劇場版_魔法少女まどか☆マギカ_後編_永遠の物語
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この記事には公開前の映画に関する記述があります。記述内容は映画の公開によって変更されることがあります。(2022年11月)

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ
映画:[前編] 始まりの物語 / [後編] 永遠の物語
原作Magica Quartet[注 1]
総監督新房昭之
監督宮本幸裕
脚本虚淵玄
キャラクターデザイン蒼樹うめ(原案)
岸田隆宏谷口淳一郎
音楽梶浦由記
制作シャフト
製作Madoka Movie Project
配給アニプレックス
封切日

前編:2012年10月6日

後編:2012年10月13日

上映時間

前編:131分

後編:111分

映画:[新編] 叛逆の物語
原作Magica Quartet[注 1]
総監督新房昭之
監督宮本幸裕
脚本虚淵玄
キャラクターデザイン蒼樹うめ(原案)
岸田隆宏、谷口淳一郎
音楽梶浦由記
制作シャフト
製作Madoka Movie Project Rebellion
配給ワーナー・ブラザース映画
封切日2013年10月26日
上映時間116分
映画:〈ワルプルギスの廻天〉
原作Magica Quartet[注 1]
総監督新房昭之
監督宮本幸裕
脚本虚淵玄
キャラクターデザイン蒼樹うめ(原案)
谷口淳一郎
音楽梶浦由記
制作シャフト
封切日2024年冬
上映時間


鹿目まどか

暁美ほむら

巴マミ

美樹さやか

佐倉杏子

キュゥべえ

百江なぎさ


悠木碧

斎藤千和

水橋かおり

喜多村英梨

野中藍

加藤英美里

阿澄佳奈

テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ映画
ポータルアニメ映画

『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』(げきじょうばん まほうしょうじょまどかマギカ)は、日本アニメーション映画テレビアニメ魔法少女まどか☆マギカ』の劇場版3部作である。

3作は、テレビシリーズを再編集して前後編とした2作と、その後の物語を描いた完全新作で構成される[1]。総集編の『[前編] 始まりの物語』と『[後編] 永遠の物語』は2012年10月6日(前編)・10月13日(後編)に、完全新作の『[新編] 叛逆の物語』は2013年10月26日に公開された[2][3]

2021年4月25日に開催されたシリーズ開始10周年記念イベントにおいて、10周年記念プロジェクトの一環として新編の正統続編となる新作映画『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉』が、主要スタッフ・声優が続投する形で制作することを決定したと発表した[4]。2024年冬に公開予定[5]
物語

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出典検索?: "劇場版 魔法少女まどか☆マギカ" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2015年4月)
魔法少女まどか☆マギカのキャラクター一覧」も参照

前編はテレビ版の8話まで、後編は9話以降の総集編となっている。
[前編] 始まりの物語

主人公・鹿目まどかの通う見滝原中学へ、暁美ほむらが転校してくる。まどかに、保健室へ連れて行って欲しいと頼んだほむらは道すがら、「あなたは自分の人生が尊いと思う?家族や友人を大切にしてる?」と問いかける。大切だと答えるまどかに、「なら、今の自分とは違う自分になんてなろうと思わないことね」と言葉を残し、その場を立ち去る。

放課後、親友の美樹さやかと寄り道していたまどかは、「助けて」と呼ぶ謎の声に導かれて迷い込んだビルの一角にて、ネコともウサギとも似た生物・キュゥべえとそれを殺そうとしているほむらに出くわす。戸惑いつつも、傷付いたキュゥべえを助けるが、直後に魔女の結界に迷い込んでしまい「造園の使い魔」に襲われる。そのピンチを、同じ中学の先輩にもあたる魔法少女の巴マミに助けられ、魔女と魔法少女の戦いの一端を知ることになる。

マミに救われた2人は、キュゥべえに「僕と契約して魔法少女になってほしい」と告げられる。どんな願いも叶え、その引き換えに魔法少女になってほしいという夢のような話を聞かされるが、同時にマミから魔法少女は人の世に仇なす魔女を倒す厳しい戦いを続けていかなければならない事実も伝えられ、慎重な判断をするよう忠告される。そのために、魔女との戦いを見学をするうち、世の安全のために、しかし華麗に戦い続けるマミの姿を目にし、2人は魔法少女になることへの強い憧れを抱く。一方、まどかが魔法少女の世界に関わることを止めさせようとするほむらは、キュゥべえやマミに対して敵対的な態度を取る。

ある日、2人がさやかの幼馴染のバイオリニストであり、秘かに想いを寄せる上条恭介が入院する病院へ見舞う帰り際、グリーフシードが孵化しかかっているのを見つける。まどかはマミへ助けを求め、合流して魔女の結界の最深部へと向う中、マミへの憧れを打ち明ける。距離を置くマミだが、まどかの「マミさんはもう一人ぼっちなんかじゃないです」という言葉に涙する。先に魔女の元へ向かっていたさやかとキュウべえの元に辿り着き、一人ではない幸せを胸に魔女やその手下と戦うマミだったが、直後に食い殺されるという無残な死を遂げる。それを見ていたまどかとさやかに、キュゥべぇが契約を迫るが、結界の入り口にてマミに邪魔をさせまいと拘束されていたほむらが現れ、魔女を倒す。

