北欧の政治
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北欧理事会加盟国OECD各国の社会的支出(私的社会支出と公的社会支出)の対GDP比[1]

北欧の政治(ほくおうのせいじ)における政体は、議会制民主主義、単一国家である。しかし先進諸国と比して基礎自治体(フリーコミューン)への地方分権が進んでいる。

経済システムはノルディックモデルが採用され、高負担高福祉の福祉国家となっている。北欧諸国間の国際関係については「北欧理事会」を参照
北欧諸国の共通項
政党

政党支持組織支持者の肖像歴史的文脈
保守主義政党財界官僚高所得高資産貴族
キリスト教民主主義政党教会?聖職者
自由主義政党?自営業者ホワイトカラーブルジョワジー
重農主義政党農業協同組合農家農民
社会民主主義政党労働組合ブルーカラー公務員プロレタリアート
環境政党市民団体NGOなど高学歴、若者、知識人?
共産党/左翼政党?知識人貧困層など?
右翼政党?失業者、貧困層など?

北欧五党制は保守・リベラル・農民・社民・共産だったものの、最近は保守・キリスト教・リベラル・農民・社民+αになりつつある。むしろこちらの方が伝統的な身分制議会からの伝統を引き継ぐものだと言える。
北欧諸国の政府

選挙制度は比例代表制で、一院制である。選挙権被選挙権は18歳以上。任期はいずれも4年である。

選挙では大きな政府陣営(共産主義政党、社会民主主義政党)と小さな政府陣営(自由主義政党、重農主義政党、保守主義政党)の対立軸で争われる。しかしオイルショック以降は環境政党などが台頭してきた。またソビエト連邦崩壊後は、共産主義政党が党名変更する場合が相次いだ。

単独過半数を制する政党が滅多に出ないため、常時連立政権(閣外協力を含む)である。北欧諸国は政権を争う場合には二陣営に分かれるのに対して、実際の政権運営は陣営を超えた中道政党(社会民主主義政党、自由主義政党、重農主義政党)による政党制だった。これにより福祉国家の維持拡大が担保されてきた。

この中道政党の政策連合が赤緑連合(赤土連合あるいは赤白連合)である。つまり北欧の福祉国家とは労働組合だけではなく、自営業者、ホワイトカラー、農家からの要請で成立したのである。

裁判制度は多くの先進諸国と同様に三審制。欧州諸国に一般的に見られる憲法裁判所は存在しないため、違憲立法審査権は、通常裁判所が有する。
北欧諸国の地方自治

北欧諸国の地方自治の特徴は、フリーコミューンと言われる基礎自治体による広汎な予算執行権を有することである。先進諸国では都道府県あるいはのような広域自治体の権限が強いが、北欧諸国では基礎自治体の方に権限が委譲されている。例外はオーランド諸島グリーンランドフェロー諸島である。また先進諸国の場合、自治体への交付金等は、その用途が政府や都道府県や州の厳しい制限下にあるが、北欧諸国では交付金の用途は基礎自治体が自由に決定できる。

地方自治における外国人参政権選挙権被選挙権の両方で認めている。
北欧諸国の圧力団体OECD各国の労働組合加入率(従業員に占める割合%)

圧倒的な力を持つのは労働組合であり、それが社会民主主義政党の優位性を裏付けてきた。

社会民主主義政党は福祉国家の政策の中に、労働組合の組織率を高める仕組みを組み込んでいる。

その組織率の高さが労働組合の政治力の源泉となってきた。


豊かな自然を背景に農業林業水産業が盛んで、重農主義政党の支持基盤となっている。

経営者団体は労働組合に互するために一元化されている。

教会の政治的発言力は弱体で、経営者団体と農民層との連携の障害となっている。

労使の組織団体が高度に集権化されており、政労使の交渉の場を形作っている。これが北欧諸国特有のネオ・コーポラティズムである。
アイスランドの政治

政体は共和政議院内閣制。北欧五党制である。
アイスランドの政党

パーセンテージは独立以来の首班専有率。合計が100%に満たないのは、独立時の首相(無所属)の分である。

独立党 (Sjalfstadisflokkurinn) - 保守主義/自由主義 - 52%


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