北の螢_(映画)
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北の螢
監督
五社英雄
脚本高田宏治
出演者仲代達矢
岩下志麻
夏木マリ
早乙女愛
隆大介
成田三樹夫
佐藤浩市
丹波哲郎
露口茂
音楽佐藤勝
主題歌森進一北の螢
撮影森田富士郎
編集市田勇
製作会社東映
俳優座映画放送
配給東映
公開 1984年9月1日
上映時間125分
製作国 日本
言語日本語
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『北の螢』(きたのほたる)は、1984年公開の日本映画仲代達矢主演、五社英雄監督。東映俳優座映画放送製作、東映配給。
概要

本作の主題歌阿久悠作詞、三木たかし作曲、森進一歌唱によるシングル北の螢』と同時進行で映画が製作されたが、始まりは映画製作の方が先である[1]。阿久がスーパーバイザーとして初めて劇映画の製作に参加した。映画『北の螢』は、五社英雄監督が1982年の『鬼龍院花子の生涯』、1983年『陽暉楼』、1985年『』の、高知を舞台にした宮尾登美子原作、五社監督コンビによる三部作[2]の間に撮った映画で、こちらは宮尾原作ではなく、史実に基づいた高田宏治オリジナル脚本で舞台も北海道である[3][4]明治幕開けの北海道の異常な世界・樺戸集治監を舞台に典獄(刑務所長)と北海道開拓の先兵として強制労働を強いられた囚人、その周辺にあった女郎屋の女たちとの愛と憎悪の葛藤を描く[4][5][6]。このため高知三部作と同系列に位置する映画といえる[4]ナレーションのみであるが夏目雅子の遺作となった。小池朝雄の映画作品の遺作でもある。
ストーリー

明治初期。開拓途上の北海道では道路、鉄道建設にあたり屯田兵だけでは労働力が不足し、道内の集治監に収監されている囚人が建設労働力として充てられた。石狩平野空知の樺戸集治監では、月潟剛史が典獄として君臨。月潟は囚人を虫けら同然に扱い"鬼の典獄"と異名をとっていた。雪の日、月潟はゆうという女を助ける。月潟はゆうを自身の情婦・すまが女将をしている料理店に預けた。ゆうは京の祇園芸妓で集治監に収監された元・津軽藩士アナーキスト・男鹿孝之進の救出を企んでいた。ゆうは月潟の命で内務省の開拓副長官・石倉武昌の寝所に行かされるが、その見返りとして男鹿の赦免を要求した。男鹿は接見したゆうに月潟殺しを命じるが、月潟は集治監に潜り込んでいた元新選組副長・永倉新八らに襲われ重傷を負う[4][7][8]
出演

月潟剛史:
仲代達矢

中村ゆう:岩下志麻

すま:夏木マリ

浜菊:中村れい子

花奴:高沢順子

きぬ奴:田中こずえ

木藤勘兵衛:成田三樹夫

各務靭良:夏木勲

小鬼剛志:苅谷俊介

吉田進:荒勢

熊谷友三郎:二瓶正也

高井良雄:高橋利道

海野治作:宮内洋

中島仙吉:成瀬正

三田伝吉:関根大学

神田外記:益岡徹

八木英造:峰蘭太郎

囚人:福本清三

囚人:菅田俊

監守:佐藤金造

斉藤玄:笹木俊志

羽田信吉:木谷邦臣

貝田八郎:白井滋郎

留三:阿藤海

正木伝次:三田村邦彦

丸徳:山谷初男

呉服商:月亭八方

石倉武昌:丹波哲郎

湯原忠良:小池朝雄

別所謙:稲葉義男

古屋せつ:早乙女愛

弥吉:佐藤浩市

永倉新八隆大介

男鹿孝之進:露口茂


ナレーション夏目雅子

スタッフ

監督:
五社英雄

スーパーバイザー:阿久悠

脚本:高田宏治

企画:矢部恒、佐藤雅夫

製作:高岩淡佐藤正之

プロデューサー:佐藤和之、厨子稔雄、遠藤武志

撮影:森田富士郎

美術:西岡善信、山下謙爾

音楽:佐藤勝

主題歌:森進一北の螢

照明:増田悦章

編集:市田勇

助監督:長岡鉦司

製作
同名楽曲との関係

当時の東映社長・岡田茂が、札幌に行ったとき、囚人無縁墓地を見て本作を企画した[9]阿久悠の著書『歌謡曲の時代 -歌もよう人もよう-』に、岡田茂東映社長から阿久に「映画の題名を考えてくれないか」と依頼があり[10][11]、題名だけという初めて聞く要請に阿久は驚くが、『瀬戸内少年野球団』の製作で世話になった直後でもあり引き受けた[10][11]。阿久が五案か六案提出した題名案から「北の螢」が選ばれ、岡田に「どういうイメージか」と聞かれたので「『情婦マノン』だ、地の果てまで男を追って行くイメージ」と答えた[10][11]


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