十年愛
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十年愛
ジャンル
テレビドラマ
脚本遊川和彦
演出吉田秋生
吉田健
横井直行
出演者田中美佐子
浜田雅功
大江千里
鈴木杏樹
斉藤慶子
木村一八
音楽若草恵
製作
制作TBS

放送
放送国・地域 日本

連続ドラマ
プロデューサー八木康夫
横井直行
オープニング大江千里「ありがとう
放送期間1992年10月16日 - 12月25日
放送時間金曜日 22:00 - 22:54
放送枠金曜ドラマ (TBS)
放送分54分
回数11

スペシャル
プロデューサー八木康夫
横井直行
放送期間1993年10月8日
回数1
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『十年愛』(じゅうねんあい)は、1992年10月16日から12月25日までTBS系列の「金曜ドラマ」枠で、毎週金曜日 22:00 - 22:54に放送された日本のテレビドラマ。主演は田中美佐子浜田雅功
概要

田中美佐子と浜田雅功が演じる、つかず離れず、結婚まで行かないという微妙な男女の10年にわたる友情関係を1クール全11話で描いた。また、鈴木杏樹の女優デビュー作であるほか、大江千里は『君が嘘をついた』以来4年ぶりの連続テレビドラマへのレギュラー出演となった。さらに、木村一八はこの作品がテレビドラマへの本格的な復帰作でもあった。

作中で斉藤慶子演じる吉野文、木村一八演じる志村浩介の言動には、現在のストーカーを彷彿とさせる部分が多く見られる。

スペシャルが1993年10月8日に2時間版で放送された。
連続ドラマ

1話ごとに1年分のストーリーが進行し、最終話では第1話から10年後になっているという斬新なコンセプトが採られ、劇中では舞台となる時代の当時のニュースが流れるシーンや電話機などの身の回りの品物の変化など、その時代ごとの雰囲気を強調する演出が用いられた。

物語の途中で逆上した文が、メリーゴーラウンドの操作盤を破壊した結果、故障。高速回転しているメリーゴーラウンド内に取り残された娘・雅美を助けようと乗り込んだ雅一が、回転の遠心力で飛ばされて地面に叩き付けられ、病院に搬送された後に死亡してしまう[1]というシーンが当時話題になった。このメリーゴーラウンドのシーンのあまりに強烈なインパクトのため、本作の概要を説明する際にしばしば「大江千里がメリーゴーラウンドで高速回転して死ぬドラマ」という表現が用いられるほどである。物語途中での雅一の事故死との展開は、演じる大江が当時の音楽活動と撮影スケジュールとの両立が厳しかった(最終話前後の時期にコンサートツアーが開始されることになっていた)ためであり、当初は死亡後、劇中にまったく登場しないとなっていたが、のちに変更。各話にワンシーンずつ登場することになった(『週刊TVガイド』の最終回直前特集、音楽誌『PATiPATi』1992年12月号の大江のインタビュー記事による)。
スペシャル

間男をしていた嵐を見捨てた青空。その数日後、嵐は再会した青空を口説いていると雅一がやって来た。かつて同級生だった2人は再会を喜び合う。文と結婚するという雅一だが、青空と雅一は以前から心惹かれ合っていた。しかし文との結婚式は無事に終了。嫉妬心に悩んでいた青空に嵐が告白。成り行きで結婚する。

しかし青空と嵐の夫婦仲は、最初から冷え切っていた。そして嵐は、青空への自分の気持ちと、雅一への想いを断ち切れないままでいる青空の心境を考慮し「1年間、このままの状態で様子を見たい」と申し出る。

同時に雅一と文も家を訪れた嵐と青空の前では円満に振る舞っていたが、実は結婚から半年経たない内に不仲になっていた。文との結婚を後悔した雅一から告白された青空は一度は断るが、彼が文と別居を経て正式に離婚したと美幸から聞かされ、心が揺れる。そして約束の1年が経過。母の愛子に背中を押された事もあり、嵐の誕生日でもある7月7日に「最終の新幹線の発車時刻までに来なかったら、離婚を受け入れる」という嵐に見送られ、雅一に会う青空だが、そこで嵐とやり直したいという気持ちに気づく。

自分の気持ちが変わってしまった事を伝え、嵐のもとに戻ろうとする青空を追った雅一が事故死。ショックを受ける青空。そしてその間に約束の時間を過ぎたとして、嵐は大阪へ帰って行った。

