利用者‐会話:Henlly3839
[Wikipedia|▼Menu]

朝来市の垂井式アクセント

 出典が見あたらないため、公には出せません。朝来市朝来地区(旧朝来町)において、垂井式アクセントは現在山口地区だけでなく、中川地区にも広がっています。仕事で朝来市へ行って仕事をしていたり、別の場所で朝来市の方々と接したりします。両地区の方々のアクセントの差はほとんどありません。ただ、個人差はあります。2拍名詞では1類/2類3類4類5類です。また、生野町も本来は1類と4類が同じ型であり、年輩の方々はそれに近いです。しかし、現在40歳以下の方々は朝来市と同じです。山口幸洋氏の著書『アクセントの謎を追って』に述べられていますように、甲種アクセントと乙種アクセントの接触地域に起こるアクセントですね。ただし、山口氏は「これを垂井式とは言わない」と述べられていますが。ちなみに、綾部市の20歳代の方は2拍名詞4類の約半分が高低でした。--言葉好き人間 2010年3月27日 (土) 13:35 (UTC)言葉好き人間[返信]そもそも「垂井式アクセント」の定義が学者によって様々です。たしかに「生野は垂井式アクセントである」という記述はありません。山口幸洋氏の論文「垂井式諸アクセントの性格」によると、「垂井式アクセント」という名称は、服部四郎氏が岐阜県垂井町のアクセントをそう名付けたのが始まりですが、生田早苗氏は「垂井式」の名は用いずに中間アクセントをA型アクセント(1類/2類3類4類5類)、B型アクセント(1類4類/2類3類5類)、C型アクセント(1類4類/2類3類/5類)などに分類しました(本来の生野町や福知山市がB型です)。私は『アクセントの謎を追って』を読んだことはないのですが、山口氏は他の文献では「垂井式諸アクセント」や「準垂井式諸アクセント」や「非東京型東京式アクセント」(高起と低起の区別がないから東京式の範疇に入る)、「近輪式」など色々な名称を用いています。朝来市のアクセントに話題を戻すと、「日本列島方言叢書 兵庫県」の34ページで、「但馬では朝来郡山口村と生野町とを甲種に入れる」としているのが一番の根拠です。これは乙種アクセント(東京式)と甲種アクセント(京阪式)に2分する場合の分け方で、山口氏は垂井式を東京式の範疇に入れますが、金田一春彦氏などは垂井式を「京阪系」とみなしていたので、この本でもそういう分け方をしたのだと思います。しかし、山口氏などは、京阪式と垂井式など(高起と低起の区別がない)を明確に区別しているので、私はここを「垂井式」としましたが、これは独自研究だったかもしれませんね。ただ、生野町はB型アクセントですが(山口氏の論文で生野町はB型とはっきり書いてあります)、垂井町もB型となっているので、少なくとも生野を「垂井式」と呼ぶことは問題ないと思います。次に、岡田荘之輔「たじまことば」には、各地区ごとのアクセントが載っていて、これを見ると二拍名詞2・3類は、生野・山口はほとんど「高低」(京阪的)ですが、その北側は大体「低高(低)/高高(低)」(東京的)になります(カッコ内は助詞)。しかし例外語もかなりあって、「冬・夏」は養父郡・朝来郡で「高低」、「橋・靴・旗・雲」については朝来郡で「高低」です。もしかして、あなたはこういう例外語を聞いて1類/2類3類4類5類と判断しているのではないですか?「歌・町・足・犬・花・山…」などは、この論文では中川以北で「低高(低)/高高(低)」とされています。もし朝来地区の2・3類が本当に「高低」に変化しているなら、個人的にはかなり興味深いです。--Henlly2010年3月27日 (土) 14:46 (UTC)[返信]
ご丁寧な回答ありがとうございます

