劇場版
仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼
監督坂本太郎
脚本井上敏樹
原作石ノ森章太郎
製作
白倉伸一郎
土田真通
梶淳(テレビ朝日)
出演者
細川茂樹
栩原楽人
渋江譲二
川口真五
松尾敏伸
松田賢二
山中聡
北原雅樹
湯江健幸
音楽佐橋俊彦
主題歌「Flashback」
Rin' featuring m.c.A・T
撮影いのくままさお
編集大畑英亮
製作会社劇場版『仮面ライダー響鬼』製作委員会
配給東映[注釈 1]
公開2005年9月3日
上映時間
77分(劇場公開版)
89分(ディレクターズカット版)
製作国 日本
言語日本語
興行収入11億円[1]
前作劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE
次作仮面ライダー THE FIRST
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『劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼』(げきじょうばん かめんライダーヒビキとしちにんのせんき)は、2005年9月3日より東映系で公開された日本の映画作品。特撮ヒーロー番組「平成仮面ライダーシリーズ」『仮面ライダー響鬼』の映画化作品である。同時上映は『魔法戦隊マジレンジャー THE MOVIE インフェルシアの花嫁』。
キャッチコピーは「伝説の鬼戦士、集結。古文書に記された、戦国時代の壮絶な戦い。」。 本作品は戦国時代を舞台の中心とした仮面ライダーでは史上初となる時代劇であり[2]、テレビシリーズ『響鬼』の番外編にあたる。プロデュースは、テレビ版前期のプロデューサーの寺成紀ではなく、白倉伸一郎が担当した。そのため、テレビシリーズにはなかったライダー同士の戦いが描かれている他、現代の描写もテレビ版『響鬼』とは若干異なっており、映画公開時までのテレビシリーズにおける展開の予測に基づき、明日夢がヒビキのサポーターとして活動している設定になっている。また「ライダー」であることを意識して、冒頭では珍しくヒビキがバイクを運転する場面がある[3]。 時代劇という案は白倉が提示した。寺も同様の構想を抱いていたが、現代を舞台とするテレビ版撮影用の素材が使えないので新規作成が必要となることから、無理と判断していた[4]。 ヒーローの武器のモチーフがギターやトランペットである以上、辻褄合わせは不可能であるため、時代考証は全くされていない。劇中では、カブキが登場早々に英語のセリフをしゃべることによって、「スーパー時代劇」であることを明確にしている[4]。脚本の井上敏樹の「時代劇は差別の多い時代である」という考えから、戦国時代では鬼(仮面ライダー)は忌み嫌われる存在として描かれている[5]。 タイトルは黒澤明の映画『七人の侍』に似ているが、内容を参照しているわけではない[4]。 「全国各地に一人ずつ鬼(ライダー)がいる」というテレビシリーズの初期構想を下敷きに、日本各地を出身とする5人の劇場版限定仮面ライダーが登場する[出典 1]。この5人のライダーは「ご当地ラーメン」に準え「ご当地ライダー」と称された[出典 2]。北海道・東京・名古屋・大阪・福岡という地域の選定は、日本のプロ野球チームの本拠地から来ているが、同時にロケやキャンペーンを意識して東映の営業所所在地が選ばれている[4][6]。ご当地ライダーのデザインは何十分という限られた時間の中で一人一人のキャラクターを見せるだけでなく、認識してもらうため、腕と隈取りのグラデーション、楽器の特徴を胸に出してディテールに意味を持たせるなどのテレビシリーズの鬼の法則から外れ、テレビ版ライダーと比べるとカラーリングやシルエットが鮮明になっており、武器のモチーフは企画の初期に検討されたさまざまな楽器を発展させた突飛なものとなっている[4][9]。この他、当時の新聞では「響鬼の忍者バージョンが登場」「仮題は『戦国大決戦』」という、完成品では没案となった情報も報じられた[7]。 オープニングは、和太鼓を通じて文化公演や福祉活動を行う「富岳太鼓」の協力を得て本作品に登場する8人の鬼たちによる5.1chの音響設計を活かした太鼓の演奏で幕を開ける(作曲は山内強嗣が担当。)[2]。 関東近郊を中心に撮影が行われ、戦国時代の村は軽井沢にオープンセットを建てて撮影された[2]。家一棟の予定だったのに村が丸ごとできてしまったと白倉は語っているが、美術の大嶋修一は台本を見た当初から一棟だけでは不足であることを察しており、白倉の発言に関しては「多分おとぼけでしょう」と笑っている[4]。 エキストラの一般公募が実施されたが、混乱をなくすために参加条件は厳しく、オーディションは「自前の戦国時代風衣装を着て朝8時に東映太秦映画村に集合」というものだった[2][10]。審査基準は「レベルが高いカラフルな衣装で、芝居への気合を感じられる」というもので、オーディション参加者は340名で、そのうち審査判定で最高位を獲得した117名が合格した[2][10]。
概要