北斗の拳
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この項目では、武論尊と原哲夫の漫画について説明しています。アニメ化作品については「#アニメ」をご覧ください。

北斗の拳
ジャンル少年漫画格闘漫画
漫画
原作・原案など武論尊
作画原哲夫
出版社集英社
掲載誌週刊少年ジャンプ
レーベルジャンプ・コミックス
発表号1983年41号 - 1988年35号
巻数全27巻
全15巻(愛蔵版、文庫版)
全14巻(完全版)
全18巻(究極版)
話数全245話+特別編1話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『北斗の拳』(ほくとのけん)は、武論尊(原作)、原哲夫(作画)による日本漫画作品。およびそれを原作・題材としたテレビアニメ(1984年)・ゲームなどを指す。

本項では原作である漫画を中心に、その関連作品についても述べる。

作品解説

世界的な核戦争によって文明と人々の秩序が失われ、争いが繰り返されるという最終戦争後の199X年(20世紀末)が舞台。暴力が支配する弱肉強食の世界に現れた伝説の暗殺拳"北斗神拳"の伝承者・ケンシロウの生きざまを描くハードボイルドアクション。1980年代の『週刊少年ジャンプ』を代表する作品の一つであり、漫画家・原哲夫と漫画原作者・武論尊の最大のヒット作にして代表作でもある。初出版である連載版は『週刊少年ジャンプ』(集英社)1983年41号から1988年35号に掲載され、当時一大ブームを巻き起こした。

内容的には北斗神拳を使うケンシロウをはじめとした登場人物たちが様々な拳法を駆使して戦いながら織りなす宿命的な物語の他に、北斗神拳で(主に悪党の)人間の頭や胴体が破裂する描写「ひでぶ」「あべし」「たわば」などといった断末魔の叫びや悲鳴やケンシロウが相手に対して「お前はもう死んでいる。」と死を告げる際の決め台詞、「秘孔を突く」といった表現などが人気を博した。

アニメのタイトルにもなった「世紀末救世主伝説」はその後のメディアミックス全体で使われるようになっている。

連載当時の単行本は1984年から1989年まで出版されたジャンプ・コミックス全27巻。その後も様々な出版社から物理的な紙製の本のみならず様々な媒体で刊行され続けている(詳細は#書籍を参照)。2019年11月時点で単行本や文庫本、愛蔵版、究極版、完全版等の関連書籍全てを合わした全世界累計発行部数は1億部を突破している[1][信頼性要検証]。

また2019年の時点でのメディアミックス(全収益)は218億$(2兆9000億円以上)を超えており、全世界のコンテンツで歴代17位(日本のコンテンツでは歴代8位)に位置する大ヒット作品となっている[2]

