副島種臣
[Wikipedia|▼Menu]

日本政治家副島 種臣そえじま たねおみ
副島種臣肖像
生年月日文政11年9月9日1828年10月17日
出生地 日本肥前国佐賀(現在の佐賀県
没年月日 (1905-01-31) 1905年1月31日(76歳没)
死没地 日本東京府(現在の東京都
出身校弘道館 順正書院
所属政党愛国公党
称号正二位
勲一等旭日桐花大綬章
伯爵
配偶者正子(岐阜県士族松島謙助長女)
子女副島道正(三男)
親族枝吉神陽(兄)
島義勇(従兄弟)
周布兼道(女婿)
諸岡幸麿外孫
第4代 内務大臣
内閣第1次松方内閣
在任期間1892年3月11日 - 1892年6月8日
第2代 枢密院副議長
在任期間1891年9月10日 - 1892年3月11日
外務事務総裁
在任期間1873年10月13日 - 1873年10月28日
第3代 外務卿
在任期間1871年12月15日 - 1873年10月13日
侍講局総裁
在任期間1879年 - 1886年
テンプレートを表示

副島 種臣(そえじま たねおみ、文政11年9月9日1828年10月17日〉- 明治38年〈1905年1月31日)は、日本政治家[1]侍講兼侍講局総裁、参与兼制度事務局判事、参議大学御用掛、内務大臣(第4代)、枢密院副議長(第2代)、外務卿(第3代)、外務事務総裁、清国特命全権大使宮中顧問官興亜会会長、東邦協会会頭、愛国公党発起人等を歴任。位階勲等正二位勲一等伯爵

初名は二郎(じろう)、龍種(たつたね)。通称は次郎(じろう)。に蒼海(そうかい)、一々学人(いちいちがくじん)。
概要

文政11年(1828年佐賀城南堀に、佐賀藩士・枝吉南濠の次男として生まれる。兄は枝吉神陽。藩校・弘道館教諭を経て、尊王攘夷運動に奔走し兄と共に「義祭同盟」に参加。32歳で副島家の養子となる。明治維新後に参与・制度事務局判事となり、福岡孝弟と共に「政体書」を起草。参議大学御用掛を経て外務卿となり、特命全権大使として清国に渡り日清修好通商条約の批准を交換して穆宗同治帝に謁見。樺太国境問題、琉球帰属、マリア・ルス号事件等を担当[2]

明治六年政変後に下野し、愛国公党を立ち上げ「民撰議院設立建白書」を提出。その後、約3年間中国大陸を漫遊し李鴻章等と交友を結ぶ。明治天皇の信任厚く、侍講宮中顧問官枢密顧問官内務大臣を歴任[3]。在野では「東邦協会」会長等を務め、アジアの人々と交友した。雅号を「蒼海」と称し、漢詩人能書家として優れたを発表し、近代書道史に大きな業績を残した。
生涯
出生・青年期

文政11年(1828年9月9日肥前国佐賀城下南堀端にて藩校弘道館の教諭を務める枝吉忠左衛門種彰(字は有章、通称は忠左衛門、号は南濠)の二男として生まれる。兄は弘道館国学教授の枝吉神陽で、母は佐賀藩士・木原宣審の娘・喜勢。32歳の時、父南濠が亡くなると、佐賀藩士・副島利忠の養子となり副島姓となる(現在の佐賀市西与賀町今津)[4]。幼名の龍種は四書及び百家で指す帝王の子孫を意味する。枝吉家は代々槍術師範を業として佐賀藩に仕え、足軽組頭に任じられていた[5]

弘道館では、古賀精里朱子学や藩の教学思想である『葉隠』を教授する一方で、父・南濠は国学に通じ、「日本一君論」を唱え尊皇思想を説いた。6歳になると、弘道館外生寮の執法(教諭助手)となり、14歳で元服して副島二郎龍種と名乗る。兄の神陽が江戸に出て、昌平黌に入学して舎長になり、嘉永元年(1848年)に佐賀に帰郷して弘道館教諭に就任すると、種臣は内生寮首班となる[6]。兄の神陽は弘道館で『古事記』や『日本書紀』の研究に勤しむ一方で、館外に私塾を開いて木原義四郎隆忠、江藤新平島義勇といった若者を教育し、嘉永3年(1850年)に楠木正成戦没日をトして、梅林庵で「義祭同盟」を結成すると兄と共に主催。次いで嘉永5年(1852年)に皇学研究の為に24歳で京都に留学。狩衣姿の副島種臣

京都では、兄の斡旋で順正書院に入り矢野玄道田中河内介のほか、六人部香、谷森外記らと親交を結び、矢野玄道玉松操丸山作楽らの平田派の攘夷的復古的国学者と、開国を大攘夷として把握した大国隆正福羽美静らと議論した[7]。嘉永6年(1853年)の黒船来航を京都で知り、安政2年(1855年)に藩命により再び京都に留学。京都では兄・神陽と共に佐賀藩の政治工作に奔走。尊攘志士の池内大学と共に、大原重徳に将軍宣下廃止を進言する意見書を青蓮院宮朝彦親王に提出。伊丹重賢を通じて、佐賀藩兵を50名から100名京都へ上洛させるとの朝廷の意向を藩主の鍋島閑叟(直正)に建言するが、退けられ謹慎となる。安政6年(1859年)に父が死去。この年に、佐賀藩士・副島利忠の養子となり、律子と結婚。謹慎を解かれると、弘道館教諭を命ぜられる。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:100 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef