自衛官(じえいかん、英: Self-Defense Official)は、日本の防衛省の特別の機関である自衛隊の任務を行う特別職国家公務員。
自衛隊員の中で階級と制服が指定され、武装して戦闘に従事する要員(武官)を指す[1]。
自衛隊法により「命を受けて、自衛隊の任務を行う」と規定されており、個別の機関である陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊のいずれかに所属する。
最高指揮官は、内閣総理大臣である。
目次
1 概要
2 採用試験
3 地位・待遇等
3.1 自衛官の階級
3.2 俸給・諸手当
3.3 服務
3.4 体力・健康
3.5 特別勤務
4 分限、懲戒及び身分保障
4.1 若年定年制
4.2 自衛官の再任用
4.3 懲戒処分
4.4 選抜試験等の受験
5 自衛官と防衛省内局及び他省庁の官僚との比較
6 自衛官に対する特技資格の付与
7 職種
8 女性自衛官の職種
9 リスク
10 脚注
11 関連項目
12 外部リンク
概要 戦闘訓練を行う陸上自衛官 整列する海上自衛官 F-15Jの整備を行う航空自衛官
諸外国の軍隊における軍人(兵・下士官・士官)に相当する。自衛隊は志願制であるため全員が武官である。
陸上自衛隊の自衛官を「陸上自衛官」(りくじょうじえいかん)と、海上自衛隊の自衛官を「海上自衛官」(かいじょうじえいかん)と、航空自衛隊の自衛官を「航空自衛官」(こうくうじえいかん)と表記され、防衛省や各自衛隊内部でもそのように呼称されている。
陸海空の自衛官は個別の教育隊や幹部候補生学校などに入隊し、各自衛隊に任用された自衛官は任用期間や技術教育の違いなどもあり、通常入隊した各自衛隊の中で任期を終了するか定年(階級により異なる)まで、その自衛隊で過ごすことになる[2]。
自衛官という言葉は、狭義には常勤の自衛官のみ指すが、広義では非常勤の自衛官(予備自衛官、即応予備自衛官、予備自衛官補)を含める場合がある。
2017年時点で、自衛官の総計は約24万人(内女性約12,300人)である。これは特別職の国家公務員(約30万人)の大半を占めており、日本で最大の人員を擁する職種でもある。ただし人員に占める任期制の自衛官の割合も高く、「士」の付く階級では、そのほとんどが任期制の自衛官である。
自衛官は、自衛官を官名とし、階級の呼称の別に従い、陸海空又は統合幕僚監部等に「定員上所属」するものとされている(事務次官通達)[3]。