勝利は我に
The Yankee Doodle Mouse
監督ウィリアム・ハンナ
ジョセフ・バーベラ
製作フレッド・クインビー (初公開版はクレジット無し)
音楽スコット・ブラッドリー
製作会社メトロ・ゴールドウィン・メイヤー・カートゥーン・スタジオ
『勝利は我に』(しょうりはわれに、原題:The Yankee Doodle Mouse、劇場公開時『星条旗よ永遠にの巻』)はトムとジェリーの短編作品のひとつ。
1943年6月26日公開。第16回アカデミー賞短編アニメ賞受賞作品。
初のアカデミー賞受賞作品であるが、この作品が封切りされた当時、戦時中であったため、トムとジェリーが戦争ごっこ、というより本物の「戦争」をする戦時色が強い作品となっている。 いつものようにトムとジェリーは追いかけっこをしていた。だが今日の追いかけっこはミリタリー色が強い。 『CAT RAID SHELTER』(防猫壕)という爆弾型の看板が向く方向へ逃げるジェリー。地下室の穴の中にジェリーは潜り込み、迫り来るトムにトマトを投げつけたことから、2匹は地下室での戦争ごっこを繰り広げる。あるときはメリケン粉で煙幕を展張し、あるときは牛乳パックを加工した爆撃機から電球爆弾を投下するジェリーに対し、トムは花火の乱射で防空砲火を展開し、機銃掃射で追い詰める。 ついにトムはジェリーをロケット花火にしばりつけて打ち上げてしまおうとするが、ジェリーはその紐であべこべにトムの両腕を縛り付けてしまい、トムは満天の星の中へ打ち上げられた。花火が夜空に大輪の花を咲かせ、鮮やかな星条旗を形作る。そしてジェリーは敬礼し、司令部へ次の一文を送る。「もっとネコを送ってください。」
目次
1 作品内容
2 スタッフ
3 補足
4 外部リンク
作品内容
スタッフ
監督 - ウィリアム・ハンナ、ジョセフ・バーベラ
製作 - フレッド・クインビー(初公開版はクレジット無し)
共同製作 - ウィリアム・ハンナ(クレジット無し)
脚本 - ウィリアム・ハンナ、ジョセフ・バーベラ(全員クレジット無し)
原画 - ケネス・ミューズ、ピーター・バーネス、ジョージ・ゴードン、アーヴン・スペンス 、ジャック・サンダー(初公開版のみクレジット)
レイアウト - ハービー・アイゼンバーグ(クレジット無し)
背景 - ジョン・ディドレック・ジョンセン(クレジット無し)
ビジュアルエフェクト - アル・グランドマイン(クレジット無し)
音楽 - スコット・ブラッドリー
彩色プロセス - テクニカラー
録音プロセス - ウェスタン・エレクトリック
制作 - メトロ・ゴールドウィン・メイヤー・カートゥーン・スタジオ
配給 - メトロ・ゴールドウィン・メイヤー
補足
ジェリーは作中で自身をジェリー大尉(旧版ではキャプテン・ジェリー)と自分を軍人に見立てて名乗る。
原題にある「Yankee Doodle」(ヤンキードゥードゥル)とはアメリカの愛国歌・童謡であり、日本では「アルプス一万尺」として親しまれている。ちなみに本作中にはBGMに使用される。
ラストの「もっとネコを送ってください」(SEND MORE CATS)は日本海軍の第一次ウェーキ島攻略部隊を撃退した海兵隊が送ったとされる電文「SEND US MORE JAPS」(『救援物資にはどんなものが必要か?』と問われた際に『もっと日本兵を送れ』=『何度でも撃退してやる』の意)から来たもの。
本作で描かれている星条旗の星の数は48個しかない。これは、1943年当時アラスカとハワイは準州であったためである。
外部リンク
The Yankee Doodle Mouse - The Big Cartoon DataBase
The Yankee Doodle Mouse - インターネット・ムービー・データベース(英語)
表
話
編
歴
トムとジェリーの短編作品 (ハンナ=バーベラ期)
1940年代
1940年
上には上がある
1941年
夜中のつまみ食い
メリー・クリスマス
1942年
お化け騒動
共同作戦
バラ色の人生
楽しいボーリング
にわとり婆さん / にわとりのおばさん
1943年
悪魔のささやき
淋しがりや
勝利は我に
赤ちゃんはいいな
1944年
素敵なおさがり
夢と消えた百万ドル
命の恩人
猫はやっぱり猫でした
ネズミ取り必勝法
1945年
トムのガールフレンド
ジェリー街へ行く
目茶苦茶ゴルフ
可愛い花嫁さん
ただいまお昼寝中
1946年
春はいたずらもの
捨てネズミ
仲間割れ
恋ははかなく
1947年
変な魚釣り
トラになったトム
ピアノ・コンサート
あべこべ物語
海のバカンス
こわいお手伝いさん
透明ネズミ
1948年
なかよし
仲良し同盟
強敵あらわる
やんちゃな生徒
お掃除はこうするの
1949年
ウソをついたら
台所戦争
いたずらきつつき
天国と地獄
海の底はすばらしい
ここまでおいで
ジェリーの日記