2023年9月13日、北斗の拳生誕40周年を記念して完全新作アニメ『北斗の拳 -FIST OF THE NORTH STAR-』が制作されることが発表された。スタッフ・キャストは一新され、原作に忠実にアニメ化される予定[3]
あらすじ
第一部(第1話 - 第136話〈第1巻 - 第16巻〉)
西暦199X年、世界は核の炎に包まれた。だが、人類は死に絶えてはいなかった。国家が機能を失い、暴力がすべてを支配する世界となった核戦争後の大地で、一子相伝の暗殺拳
北斗神拳の伝承者ケンシロウはかつての親友で南斗聖拳の伝承者シンによって七つのを胸に刻まれ、将来を誓い合った許嫁のユリアを奪われる。元は暴力を嫌う心優しい性格だったケンシロウだが、冷酷な復讐鬼となり悪党たちを容赦なく叩きのめしていく。旅の途中で出会ったリンバットを連れて、旅を続けるケンシロウは関東一円を支配する「KING」の首領、因縁のシンと再会し、死闘の末に倒すがユリアは転落死を遂げたと伝えられる。旅の中でケンシロウは南斗六聖拳の伝承者たちと出会い、ときにかけがえのない親友として、ときに強敵として戦いを繰り広げる。そんな中、ケンシロウを騙って暴虐の限りを尽くすジャギを皮切りにかつての伝承者候補だった3人の師兄たちの生存を知る。中でも、ケンシロウにとってかけがえのない恩人で、真の伝承者として北斗神拳を受け継ぎ、医療に役立てるはずだったトキの消息が気がかりとなっていた。囚われの身となっていたトキと再会するため、監獄都市カサンドラを解放し初めて救世主と呼ばれた[注 1]ケンシロウであったが、トキはケンシロウとユリアを守るために被爆した影響から死を目前としていた。やがて、長兄にしてケンシロウ最大のライバルであるラオウ拳王軍を率いて現れる。世紀末覇王を目指すラオウは自らの力を背景として核戦争後の混乱に終止符を打とうと目論んでいた。その野望を止めるべくラオウの実弟トキは戦士としてラオウに死を賭した戦いを挑むも敗れる。そして、ラオウは南斗六聖拳の最後の将でその実生存していたユリアを手中にすべく、彼女を護る南斗五車星の戦士たちを次々に倒していく。愛と哀しみを背負い、北斗神拳究極奥義「無想転生」を会得したケンシロウは激闘の末にラオウを倒し、余命の短いユリアとささやかで平穏な日々を過ごす。
ケンシロウと黒王号(「LAST PIECE」)
ケンシロウがラオウを倒し、リンとバットに再会するまでを描くスペシャルエピソード。『月刊コミックゼノン』の2014年5月号に前編、同年6月号に後編が掲載され、究極版第11巻に全編が収録された。
第二部(第137話 - 第210話〈第16巻 - 第24巻〉)
時は流れ、リンは美しい女性に成長し、バットも逞しい青年に成長していた。時代の混迷は続き、拳王ラオウの脅威が消えると新たに天帝を擁する元斗皇拳が台頭し、バットたち「北斗の軍」は彼らの支配に立ち向かっていた。ユリアと死別したケンシロウはバットたちの苦境に力を貸し、元斗皇拳との争いの渦中に身を投じる。そんな中、リンは修羅の国に連れ去られてしまう。連れ去られたリンを追い求め、北斗のルーツがある修羅の国に渡ったケンシロウは、ラオウとトキの実兄で北斗琉拳の伝承者カイオウが支配する修羅の国で新たな戦いの運命に巻き込まれる。ハンを皮切りに始まった北斗対北斗の戦い。続いてカイオウの謀略によってケンシロウは生き別れの実兄ヒョウとの戦いを余儀なくされ、何とか彼を正気に戻すことに成功するもヒョウは戦闘による負傷の影響から死を目前に迎える。最後はヒョウを利用し狂わせた強敵カイオウとの戦いに勝利し、カイオウは改心。そしてヒョウは戦闘による負傷でカイオウに抱かれながら亡くなり、カイオウも自害することを決め、ヒョウの亡骸を抱えながら溶岩に埋まり、二つの北斗の混迷に終止符を打った。カイオウに記憶を奪われていたリンはその実ケンシロウを深く愛していたが、ケンシロウはバットにリンを託し二人に別れを告げる。
終章(第211話 - 第245話〈第24巻 - 第27巻〉)
ケンシロウは次代の北斗神拳伝承者としてラオウの遺児リュウを後継者に選ぶ。そして、ケンシロウとの旅の途中でラオウの子として才覚を発揮するリュウを、ラオウの死後も忠誠を尽くすバルガに預ける。やがて、旅を続けるケンシロウは記憶を失い、同じくバットの計らいで再び記憶を失ったリンと再会を果たす。だが、ケンシロウを憎む最後の敵・ボルゲとの戦いで記憶を取り戻したケンシロウは改めて弟分のバットにリンを託すのだった。
登場人物詳細は「北斗の拳の登場人物一覧」を参照
ケンシロウ
主人公。北斗の末弟。一子相伝の暗殺拳・北斗神拳の正統伝承者。数々の強敵(とも)たちと死闘を繰り広げる。
バット
第一部では少年。たまたま知り合ったケンシロウと旅を続け、出会いと別れが続く過酷な旅の同行者となる。成長した第二部では帝都の圧政と戦う“北斗の軍”の若きリーダーになる。リンを愛しながらも見守り続け、その愛と幸福を守ろうと闘い続けた。終盤では記憶をなくした2人のためにボルゲと対峙する。
リン
第一部では少女。ケンシロウに救われ、バットと共にケンシロウの戦いを目撃する。第二部では美しい女性に成長。バットと共に“北斗の軍”の若きリーダーとなる。修羅の国では囚われの身となる。
マミヤ
村を守るリーダーの女戦士。レイが愛した女性。終盤でも登場し、ボルゲと闘うバットの手助けをする。
レイ
南斗水鳥拳の伝承者でケンシロウの仲間。南斗六聖拳の一人であり、宿星は「義星」。
ラオウ
北斗の長兄。カイオウ、トキとは実の兄弟。世紀末覇王として乱世に天を掴むという野望を抱く。ケンシロウの宿命のライバルであり、最大の強敵。その影響力は非常に大きく、死後も回想シーンで登場し続ける。
ユリア
ケンシロウの婚約者。南斗聖拳の秘密に関わり様々な運命に遭遇する。南斗六聖拳の一人であり最後の将を務める。
トキ
北斗の次兄でケンシロウの師兄。心優しい人格者で弟たちを庇い被爆。不治の病に冒され伝承者候補から外れる。再会後はケンシロウを導く。
シン
北斗神拳と対を成す南斗聖拳、南斗孤鷲拳の伝承者。南斗六聖拳の一人であり、宿星は「殉星」。
ヒョウ
第二の羅将でケンシロウの実兄。北斗宗家の嫡男で北斗琉拳の伝承者。最初はケンシロウと敵対するが、戦闘後に和解し仲間になる。彼との戦闘が原因で重傷になる。再会後はリンを救うために奔走した。
カイオウ
第一の羅将でラオウ、トキの実兄。北斗神拳と対を成す北斗琉拳の伝承者。実力のみが全てという「修羅の国」を作り上げる。
『週刊少年ジャンプ』での連載の経緯

『週刊少年ジャンプ』編集者の堀江信彦は、自らの趣味であるモトクロスを題材にした漫画を執筆することを新人の原哲夫に勧めた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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