劇団欅(げきだんけやき)は、かつて存在した日本の劇団である。 1963年に結成された現代演劇協会内の劇団雲と並ぶ劇団として、福田恆存が新たに1965年に結成した。映画制作会社であり、俳優を管理する芸能プロダクションでもあった「にんじんくらぶ」の経営不振に端を発して分裂し、福田が「にんじんくらぶ」所属の俳優を協会に受け入れたことから結成された。文学座を離脱した新劇育ちの俳優が主の劇団雲とは異なり、映画界や宝塚歌劇団の出身者が多いことも、他の劇団にない特色である。このため、劇団というよりは、芸能プロダクションに近い。「市民劇の確立」をテーマに、エンターテイメント性を重視した娯楽的な作品を中心に上演した。
概要
略年譜
1965年 - 分裂状態にあった「にんじんくらぶ」より、南原宏治、岡田眞澄、倉多爽平、杉浦直樹、藤木孝、国景子、菅井きん、宝みつ子、瞳麗子の9人の俳優が現代演劇協会に移籍。以上の俳優により、現代演劇協会附属・劇団欅が発足。
1967年 - 欅・第1回公演「億万長者夫人」(バーナード・ショー原案、福田恆存作・演出)を上演。
1974年 - 岡田、南原ら主力俳優の相次ぐ離脱により公演に支障をきたすため、その措置として加藤和夫、稲垣昭三ら福田に近い俳優が劇団雲から移籍。
1976年 - 前年分裂した劇団雲の残留派と合流するため解散、劇団昴となった。
主な所属俳優
劇団昴に参加
稲垣昭三[1]
内田稔[1]
加藤和夫[1]
倉多爽平
久米明
中条静夫
西本裕行[1]
藤木孝
山口嘉三
吉水慶
鳳八千代
小沢寿美恵
北村昌子
久保田民絵
上月左知子
田島令子
新村礼子[1]
福田公子
福田妙子
藤田みどり
演劇集団 円に参加
河原さぶ
北見敏之
その他
内田朝雄
岡田眞澄
倉石功
小山武宏[2]
杉浦直樹
大門正明
南原宏治
平野稔[2]
真弓田一夫
山下洵一郎
山本紀彦
朝丘雪路
音羽美子
菅井きん
瞳麗子
公演記録〈雲〉、鳳八千代、藤木孝、柳川慶子〈雲〉、
杉浦直樹、倉田爽平、南原宏治、内田朝雄
21967億万長者夫人(再演)岡田眞澄、山岸映子