弟がすっかり明るくなったのを見て理由を尋ねた。弟が目撃した事を聞き、さらに自分の眼でそれを確かめると、シャフリヤールは衝撃のあまり弟と共に宮殿を後にして流浪の旅に出た。

ある海辺の1本の木の下で2人が休んでいる時に魔神がやってきた。2人が木に登って見ていると、魔神は頭の上の櫃から非常に美しい乙女を出し、その膝枕で眠り始めた。木の上の兄弟に気付いた乙女は2人に自分と性交するよう言い、しなければ魔神を起こして2人を殺させると脅した。怯えた2人は言うとおりにした。済むと乙女は、自分は婚礼の夜に魔神にさらわれきて今に至ること、しかしこれまで魔神が眠っている隙に570人(最新のマフディー版では98人[3])の男たちと性交したこと、なんとなれば女が何かをしたいと思えば何者もそれを抑える事など出来ないことを語って聞かせた。魔神でさえ自分達よりも酷い不貞に遭っていることに驚嘆した2人はそれぞれの都へ帰っていった。

宮殿に戻った兄のシャフリヤールはまず妃と件の奴隷達の首を刎ねさせた。そして大臣に毎晩1人の処女を連れて来るよう命じ、処女と寝ては翌朝になると殺すようになった。3年もすると都から若い娘は姿を消してしまったが、それでも王は大臣に処女を連れて来るよう命じた。この大臣には娘が2人いたが、恐怖と悩みにやつれた父を見て、姉娘のシャハラザードは自分を王に娶合わせるよう父に言った。王のもとに参上したシャハラザードは妹のドニアザードを呼び寄せた。王とシャハラザードの床入りが済むと、ドニアザードはかねて姉に言い含められたとおり姉に物語をねだった。古今の物語に通じているシャハラザードは国中の娘達の命を救うため、自らの命を賭けて王と妹を相手に夜通し語り始めた。千夜一夜の始まりである。
商人と鬼神(イフリート)との物語(第1夜 - 第3夜)

バートン版「商人と魔神の物語(第1夜‐第2夜)」

東洋文庫版「商人と魔王との物語(第1夜‐第2夜)」

ある旅の商人がナツメヤシの種を捨てたところ、鬼神(イフリート)が現れ、「その種が当たって鬼神の子供が死んだので、その商人を殺す」と言った。商人は、身辺整理をしたら必ずここに帰ることを誓い、国に帰り身辺整理をして、鬼神の所に戻ってきた。すると、「羚羊(カモシカ)をつれた老人」と「2匹の猟犬をつれた老人」と「牝騾馬をつれた老人」が通りかかり、鬼神に対して「不思議な話を聞かせるので、商人を許して欲しい」と願い出た。鬼神は3人の話を聞いて、それに感心し、商人を許すことになった。
第一の老人の話

ある商人は、妻との間に子ができなかったので、妾を取ったところ、すぐに男の子が生まれた。妻は嫉妬し、妾と男の子を魔法で牛に変えてしまった。商人は妾の牛を知らずに殺してしまい、男の子の牛も殺しそうになるが、牛があまりに泣くので思いとどまった。牛飼いの娘が、牛の正体を見破り、牛を男の子に戻し、商人の妻を魔法で羚羊(カモシカ)に変えた。商人の息子は、牛飼いの娘と結婚した。
第二の老人の話

男3人の兄弟がいて、父親の遺産を相続した。末の弟は地元で商売を続けたが、兄2人は隊商と旅に出て、一文無しになって返ってきた。弟は兄に金を与え、地元でいっしょに商売をするが、すぐに兄2人は隊商と再び旅に出て、一文無しになって返ってきた。再度、弟は兄に金を与え、地元でいっしょに商売をした。3人は、今度はいっしょに旅に出ることにした。旅の途中で、末の弟は、ぼろを着た女に出会い、結婚した。3兄弟は大儲けして返ってくる。しかし、兄2人は弟の妻に嫉妬し、弟と妻を殺そうとするが、弟の妻は実は女鬼神で、逆に兄2人を魔法で猟犬に変えてしまった。

類似の話:
第一の乙女ゾバイダの話

第三の老人の話

ある商人が旅から帰ったところ、妻が黒人奴隷と浮気している現場を発見した。妻がそれに気づき、魔法で商人を犬に変えてしまった。犬になった商人は肉屋に拾われるが、その肉屋の娘が正体を見破り、人間の姿に戻してくれた。商人は肉屋の娘から魔法を教わり、浮気した妻を魔法で牝騾馬に変えた。
漁師と鬼神との物語(第3夜 - 第9夜)


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