北海道大学大学院理学研究院(ほっかいどうだいがくだいがくいんりがくけんきゅういん、英称;Faculty of Science)および北海道大学大学院理学院(ほっかいどうだいがくだいがくいんりがくいん、英称:Graduate School of Science)は、北海道大学大学院に設置される研究科以外の組織の一つである。また、北海道大学理学部(ほっかいどうだいがくりがくぶ、英称:School of Science)は、北海道大学に設置される学部の一つである。 北海道大学理学部は、帝国会議での承認を経て、真島利行を設立委員長とし中谷宇吉郎、茅誠司など様々な大学の出身者が教員として招聘され、1930年に北海道帝国大学に設置された学部である。1953年に大学院理学研究科を設置した[1]。2010年には北海道大学理学部出身で、鈴木カップリングで著名な鈴木章北海道大学名誉教授がノーベル化学賞を受賞している[2]。 化学部門で、複数の教員が教授による追い出し部屋行為の被害を訴えていると報道された。[3]、[4]。 澤村正也教授らの研究チームが2020年8月に発表した。脂肪酸を有用な有機化合物に合成するための人工触媒を開発した内容で、反応物の構造を調べる核磁気共鳴(NMR)の複数のデータで改ざんの疑いが明らかになり、2022年4月29日付で取り下げた。調査結果によると、調査対象となった主な論文は4本、認定された不正行為は、4本の論文で捏造(ねつぞう)519カ所、改ざんが317カ所[5] [6]。2019年に発表された2つの論文が、「Journal of the American Chemical Society」でNMRスペクトルとHPLCチャートの捏造のために撤回された[7][8]。
概要
化学科教員追い出し部屋ハラスメント
構造化学研究室 石森浩一郎教授 副学長 は講座制を採用していることを挙げ、「学生指導の責任は教授が取ることになっている」と、旧スタッフに学生を配属しない理由を述べた。石森氏は「強い要望は23年くらいまでなかったと記憶している。どうすれば快適になるか議論している。我々としては心外だ」と話した。
無機化学研究室 化学部門長の松井雅樹教授は「人事の活性化」を理由に挙げた。「同じ分野でも新任教授と研究方針の相違などで研究室の運営が難しくなるケースも出てくる。一つのオプションとして、いわゆる旧スタッフには独立した形で研究室業務に振り回されることなく研究に集中できる環境を構築したいということだ」と説明した。
追い出し部屋の内部基準を作った20年度当時の部門長、物理化学研究室 村越敬教授は「(化学部門として教授不在になる)前と同じ研究室を持ったまま、新しい研究室を作るのは物理的にも不可能」と説明した。
大学評価に詳しい調(しらべ)麻佐志・東京工業大教授(科学技術社会論)は、北大化学部門の旧スタッフへの扱いを「人権感覚がない」と批判
アカデミックハラスメント問題に詳しい北仲千里・広島大准教授は「組織で特定の人を冷遇しようとしており不当な扱いだ」
研究不正
沿革
1930年 - 北海道帝国大学に理学部を設置[1]。
1953年 - 大学院理学研究科を設置[1]。
1995年 - 大学院重点化を完了[1]。
2006年 - 理学研究科を、理学研究院、理学院、先端生命科学研究院、生命科学院に改組[1]。
学科
入学・編入学定員300人[9]
数学科[9]
物理学科[9]
化学科[9]
生物科学科[9]
地球惑星科学科[9]
専攻
入学・編入学定員129人[9]
数学専攻[9]
物性物理学専攻[9]
宇宙理学専攻[9]
自然史科学専攻[9]
化学部門[9]
著名な出身者
政治
葉梨信行 - 元自治大臣、元衆議院議員葉梨新五郎の長男
斉藤節 - 元衆議院議員、創価大学名誉教授
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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