前田 利男（まえだ としお、1886年〈明治19年〉11月4日[1] - 1966年〈昭和41年〉12月29日[1][2]）は、大正・昭和期の宮内官、政治家、華族。貴族院伯爵議員。旧名・溝口 正男[1]。
経歴

旧新発田藩主家当主・溝口直正の五男として生まれ、1911年（明治44年）4月、伯爵・前田利同の養子となる[1][3][4]。養父の死去に伴い利男と改名し、1922年（大正11年）1月20日に伯爵を襲爵した[1][3][5]。

学習院を経て、1913年（大正2年）6月、東京帝国大学農科大学を卒業[2][4]。1915年（大正4年）以降、内閣総理大臣秘書官、皇子傅育官（秩父宮附）、宮内事務官兼式部官などを務めた[2][3]。

1946年（昭和21年）5月9日、貴族院伯爵議員補欠選挙で当選し[6][7]、研究会に所属して活動し、1947年（昭和22年）5月2日の貴族院廃止まで在任した[2]。
親族

妻 前田鞍子（養父長女、1912年7月結婚）[1][4]

長男 前田利信（宮内庁掌典次長）[1]

長女 九鬼稠子（九鬼隆尚夫人）[1]

二女 斯波光子（斯波忠夫夫人）[1]

栄典

1940年（昭和15年）8月15日 - 紀元二千六百年祝典記念章[8]

脚注^ a b c d e f g h i 『平成新修旧華族家系大成』上巻、533-535頁。
^ a b c d 『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』29頁。
^ a b c 『人事興信録』第14版 下、マ21頁。
^ a b c 『華族畫報』上、94頁。
^ 『官報』第2839号、大正11年1月21日。
^ 『貴族院要覧（丙）』昭和21年12月増訂、56頁。
^ 『官報』第5815号、昭和21年6月5日。
^ 『官報』第4438号・付録「辞令二」1941年10月23日。

参考文献

人事興信所編『人事興信録』第14版 下、1943年。