このページの一部を「十二人の怒れる男 (映画)」に分割することが提案されています。
議論は「このページのノート」を参照してください。なお、分割を行う際には履歴不継承にならないように注意してください。(2024年4月)
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)
出典検索?: "十二人の怒れる男"
『十二人の怒れる男』(じゅうににんのいかれるおとこ、12 Angry Men)は、1954年製作のアメリカのテレビドラマ。またそのリメイクである1957年製作のアメリカ映画。これらを原作にして制作された舞台作品。原作はレジナルド・ローズ。
「法廷もの」に分類されるサスペンスドラマ・サスペンス映画であり、密室劇の金字塔として高く評価されている。ほとんどの出来事がたった一つの部屋を中心に繰り広げられており、「物語は脚本が面白ければ場所など関係ない」という説を体現する作品として引き合いに出されることも多い。日本では、アメリカの陪審制度の長所と短所を説明するものとして、よく引用される。
本作品の発端は、レジナルド・ローズが実際に殺人事件の陪審員を務めたことである。その約1ヶ月後には、本作の構想・執筆に取りかかったという。 父親殺しの罪に問われた少年の裁判で、陪審員が評決に達するまで一室で議論する様子を描く。 法廷に提出された証拠や証言は被告人である少年に圧倒的に不利なものであり、陪審員の大半は少年の有罪を確信していた。全陪審員一致で有罪になると思われたところ、ただ一人、陪審員8番だけが少年の無罪を主張する。彼は他の陪審員たちに、固定観念に囚われずに証拠の疑わしい点を一つ一つ再検証することを要求する。 陪審員8番による疑問の喚起と熱意によって、当初は少年の有罪を信じきっていた陪審員たちの心にも徐々に変化が訪れる。 Westinghouse Studio One CBSの単発ドラマ番組枠『Westinghouse Studio One』(1948年 - 1958年、ウェスティングハウスの一社提供番組)の1エピソード(第7シーズンの第1回)として、1954年9月20日の22時00分 - 23時00分(EST)に放送された。タイトル表記は『Twelve Angry Men』。 放送当時はVTRが開発される以前であり、実用的な収録技術が無いことから、テレビドラマは生放送が普通であり、本作も生放送であった。演出は、当時CBS社員だったフランクリン・J・シャフナー。製作にあたっては放送時間の制約により、ローズが執筆したもともとの脚本から多くのセリフがカットされた。 このドラマは高評価を獲得し、後の映画版につながることとなる。また、プライムタイム・エミー賞において、脚本(レジナルド・ローズ)、演出監督(フランクリン・J・シャフナー)、最優秀男優(ロバート・カミングス)を受賞し、3冠に輝いた。他にもクリストファー賞、シルヴァニア賞も受賞した。 役名俳優 前述のとおり、この作品は生放送であった。映像はキネコで記録されたが、当時の映像保存の技術・環境が不安定であったこともあり、CBSが保有していたキネコフィルムは前半部だけであった。そのため長い間、後半部分は喪失したものと考えられていた。 しかし、2003年に全編を収録したキネコフィルムが、弁護士Samuel Leibowitzの自宅で発見された。発見したのは、Samuelを取材していた、ヒストリー・チャンネルの記者Joseph Consentinoであった。このフィルムは後に、ペイリー・センター・フォー・メディア(旧テレビ・ラジオ博物館)に寄贈された。同年5月23日 - 7月6日に、ニューヨークとビバリーヒルズにて公開された。これにあわせて、映像のリマスタリングも施された。
あらすじ
登場人物
陪審員1番
中学校の体育教師でフットボールのコーチ。陪審員長として議論を進行させる。
陪審員2番
銀行員。気弱だが慎重に無罪説に同意する。
陪審員3番
メッセンジャー会社経営者。息子との確執から有罪意見に固執する。
陪審員4番
株式仲介人
陪審員5番
工場労働者。スラム育ちで、ナイフの使い方に関してその経験を述べる。
陪審員6番
塗装工の労働者。義理、人情に篤い。
陪審員7番
食品会社のセールスマン。裁判にまったく興味がない。ヤンキースの試合を観戦予定で時間ばかり気にしているが、夕立で試合が流れたため面倒くさくなる。
陪審員8番
建築家。検察の立証に疑念を抱く。最初から無罪を主張した唯一の人物。
陪審員9番
80前後の老人。8番の意見を聞いて最初に有罪意見を翻す。鋭い観察から証人の信頼性に疑問を投げる。
陪審員10番
居丈高な自動車修理工場経営者。貧困層への差別意識から有罪を主張。
陪審員11番
ユダヤ移民の時計職人。強い訛りがある。誠実で、陪審員としての責任感が強い。
陪審員12番
広告代理店宣伝マン。スマートで社交的だが軽薄な性格で、何度も意見を変える。
テレビドラマ版
"Twelve Angry Men"
ジャンルテレビドラマ
脚本レジナルド・ローズ
演出フランクリン・J・シャフナー
出演者ロバート・カミングス
フランチョット・トーン
エドワード・アーノルド
製作
プロデューサーフェリックス・ジャクソン
制作CBS
放送
音声形式モノラル放送
放送国・地域 アメリカ合衆国
放送期間1954年9月20日
放送時間月曜 22時00分 - 23時00分(EST)
放送分60分
回数1
特記事項:
・『Westinghouse Studio One』第7シーズンの第1回
・生放送
・モノクロ放送
テンプレートを表示
キャスト
陪審員1番ノーマン・フェル
陪審員2番ジョン・ビール
陪審員3番フランチョット・トーン
陪審員4番ウォルター・エイベル
陪審員5番リー・フィリップス
陪審員6番バート・バーンズ
陪審員7番ポール・ハートマン
陪審員8番ロバート・カミングス
陪審員9番ジョセフ・スウィーニー
陪審員10番エドワード・アーノルド
陪審員11番ジョージ・ヴォスコヴェック
陪審員12番ラーキン・フォード
スタッフ
作:レジナルド・ローズ
タイトル:ハワード・マンデル
美術:ウェス・ロウズ
舞台装置:ウィラード・レヴィタス
ストーリー・エディター:フローレンス・ブリットン
アソシエイト・プロデューサー:ウィリアム・M・アルトマン
プロデューサー:フェリックス・ジャクソン
演出:フランクリン・J・シャフナー
映像の保存状況