千のナイフ
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この項目では、音楽アルバムについて説明しています。漫画家については「千之ナイフ」をご覧ください。

蜷川幸雄の著書「千のナイフ、千の目」とは異なります。

GLAYの「千ノナイフガ胸ヲ刺ス」とは異なります。

『千のナイフ』
坂本龍一スタジオ・アルバム
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1978年10月25日 (1978-10-25)(LP

1980年6月25日 (1980-06-25)(CT

録音

1978年4月10日 ? 7月27日 (1978-04-10 ? 1978-07-27)

コロムビア1,2,4スタジオ

ジャンル

フュージョン

現代音楽

電子音楽

レーベル日本コロムビア/Better Days
プロデュース坂本龍一
専門評論家によるレビュー


Allmusic link

坂本龍一 アルバム 年表



千のナイフ

(1978年 (1978))


サマー・ナーヴス / 坂本龍一&カクトウギセッション

(1979年 (1979))


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『千のナイフ』(せんのナイフ、Thousand Knives)は、1978年10月25日日本コロムビアから発売された坂本龍一の1作目のオリジナルアルバム及び楽曲。タイトルはベルギー詩人アンリ・ミショーメスカリン体験を記述した書物『みじめな奇蹟(フランス語版)』冒頭の一節より。
制作

担当ディレクターによるとレコーディングは、日本コロムビアの第4スタジオで延べ339時間を費やした[1]。当時の坂本は、昼間にスタジオ・ミュージシャンをこなし、夜12時から朝までこのアルバムを作成。何か月もかかったが、寝なくても平気だったと回想している[2]

コンピュータ・オペレーターは松武秀樹が担当。ギターで渡辺香津美が参加。初回プレスはわずか500枚だった[3]。売上は200枚で、残りの200枚は返品された[1]。16分音符の「ハネ方」を数学的に計算した痕跡が残っている[4]
プロモーション

本作発売に伴い、1978年10月25・26日に東京・六本木のピットインで「千のナイフ発売記念ライヴ[5]」が開催された。
アートワークとパッケージ

初発売時のレコード帯には、以下のキャッチコピーが記載されていた。

そして今、

すべては透明になった。

滅亡の時を前にして。

 

現在最も進んだセッションプレイヤー、

アレンジャーとして活躍する鬼才

坂本龍一が、11台のシンセサイザーと

コンピューターを駆使して織りなす壮大な

リューイチ・サウンド。今ここにベールをぬぐ。

ジャケット写真のスタイリストは後に坂本と共にYMOのメンバーとなる高橋幸宏が担当。長髪にヒゲ[6]にTシャツという、ファッションとは無縁な風貌だった坂本に、ジョルジオ・アルマーニのジャケットにリーバイス501ジーンズというスタイリングで、坂本に対し周囲が持っていたイメージを一変させた。
ライナーノーツ

ライナーノーツは、坂本のほか、林光細野晴臣が寄稿。細野は自らのコンセプト「イエローマジック」に絡めた文を掲載している。
収録曲

全作曲:
坂本龍一

Side A
千のナイフ THOUSAND KNIVES  ? (9分34秒)坂本の
ヴォコーダー(KORG VC-10)による毛沢東(1965年に毛沢東が井崗山を訪問したときに作成)の朗読で幕を開け、印象的な響きの和音が平行移動するイントロへとつながる。イントロ後の速いパッセージ部分のメロディーの音色は大正琴のシミュレート。坂本はレゲエ賛美歌ハービー・ハンコックの「Speak Like A Child」にインスパイアされたと発言している。ギターソロは渡辺香津美。後にYMOもライブで演奏しており、1981年発表のYMOのアルバム『BGM』にてセルフカバー。坂本のコンサートツアー『トリオ・ワールド・ツアー・1996』では、ピアノ三重奏のアレンジで演奏された。2002年にリリースされた『US』では冒頭の詩の朗読とフェードアウト部分がカットされている。2005年9月28日リリース『/05』ではピアノ連弾にアレンジされたヴァージョンが収録されている。

ISLAND OF WOODS  ? (9分50秒)浜口茂外也によるブラジルのバードホイッスルによる鳥の声や、アナログシンセで模された森の具体音等が曲の全般を支配している。中間部では心臓の鼓動、犬の鳴き声をシミュレートして表現。最後は波の音で終わる。

GRASSHOPPERS  ? (5分16秒)高橋悠治とのピアノデュオ[7]。6拍子の印象的なメロディー部と3拍子の即興演奏部からなる。

Side B
新日本電子的民謡 DAS NEUE JAPANISCHE ELEKTRONISCHE VOLKSLIED  ? (8分05秒)その名のとおり、坂本流
民謡を目指し作られたが、後に「あの曲は民謡でもなんでもない。完全な西洋音楽」なる趣旨の坂本自身の発言がある。初期YMOのライヴで演奏された。山下達郎がカスタネットで参加している。当時、坂本はスタジオ・ミュージシャンとして山下の作品やライブに数多く関わっており、親交があったため、山下はこのアルバムの制作過程をほぼ毎日のように見学している中で「カスタネットでも…」と依頼されたもので、正式なオファーを受けてのものではない。

PLASTIC BAMBOO  ? (6分31秒)16分音符のウラにアクセントがある、クネクネした独特なメロディーが特徴。初期YMOのライヴで演奏された。

THE END OF ASIA  ? (6分21秒)曲名は“アジアの終焉”ではなく、“アジアの果て”を意味する[注釈 1]コーダ文革期に事実上の中国国歌だった「東方紅」が参照されている。ギターソロは渡辺香津美。後にYMOのライヴにおける主要なレパートリーのひとつとなり、YMOのアルバム『増殖』でセルフカバー。

Chronological Collection 1978-1981 (Columbia Years)

※コロムビア時代のアルバムを集めた『Chronological Collection 1978-1981 (Columbia Years)』では、曲順がLP版のA面とB面が入れ替わった形に変更されている。
DAS NEUE JAPANISCHE ELEKTRONISCHE VOLKSLIED

PLASTIC BAMBOO

THE END OF ASIA

THOUSAND KNIVES

ISLAND OF WOODS

GRASSHOPPERS

クレジット

Produced, Composed, Orchestrated and Performed by

Ryuichi Sakamoto

 


Moog III-C with Roland MC-8 Micro Composer / Poly Moog / Mini Moog / Micro Moog /

Obertheim Eight Voice Polyphonic with Digital Programmer / ARP Odyssey /


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