マミの死に様という過酷な現実を突き付けられた2人は魔法少女になる決意を挫かれ、その判断をほむらは歓迎する。しかし、さやかは二度と腕は動かないという宣告に絶望する恭介を前に、ケガを治すためキュゥべえと契約をする。

マミの遺志を継ぎ魔女と戦っていく決意を固めるさやか。その前に、利己主義を信念とする魔法少女・佐倉杏子が現れる。自分が生きるためのみに魔女を倒し、一般人の犠牲も厭わないというマミとは対照的な振る舞いにさやかは反発し、魔法少女同士の争いが生じる。2人の争いを止めたいも、無力ゆえに何も出来ないまどかに、今すぐ魔法少女になれば二人を止められるとキュゥべえは唆すが、そこへ現れたほむらによって争いは制止される。

対決は有耶無耶になったが、さやかはほむらや杏子に対し敵意を抱く。その後、恭介の家の前に佇むさやかの前に現れた杏子は、さやかを挑発。歩道橋に場を移しての対決の場へ、キュゥべえの先導で割り込んだまどかは諍いを止めようとするも、その際の行動により、魔法少女の魔力の源であると思われていた「ソウルジェム」、実は少女から分離された魂を収めている器であり、魔法少女の肉体は魂を引き抜かれて異質なものに変質していることが明かされる。

さやかは、ゾンビのように変質していた身体に負い目を感じ、退院した恭介のことを避ける。一方、杏子には父の教会に人がたくさん来て欲しくてキュゥべえと契約したという過去があった。他人のためにという共通した願い、その願いに裏切られた自分を前に「正義の味方」であろうとする姿に心を寄せていくが、時を同じくして、さやかは自分の友人である志筑仁美もまた恭介に好意を抱いていることを打ち明けられる。自分の決意をも裏切る嫉妬の感情に苛まれ、自分が本心では恭介に見返りを求めていたという事実にさやかは直面する。

悪い状況や心のすれ違いが重なり、まどかの説得も虚しくさやかは心身共に追い詰められていく。まどかはさやかを救うためにキュゥべえと契約しようとするが、それをきっかけにほむらの本心が明かされる。無謀な戦い方を続けるさやかの身を案じる杏子の想いとは裏腹に、自分や人間に対する失望を重ねたさやかのソウルジェムはついに濁りきり、「人魚の魔女」へと化す。
[後編] 永遠の物語

キュゥべえの正体はインキュベーターと呼ばれる地球外生命体の端末であり、魔法少女が魔女になることは彼らによって仕組まれたことであった。その真意を問いただすまどかに対し、キュゥべえは自分たちの種族の目的が宇宙の寿命を延ばすことにあり、そのために魔法少女たちが希望から絶望へ相転移し魔女となる際に発生する、熱力学第二法則に縛られない莫大な感情エネルギーを回収しているのだと語る。まどかはキュゥべえへの不信を露わにし、真意を伏せて少女たちと契約を結んできたことを「騙してきた」と非難するが、感情を理解しないキュゥべえは、見解の相違によって生じた齟齬について、一方的に責められることのほうが理不尽であるとし、地球人を含む宇宙全体の公益のため、まどかの自己犠牲を期待する旨を告げて去る。

さやかを人間に戻す手段がないことを信じられない杏子は、さやかの親友であるまどかが呼びかけ続ければ彼女を元に戻せるのではないかと考え、二人で「人魚の魔女」に立ち向かう。しかし試みは失敗し、杏子と「人魚の魔女」は相討ちとなって果てる。その一方、見滝原には大災害をもたらす最強の魔女「ワルプルギスの夜」が迫りつつあり、キュゥべえは3人の魔法少女が戦死した今、高い素質を持つまどかが魔法少女にならない限り見滝原を救うことができない、と予見する。

一方、それまでは謎に包まれてきたほむらの素性や目的も明らかにされる。彼女は異なる時間軸からやってきた時間遡行者であり、元の時間軸において初めて得た友人でありながら「ワルプルギスの夜」と戦うも死亡してしまったまどかを救うべく、未来への道筋を求めて同じ時間の平行世界を何度も繰り返し戦い続けてきた存在であった。まどかが死を迎える、また魔女と化すという未来に突き当たるたびに幾度となく同じ時間を繰り返してきたほむらは、まどかの存在をよりどころとしていたが、それは結果的にいくつもの平行世界における因果の糸をまどかの存在へと束ね、まどかを最強の魔法少女にして最悪の魔女となる素質を与えることへと繋がっていた。そのことをキュゥべえに指摘されたほむらは、愕然とする。

さやかの遺体が街中で発見され、彼女の告別式から帰宅したまどかは気落ちしていた。そこへキュゥべえが姿を見せ、インキュベーターと魔法少女の関わりの歴史をまどかに説明するも、その過酷さを知ったまどかは混乱に陥る。のち、ほむらの家を訪ねたまどかは助力を申し出るが、ほむらからは自らが辿ってきたこれまでの真相を打ち明けられると共に涙ながら諭され断られる。やがて見滝原には「ワルプルギスの夜」が来襲し、ほむらはありったけの武装で応戦するも敗れ、手詰まりな状態になり、絶望へ墜ちかけていた。そこへ一つの願いを携え、まどかはついにキュゥべえとの契約を決意する。そのまどかの願いとは「過去・現在・未来、全宇宙に存在する全ての魔女を、生まれる前に自分の手で消し去ること」。それは、時間への干渉を超えた物理法則の改変・すなわち因果律を組み替えるという、神の御業にも等しい願いであり、キュゥべえを動揺させる。しかし、ほむらの行いの結果によって、まどかはこの願いを背負い実現できる途方もない因果を持つに至っていたため、願いは成就される。

まどかの願いにより、宇宙は新たな法則の元に再構築された。まどか自身は人としての存在を失い、未来永劫魔女を生み出さないための概念として昇華するが、時間を超える能力を持つほむらだけがその過程を見届ける。時空を超えて遍在する概念と化し、すべての時代と世界を見ることができるようになったまどかは、これまでのほむらの労苦と友情を知ったことにより、自分を想い涙するほむらに心からの感謝と親愛の言葉をかける。そして、最後の奇跡として互いの記憶が残ることを願い、自らのリボンをほむらに託し、まどかはほむらの前から姿を消す。

新たに構成された世界では、魔法少女が魔女になることはなくなった代わりに魔獣が現れ、キュゥべえのエネルギー採取も、人の世の呪いから生まれた魔獣を倒すことで得られるエネルギーを利用する方法へと変わった[6]。以前の世界で戦死したマミ、杏子は存命しているが、まどかの存在は、魔法少女らの間で「円環の理」という概念として口伝される以外には彼女の家族を含む皆の記憶から消えており、ほむらは以前の世界の記憶を持つ唯一の存在となった。そして、まどかの救った世界を守るべく戦い続けるほむらの姿が描かれて、映画は幕を閉じる。
[新編] 叛逆の物語

見滝原中学校に通う、鹿目まどか、美樹さやか、巴マミ、佐倉杏子たちが、人の悪夢が具現化した怪物「ナイトメア」と毎夜戦う中、同じ魔法少女である三つ編み・眼鏡姿の少女、暁美ほむらが転校してきたところから物語は始まる。転校からひと月ほど経ったある日、五人の魔法少女とマミの友達であるベベ、魔法の使者であるキュゥべえと一緒に「ナイトメア」退治に立ち向かう中で、ほむらは違和感を覚え始める。そのことを杏子に打ち明け、調査を行ううちに、二人は見滝原から出ることができないばかりか、自分たちの記憶が巧妙に改竄されていることに気づく。そしてほむらは、ナイトメアとの戦いの舞台であるこの見滝原が「魔女」によって構築された結界の内部である、と確信する。

この世界にはすでに存在しないはずであった魔女についての記憶を取り戻したほむらは、かつてほむらが繰り返した時間の中で、マミを食い殺した魔女そのものだったベベを怪しいと睨む。ベベを捕らえ尋問するが、それがマミの怒りを買い衝突に至る。戦いの末にほむらはマミに捕縛されるが、突如現れたさやかに救い出される。そして、ことの裏側を知るそぶりを見せるさやかは、ほむらに、魔法少女の中にこの状況を望み、結界を作り出した魔女がいることを示唆した。「それは、裁かれなくてはいけないほど罪深いものなのか」との言動にほむらは疑念を抱くが、さやかは、ほむらの記憶より遥かに手練な動作で姿を晦ませてしまう。一方、マミもまた記憶に違和感を抱き始めていた。そこへ、ベベは自らが百江なぎさという者であることをマミに明かし、話を聞いてほしいと告げていた。

さやかを見失ったほむらは、夜の街をさまよう中でまどかに出会う。見滝原を見渡せる丘にて語り合う二人。そこでほむらは、このまどかは本物のまどかであると再認識し、ほむらや皆と永遠に別れる勇気は自分には無いと言うまどかの話を聞き、それがまどかの本心だと解釈して涙する。

やがてほむらは、この偽りの見滝原は自身の願いによってソウルジェムの中に創られた世界であるという結論に達する。現実世界ではほむらは魔女化に至る寸前の状態にあり、そこには、効率的な感情エネルギーの収集方法の確立を目論むインキュベーターの思惑が関与していた。

ほむらから「魔女が存在する世界における感情の相転移エネルギー」の話を聞かされていたインキュベーターは、魔女と「円環の理」の存在を検証するために、ほむらのソウルジェムを外部の干渉から遮断するフィールド内に隔離し、その経過を観察していた。この遮断フィールドは外側からの干渉は遮断するが、内側からは干渉できるよう仕掛けられており、内部のほむら(ほむらのソウルジェムの中にいる魔女としてのほむら)が望んだ、まどかをはじめとする一部の者たちだけはフィールドを通過して結界の中に招き入れられ、記憶を書き換えられ、偽りの見滝原で活動していたのであった。


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