嵐と出逢ってからちょうど10年目。青空は嵐への想いを小説『十年愛』(連続ドラマのストーリーに該当)に綴って出版(そこで実はドラマ本編は青空が、自身の願望を交えて「もし、初めての出会いの時に嵐を車に乗せていたら?」と想定した架空の物語で、約束の時間から9年間消息を掴めない嵐へのメッセージとして執筆した想いが込められていたいう事実が明らかになる)。そして、出版直後の七夕の日、ついに二人は再会を果たし、実は青空は離婚届けを提出してない事を打ち明けた。
キャスト
主要人物
谷 青空 ⇒ 田村 青空
[2]
演 - 田中美佐子主人公。1957年の秋生まれ。生まれた日の美しい空に感動した母によって命名される。父を知らず[3]父親不在、母も働きづめの貧しい家として幼い頃はいじめに遭ったこともあるが、8歳の頃に妹が生まれ、その直後に母が著書を出した事から生活が大きく変化。私立中高一貫校から大学へ進学。アメリカ留学などを経て卒業後は外資系の商社に就職。やり手で有能ではあるが、父親の面影を見た上司、森田と不倫関係に。森田の住むマンションから立ち去ろうとした際に間男をしていた嵐を救う形で出会う。親友・文の恋人である雅一に心惹かれるが、友情を気にして素直になれずにいたところを嵐に糾弾されてしまう。嵐の後押しもあり、結婚式当日に雅一に告白したところ、同じく青空が好きだった雅一と共に結婚式から脱走してしまうことになる。その後に雅一と正式に結婚、長女・雅美を出産[4]。しかし、結婚前に森田の子供を堕ろしており[5]父親の身代わりに嵐が署名していたことを雅一が悟り、夫婦仲が悪化、寂しさのあまり会社の後輩だった浩介を受け入れる形で、不倫関係になってしまう。その後、離婚寸前にまで陥ったものの嵐の取り成しもあって雅一との夫婦仲も修復に成功。会社を辞め、再出発を誓った矢先に雅美が文に誘拐され、救出に向かった雅一が事故死。義母との確執が決定的になってしまい雅美も奪われる。嵐への思いを断ち切るために神戸へ旅立ったが、母・愛子が怪我で帰国。そして山中湖でのペンション経営を始めるに至ってその手伝いに加わる[6]。そして雅美を取り戻し、人形劇劇団員となっていた嵐の消息もようやく掴み、彼に自分の想いの丈を告白して帰ってきてもらうことに成功する。その後、嵐と共にペンションを経営し、結婚も考えていたがペンションは失火で消失。最終的に嵐とは結婚という形にはこだわらず、「ずっと一緒にいる」という選択肢を選ぶ。
粟野 嵐
演 - 浜田雅功ダウンタウン)1958年7月7日生まれ。役者志望で、定職に就かずヒモのような生活を送っていた男。出身地は大阪[7]、使用言語は関西弁。ヤクザの女房と情事中に亭主が帰ってきてしまい、ベランダにぶら下がっていたのを下にいた青空に救出される[8]。その後、小学生の一時期、同級生だった雅一と再会。交流を持つように。その後も女に対してだらしない態度(複数の女性とヒモ関係を結ぶ、ヤクザの妹の高校生を妊娠させる)が見られたが、愛子に危機を救われたこともあり、谷家の女性陣との関わりを深めていく。青空が雅一を愛していることにいち早く気づき、素直に告白するよう促した[9]ことがきっかけとなり、その後10年にわたって雅一と青空の共通の親友、もしくは義弟(青空の妹・美幸と結婚)として関わり続ける。美幸との離婚後、青空との立場や姿勢のギャップに耐えられなくなり彼女の前から姿を消す。その後は人形劇を上演する旅芸人の団員となっていたところを捜し歩いていた青空と再会、ようやく結ばれる[10]。ただし結婚という形にはこだわらず、良きパートナーという形を貫いている。スペシャルでは青空と成り行きで結婚後、狛江市和泉のマンションで同居。自動車修理工として働く内に青空に心惹かれてゆく。一旦、大阪に戻ってゆくが青空の出した著書を知って上京。再会後に離婚届が出されていなかったと知る。
田村家
田村 雅一
演 -
大江千里1958年生まれ。大阪の裕福な家で一人っ子として育ち、一流大学卒業後、 東京の建築事務所に勤務する雇われの建築士。出版社のリポーターとして取材に来たのをきっかけに文と交際・婚約するが、実は青空に心惹かれていた。結婚式当日に青空からの告白をうけ、式を放棄し青空と共に脱走。その後、青空と正式に結婚。一人娘・雅美を儲けるも仕事重視の青空とのすれ違い、青空が結婚前に中絶、同意書に嵐がサインをしていたと悟った事から夫婦間に亀裂が入り、文と浩介の介入を許してしまうことになり、一度は離婚寸前まで至る。普段は温厚な性格だが、優柔不断な面と同時に頑固な面を持ち合わせ、自身の身勝手さを棚上げし、相手を罵倒する。青空の中絶に関しては嵐の子だと思い込み、嵐が美幸と結婚した事をも含めて母親に都合の良い様に告げ口をし、青空との関係修復後も真実を伝えていない様子が見られる。ようやくお互いに理解し合って夫婦の仲を修復したのも束の間、復讐を企む文によって誘拐された雅美を救出しようとして事故死。その後は各話で青空の夢枕に現れ、嵐に対して素直になりきれない青空の背中を後押しする。最終話では崖下に転落して意識を失った青空の夢枕に現れ、嵐が救出に現れるまで彼女を見守り続けた[11]。母親、同郷の嵐と会話するときは大阪弁になる。職業柄、面白いデザインの家を見つけると、何を差し置いてもカメラを向ける癖がある。家族の顔がいつでも見えるよう、部屋の数がなるべく少ない小さな家を建てたい、という願いを持っていた。スペシャルでは青空に惹かれつつも文と結婚。しかし不仲になったのを理由に青空に迫るが、彼女から嵐との結婚を続けたいと告げられて後を追い、事故死する。
田村 清子
演 - 岩本多代雅一の母。性格にきつい面が見られ、嫌味を言ったり、ヒステリックになることも多い。青空との結婚に反対し、一旦は結婚を認めるが、雅美に固執し毎週末に押しかけてくる様に。のちに雅一の死の原因が青空だと思い込み、入院していた雅美を田村家の跡取りとして強引に連れ去り、青空の中傷を吹き込み、雅美に会いに来た青空と嵐を警察に突き出したりしたこともある。青空から起こされた裁判でも彼女を悪く言った様子が見られる。家出した雅美から「ママと暮らしたい」と訴えられ立腹。しかし彼女の強い意志の前に諦めて帰って行った。スペシャルには登場しないが、文に嫌味を言うと台詞で語られている。
田村 雅義


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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