化粧品
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メーキャップ用化粧品

化粧品(けしょうひん、英語: cosmetics)は、体を清潔にしたり、外見(容貌)を変える目的で、皮膚などに塗布や散布したりするもので、なかでも人体への作用が緩和なものをいう。いわゆる基礎化粧品、メイクアップ化粧品、シャンプーなどである。

コスメの語源について、14世紀初めにフランスで同業者組合サン・コーム(Saint‐Come)が設立された[1]。サン・コームは医療関係者の守護聖人聖コスマス(英語版)(聖コスマスと聖ダミアノス)「聖コスマスは、フランス語では聖コスメとも」のフランスでの呼び名である[1]に由来する(理髪外科医を参照)。

当記事では世界の化粧品を扱う。
概説

メインターゲットは女性で、基礎化粧品化粧水など)やメイクアップ化粧品(口紅ファンデーションなど)など顔につけるものから、ボディ用商品に至るまで、商品は多岐に渡る。

なお、2003年頃からは、若い男性の間での肌への意識の高まりとともに男性用のスキンケア用の化粧品(シェービング・オイル洗顔料、化粧水等)も販売額が増えている。これらは、「メトロセクシャル」「メンズコスメ」などのキャッチフレーズとともに注目を集めている。男性向けの場合はメイクアップ化粧品よりも、基礎化粧品やヘアトニック整髪料香水などといった分野が多い。

また、女性、男性向けともにアンチエイジングの効能をうたった商品も注目を集めるようになってきた。@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .mod-gallery{width:100%!important}}.mw-parser-output .mod-gallery{display:table}.mw-parser-output .mod-gallery-default{background:transparent;margin-top:.3em}.mw-parser-output .mod-gallery-center{margin-left:auto;margin-right:auto}.mw-parser-output .mod-gallery-left{float:left;margin-right:1em}.mw-parser-output .mod-gallery-right{float:right}.mw-parser-output .mod-gallery-none{float:none}.mw-parser-output .mod-gallery-collapsible{width:100%}.mw-parser-output .mod-gallery .title,.mw-parser-output .mod-gallery .main,.mw-parser-output .mod-gallery .footer{display:table-row}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div{display:table-cell;text-align:center;font-weight:bold}.mw-parser-output .mod-gallery .main>div{display:table-cell}.mw-parser-output .mod-gallery .gallery{line-height:1.35em}.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div{display:table-cell;text-align:right;font-size:80%;line-height:1em}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div *,.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div *{overflow:visible}.mw-parser-output .mod-gallery .gallerybox img{background:none!important}.mw-parser-output .mod-gallery .bordered-images .thumb img{outline:solid #eaecf0 1px;border:none}.mw-parser-output .mod-gallery .whitebg .thumb{background:#fff!important}

口紅

マニキュア液

香水

化粧品は(シャンプーや石鹸などのような、すぐ洗い流す洗浄剤を除けば)皮膚や毛髪など身体に直接的に長時間接触するために、含有成分と利用者の体質が合わないと、アレルギーを発症したり、肌荒れ、皮膚のかぶれ皮膚の腫れなど身体へのトラブルが発生する場合がある。そのためできるだけ自然に近い成分を使用し肌などに優しいことを特徴としてあげる商品もあるが、カルミンコチニール色素)など天然成分であってもアレルギーを発症してしまう場合がある。

商品(商材)としての化粧品は、販売価格に、CM広告などのための費用、つまり会計・経理用語でいう「宣伝・広告費」が特に多く含まれているという特徴が挙げられる[注 1]

よって、化粧品業界は商品イメージを作り出す力量、つまりブランディングマーケティングの力量が問われる業界である。各種メディアで派手に宣伝・広告する一部の超大手メーカー以外にも、中小メーカーが非常に多く、また大手資本でありながら全く別のメーカー、ブランドとして活動する会社が多いのも特徴である。
種類(主な化粧品)

基礎化粧品(スキンケア)

化粧水

乳液

洗顔料

クレンジング

美容液

クリーム


仕上げ化粧品(メイクアップ)

ファンデーション

眉墨(アイブロー)

マスカラ

アイシャドー(アイシャドウ)

アイライン

口紅

グロス

頬紅(チーク)

白粉

マニキュア


日本

日本薬用化粧品といわれる化粧品は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)上、化粧品ではなく医薬部外品に分類されるが、医薬部外品の概念は日本、韓国等一部の国にのみあるもので、多くの地域にはそのような概念がないため、日本で医薬部外品にあたるようなものが化粧品として販売されていることがある。

日本標準商品分類では、香水及びオーデコロン、仕上用化粧品、皮膚用化粧品、頭髪用化粧品、特殊用途化粧品、その他の化粧品に大きく分類される[2]
日本での法的な定義

日本の法律では化粧品は次のように定義づけられている。人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪をすこやかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。ただし、これらの使用目的のほかに、第一項(医薬品の定義)第二号又は第三号に規定する用途に使用されることもあわせて目的とされている物及び医薬部外品を除く。 ? 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)第2条第3項

具体的には次のようなものが法律上の化粧品に該当する。

いわゆるメーキャップ化粧品、基礎化粧品、ヘアトニック、香水

歯磨きシャンプーリンス、(身体を洗うための)石鹸入浴剤など、いわゆる(和製英語での)トイレタリー製品


予防効果等を謳う、いわゆる薬用化粧品は、薬機法上は化粧品ではなく「医薬部外品」である。

日本での表示

化粧品には、消費者の誤認を招かないように販売名、製造販売業者の名称・住所、製造番号や記号などが明瞭に記載されていなければならない(薬機法第61条)。

原則として用いられている全成分が表示なされなければならない(非開示の承認を得たものを除く)。表示は配合量の多い順にされる。表示名称は、通常日本化粧品工業連合会で作成している表示名称リストに従う。全成分表示は、2001年(平成13年)からの措置である。同年以降、従来の化粧品の品目ごとの承認や許可が不要になったのを受けて、欧米と同様に、全成分の表示が義務付けられ、消費者への情報提供の機会が確保されたのである。

日本では薬機法で決められた有効成分を含有していれば、「治す」といった違反にあたらない表現の制限範囲の中で効能を表示することができる[3]
製造

化粧品の製造の全部または一部を行う場合には、化粧品製造業許可(一般)が、包装・表示・保管のみを行う場合には、化粧品製造業許可(包装・表示・保管)が必要である。
販売方法
製造販売(元売)

(薬機法上の)化粧品を日本国内で上市(製造・販売)するには、事業者は化粧品製造販売業許可を取得する必要がある。また、製品ごとに化粧品製造販売届が必要である。

輸入販売する事業者は化粧品製造販売業許可と製造業許可を取得する必要がある。さらに輸入品目ごとに化粧品外国届、化粧品製造販売届、化粧品輸入届の3つの届出が必要である。

日本国内で上市する商品には特別な場合を除いて容器とそれを覆う外箱に全成分、内容量、製造販売業者(輸入業者)の表記が必要である。
販売(小売)百貨店の化粧品売り場

百貨店スーパーマーケットドラッグストア(薬局薬店)などの店頭販売のほか、通信販売テレビショッピングなど)、訪問販売連鎖販売取引などの方法で売られることが多い。

女性向け基礎化粧品ブランドを展開するメーカーは、百貨店等において独自のショップ(インショップ)を展開し、いわゆる対面販売により、ユーザ・来店客と対話しながら販売する方法を進める。


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