刺青
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背中に入れ墨。

入れ墨(いれずみ、英語: Tattoo)は、などで皮膚に傷を付けてなどの色素で着色し、文様・文字・絵柄などを描く手法。また、その手法を用いて描かれたものである。タトゥーや刺青とも呼ばれる。

傷口に異物が入りこんでできる変色は外傷性刺青(Traumatic tattoo、外傷性色素沈着)といい、それが鉛筆の芯などの炭素の場合はカーボン・ステイン(英語版)と呼ばれる。レーザー治療によって脱色可能[1][2]
起源2500年前のアルタイ王女ミイラ: 腕の部分の皮膚に入れ墨が残されている入れ墨状の文様を持った土偶

入れ墨は比較的簡単な技術。野外で植物のが刺さったり怪我をしたりした際、入れ墨と同様の着色が自然に起こることがあるため、体毛の少ない現生人類の誕生以降、比較的早期に発生して普遍的に継承されて来た身体装飾技術と推測されている。

古代人の皮膚から入れ墨が確認された例としては、アルプスの氷河から発見された紀元前3300年頃のアイスマンが有名。その体には61か所の入れ墨が確認されており、それらは損傷がある骨と関節の位置などを示していた[3]

2,500年前のアルタイ王女のミイラは、腕の皮膚に施された入れ墨が、ほぼ完全な形で残されたまま発掘されている(1993年発掘)[4]

3000年前の古代エジプトのミイラから入れ墨が見つかっている(1891年発掘)[5]他、5000年前の古代エジプトの複数のミイラからも赤外線撮影によって入れ墨が見つかっている(2014年発見)[6]

3000年前のタリム盆地のミイラからも入れ墨が見つかっている[7]

原始アートにおいても、入れ墨と考えられるデザインのものが世界各地に存在する[注釈 1]。古いものは後期旧石器時代の彫像であるライオンマンホーレ・フェルスのヴィーナスの体に、何本もの線が入っているのが見られる。

東ヨーロッパのククテニ文化[8]や、日本の縄文時代(主に終期以降)に作成された土偶の表面に見られる文様[9][注釈 2]は、世界的に見ても古い時代の入れ墨を表現したものと考えられている。

現存する遺体および土偶に続く入れ墨の記録となる証左は、歴史書である。古代ギリシアでは、ペルシア帝国の影響で奴隷や犯罪者に入れ墨をする習慣があったとプラトンが記している[10]。この習慣はローマ帝国にも引き継がれる。ガリア戦記ではケルト人が刺青をしている事に触れ、「ブリトン人は体に青で模様を描き、戦場で相手を威嚇する」としてピクト人と呼んでいる。

中国の歴史書には入れ墨をした中国周辺の民族(人、古人、倭人など)の記述がたびたび見られることから、中国文明の周辺では入れ墨の文化が普及していたと考えられる。弥生時代にあたる3世紀の倭人(日本列島の住民)について記した魏志倭人伝によると、邪馬台国の男はみな入れ墨をしていたという(「男子は大小と無く、皆黥面文身す」の記述)。一方で中国では、先秦の時代から入れ墨は犯罪者を区別するために行われていた。

また、紀元前後にはアメリカ大陸のメキシコやペルーなどで、全身に入れ墨をしたミイラや土偶が見つかっている他、南太平洋諸島(ラピタ人など[11])でも古くから入れ墨の習慣があったと考えられる遺物も見つかっている。

古代エジプトでは入れ墨の習慣があったが、サブサハラのアフリカでは入れ墨の確たる証拠は見つかっていない。しかし、いくつかの部族では入れ墨よりも直接的な皮膚を傷つけて模様を描くスカリフィケーション(瘢痕文身)が行われている[12]。オーストラリアのアボリジニの文化からも、確たる入れ墨の証拠は見つかっていないが、スカリフィケーションの慣習はある。他にも、ネグリトメラネシア人インディオなどの肌の色の濃い民族の間で見られる。

このようにユーラシア大陸、アフリカ大陸北部、南北アメリカ大陸および太平洋諸島の部族社会では入れ墨文化が盛んだが、啓蒙思想を持った大文明の影響で法律刑罰の概念が到達すると犯罪者やアウトローのものとなり、近代になり大衆文化が発達するとファッションとして復活するという大きな流れが見られる。
目的
個体識別

入れ墨は容易に消えない特性を持ち、古代から現代に至るまで身分・所属などを示す個体識別の手段として用いられてきた。アウシュヴィッツ強制収容所で入れ墨されていた収容者番号

有名な例では、ナチ親衛隊員が戦闘中に負傷した際に優先的に輸血を受けられるよう、左の腋下に血液型を入れ墨(SS blood group tattoo)していたほか、アウシュヴィッツなどの強制収容所に収容された人々が腕に収容者番号を入れ墨されていた。

人間以外の家畜やペットに対しても、個体認識のために入れ墨や焼印が行われてきた歴史がある。

江戸時代の日本を含めた多くの国の刑務所で、犯罪者を識別するための犯罪者用入れ墨(英語版)、入墨刑が広く用いられた[13]。(ユーゴ内戦時の各収容所において入れ墨による識別が行われていたことが知られている。ヒューマンブランディング(英語版)、ロシアでの犯罪者識別用入れ墨(英語版)、ティアドロップ・タトゥー(英語版))

またこうした強制的なケースばかりではなく、多くの文化では、出漁中に事故に遭う可能性のある漁師や船員などが、身元判定や安全祈願として船乗りの入れ墨(英語版)を行うケース[14](類似に木場川並が好んで入れていた「深川彫」など)や、首を取られてしまえば、身元不明の死体として野晒しになる恐れのあった日本の戦国時代の雑兵が、自らの氏名などを指に入れ墨したケースなども知られている。

刑務所内で自分で制作するプリズン・タトゥー(英語版)などもあり、どのギャングかや出自、犯罪内容の誇示や暗号など、様々な目的で制作される。
刑罰

罪を犯した者に対して顔や腕などに入れ墨を施す行為は、古代から中国に存在した五刑[15]のひとつである、墨(ぼく)・黥(げい)と呼ばれた刑罰にまで遡るとされる。

墨刑は額に文字を刻んで墨をすり込むもので、五刑の中では最も軽いものだった。前漢の将軍・英布(黥布)は若い頃に顔に罰として入れ墨を施されたことから、逆に自ら黥を名乗ったと伝えられている。


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