 旧朝来町のアクセントですが、例外的な語彙は省きました。図書館で『たじまアクセント』を見て、変化している可能性のあるものを選びました。さがせば自宅のどこかに、そのときの記録が残されていると思いますので、見つかりましたらそれらを掲載します。1998年だったと思います。そのときに気づいたのですが、個人差があったものの、語によって、高高とも高低ともとらえられることが可能な語があったことをおぼえています。その語がどれだったかおぼえていませんが、(おそらく、私はあなたの3倍近い年齢なので忘れることが多いです。ごめんなさい)たぶん、2拍目の中に拍内下降があったのではなかろうかと思われます。ということは、高高から高低への移行期ともとれませんか。ここ数年、方言のことに疎くなっているので、しばらく意識してみようと思います。朝来市の仕事もありますので、時間的余裕があるのなら、簡単な調査をしてみます。『但馬ことば』は、休日に図書館へ通い、すべて読みました。生野町の若者アクセントは2年ほど前に気付きました。どちらにしても、朝来町のアクセントは複雑で、「これだ」と断言しがたいです。それに比べると、北隣の和田山町は、例外語彙をのぞいて、安定した東京式アクセントです。ついでですが、神崎郡市川町のアクセントもおもしろいです。基本は京阪式ですが、C型も存在します。ただし、インフォーマントが少なかったことがあり、これは何とも言えません。それから、ついでだから言わせてください。『但馬ことば』には出てきませんが、旧朝来町と生野町は敬語表現の過去に「てや・てじゃ」系の「ちゃった」が年配者にも多くあらわれるのですよ。旧生野町のある方は、それが生野町の伝統的なものと思っていたようです。「なある」より一般的なようです。「たった」は聞きませんでしたが、あるかも知れませんね。南隣に位置する神崎郡旧神崎町は「ちゃった」と「たった」の併用地域です。よろしければ、ご回答をください。--言葉好き人間 2010年3月27日 (土) 16:17 (UTC)言葉好き人間[返信]こんばんは。私は「たじまアクセント」を読んだことがない(近くの図書館にない)ので、その論文を元に加筆していただければ但馬弁の記事にとって非常に有用です。私は、但馬弁と言っても温泉町の祖父母と、但東町出身の友人の言葉くらいしか知りません。いろいろ文献を調べてみる必要がありそうです。それで、実は「垂井式諸アクセントの性格」の中で、山口地区は東京式だったのに垂井式に浸食されたという記述があります。ということは、現在はさらに垂井式が北上していても不思議ではありませんね。「ちゃった」なども、確かなら加筆をお願いしたいです。ところで、「豊岡に古い表現が残る」という記述に関して、 ⇒“神戸新聞の「但馬の不思議」2.しけぇ?けぇ?さけぇ?但馬弁に2つの境界線”. ⇒http://club.kobe-np.co.jp/mint/page/tajimanohushigi20060103.html?はもう読まれましたか?豊岡に古い表現という記述はおかしいように思うのでどうにかしたいのですが。もうひとつ、理由の接続助詞として、但馬には「で」もあるはずですが、文献にはありませんでした。坂口保「方言ところどころ」や和田實・鎌田良二「ひょうごの方言・俚言」などは私は読んでいないので、これらの文献にあることも、できれば加筆していただけると嬉しいです。最後に、ノートページなどで同じ話題に対して返答するときは、いちいち===を使って節(章のこと)を改めなくてもいいです。直前の文に続けて書いてください。ただし、その冒頭に「:」(半角)を付けると、一段左側へ下がり、どこからが別の人の文章なのか分かりやすくなります。--Henlly2010年3月27日 (土) 17:25 (UTC)[返信]
加筆について

 神戸新聞の「但馬の不思議」読みました。おそらく、各地域の担当の方々が苦労して情報収集されたのかと思われます。チームワークの良さと苦労に頭が下がります。組織の中でチームワークのあることは社会人としてとても重要なことです。しかし、インフォーマントが少なかったのではないかと思われます。「けぇ」地域は、私の経験上それほど広くありません。新温泉町と香美町の餘部地区、そして海岸沿いに点在的に使用者が見られる程度です。「でぇ」の理由助詞については、確か『但馬ことば』に、古い上方語法で、但馬北部にあり、他の理由助詞より堅苦しい、というような内容のことが書かれていたと記憶しています。新温泉町のことはわかりませせんが、「で」を理由助詞として用いる用法は、養父市以北ではかなり広く使われています。使用人口も多いです。また、近年では岡田氏の述べられている語感は、人により様々だと思います。豊岡市但東町出身のお知り合いがおられるとのことですが、但東町の理由助詞は主として「さきゃー」です。丹後の旧中郡・与謝郡もその傾向がありますね。豊岡市但東町は高橋・合橋・資母と大きく3つの地域から構成されています。現在、高橋は福知山市が生活圏です。資母は丹後が生活圏です。合橋はよくわかりませんが、おそらく、豊岡市であったり、福知山市であったりすると思います。豊岡市但東町の方言は、詳しく調べていないので断言できませんが、奥丹後方言との共通点がかなり多いです。「てっつき」、「はたがみ」(「はたがめ」)、「こっぺ」などという語彙は奥丹後と共通ですが、それ以外の但馬では聞いたことがないものです。豊岡市但東町と奥丹後の違いとして、私が知っているのは「地震(じしん)」のアクセントです。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:66 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef