刑事貴族
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刑事貴族
ジャンル
刑事ドラマ
出演者(全シリーズ)
松方弘樹
高樹沙耶
宍戸開
地井武男
製作
制作東宝株式会社日本テレビ

放送
音声形式ステレオ
放送国・地域 日本

刑事貴族(パート1)
プロデューサー初川則夫、三井孝俊、武田和、浅津弘義
出演者舘ひろし
郷ひろみ
黒木瞳
布施博
布川敏和
オープニングScarlett Taylor, Mark Kalfa&Kim Nazarian「Call for action」
ライナセロス「JUMP BACK,JACK」
エンディング舘ひろし「抱きしめて」
郷ひろみ「もう誰も愛さない」
宇都美慶子「空に虹が浮かんでも」
放送期間1990年4月13日 - 1991年3月22日
放送時間金曜日20:00 - 20:54
放送分54分
回数37

刑事貴族2
プロデューサー初川則夫、中村良男、武田和、浅津弘義
出演者水谷豊
田中実
鳥越マリ
寺脇康文
団優太
オープニング「Opening Theme'91(Lonely Warrior)」
オズニー・メロ「HEART BEAT OF LIFE」
エンディング矢沢永吉「ラスト・シーン」
陣内大蔵「空よ」
放送期間1991年4月12日 - 1992年3月20日
放送時間金曜日20:00 - 20:54
放送分54分
回数40

刑事貴族3
プロデューサー武田和、浅津弘義
出演者水谷豊
田中実
鳥越マリ
寺脇康文
彦摩呂
中山忍
前田耕陽
オープニングコルベッツ「Danger City」
MAGIC「東京バーニング・タウン(English Version)」
エンディング鈴木雅之「もう涙はいらない」
織田哲郎「君の瞳にRainbow」
放送期間1992年4月17日 - 1992年12月25日
放送時間金曜日20:00 - 20:54
放送分54分
回数26
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『刑事貴族』(でかきぞく)は、1990年4月13日から1992年12月25日まで、日本テレビ系列で毎週金曜20:00 - 20:54(JST)に全3シリーズが放送された刑事ドラマ。『刑事貴族』(37話)、『刑事貴族2』(40話)、『刑事貴族3』(26話)の計103話が製作された。

『刑事貴族』『刑事貴族2』『刑事貴族3』各シリーズについてもここで詳述。
概要

東京都新宿区にある架空の警察署「警視庁代官警察署(通称=代官署)」刑事課の刑事たちの活躍を描くアクション刑事ドラマ。プロデューサーの初川則夫によれば、タイトルの『貴族』には「刑事の中の刑事、誇り高い男」という意味が込められている[1]

当初はアメリカのテレビドラマ「クライム・ストーリー(原題:Crime Story)」[2]をイメージソースとし[3]、舘ひろしを主演に据えたハードボイルド路線でスタートした。当初は2クール予定でスタートしたものの、視聴率の好調を受けて1990年10月期以降の延長が決定したが、主演の舘は当初契約通り第16話を最後に降板し[4]、番組の主役が郷ひろみへと交代するという異例の展開となった。同時に舘自身のキャラクターをメインに据えていた構成からメンバー個々にもキャラクター性を与え各主演話を設けるなど、従来型の集団刑事ドラマ的な構成へと組み替えられた[5]

続く『刑事貴族2』以降の主演は水谷豊に定着し、出演陣も大幅に入れ替え、脚本も後味の悪い結末[6]が多かった『刑事貴族』から一転、コメディを交えたスピーディかつ軽妙な活劇路線への再度のリニューアルが図られた。この時期のレギュラー陣には後にテレビ朝日系の『相棒』で水谷と共演する高樹沙耶寺脇康文も顔を揃えており、同作のキャスティング上の原型になったとも言われている[7][8]

美術・衣装面でも独特の演出が用いられ、劇中車両として傷だらけのフォード・マスタングや英国製のバンデン・プラプリンセス1300Mk-IIなどが使用された他、特に水谷演ずる本城には、エンディングにてタキシード姿に花束を持ってステップを踏むシーンや、常にベストを着用しているなどの設定が盛り込まれている。

パート1では神戸(牧編)や白馬(風間編)、パート2では鹿児島、愛知、パート3では香川、山梨などで地方ロケが行われた。
登場人物(キャスト)

各キャストの階級については作中(警察手帳の身分証)や文献(雑誌記事やノベライズ)の記述などによって異なる記述が多く、一定していない。ヒラ刑事は敬称略。
劇中で使用された自動車については「
刑事貴族シリーズの劇用車」を参照
刑事貴族(パート1)初登場組
牧 俊介(警部補もしくは
巡査部長) - 舘ひろし(第1話 - 第16話)
シリーズ最初の主役格。拳銃、ライフル、ショットガンなどの銃火器の扱いから格闘戦にも精通する。キザな喫煙家でサングラスを愛用し、より早く拳銃が抜きやすいとの理由からシングルのジャケットを好む。クールな佇まいで感情を露にすることはほとんどないが、凶悪犯に対しては一切の呵責がなく、場合によっては射殺さえも辞さない。荒々しい捜査を得意とし、チームワークを重んじる一方、時に単独で事件を解決させてしまう。権威を嫌い、捜査方針を巡って本庁や他所轄の捜査員と対立することも多い。コーヒーを飲み終えた空の紙コップを刑事課エントランス脇のポールに放置して捜査に出かける悪癖があり、内勤の早苗がその後始末をしている。デスクワークの場面はほとんどなく、リフレッシュスペースあるいは課長室内に設置されたレトロソファに座って、宮本課長と雑談する場面が多い。登場期間が短かったためプライベートが描かれることはほとんどなかったが、城南署の須藤(寺尾聰)とは高校時代からのライバルで、ラグビーの全国大会準決勝で初めて顔を合わせて以降、お互いに刑事となってからも捜査でコンビを組むほどの仲であった。第16話で志村と夕食を約束するが、事件解決後に約束の場所へ向かう途中、ナイフを握って逃走中の通り魔と出会い頭に接触。そのナイフが腹部に突き刺さり路上に転倒。意識が朦朧とする中で、志村を思い浮かべながら持っていた一輪のバラにキスをして息絶える。使用拳銃:コルト・ガバメントMK IVシリーズ70パックマイヤーカスタム(通称:牧ガバ)使用車両:マスタング・マッハ1。
風間 明(警部補もしくは巡査部長) - 郷ひろみ(第17話 - 第37話)
殉職した牧の後任。警察官歴13年。本庁からの出向で、FBIに3年間研修に出ていた(出向捜査官記録では、1987年9月20日から1990年9月までと記されている)。持ち前の鋭い勘と推理力で事件を解決に導く。英語が堪能。非番の日には、ジムで身体を鍛える等している。慇懃な物腰だが、こうと決めたら決して揺るがない頑固さを併せ持ち、同級生が関わった事件でも私情に流されず、また本庁幹部の思想にそぐわない時は反して鉄拳を見舞うなど熱い一面がある。肉親は妹ひとり。犯人は殺さずに逮捕する事を信条とし、「犯人の心臓を狙って撃つ時は刑事を辞める時」と決意を秘めている。FBI研修期間中には、それが災いして潜入捜査中の同僚を目の前で射殺されたことで、囮捜査、潜入捜査には否定的な立場をとっている。配属当初は、村木の独断捜査を黙認した宮本課長の監督責任を非難し、そのことが牧の死につながったと批判。日米の考え方などで泉と対立することが多かった。また、物語中盤で泉に言われたセリフそのものを終盤で言い返すといったケースもある。終盤では活躍場面が減少するが、その理由が宮本や他のメンバーに内緒にして、FBI時代の同僚と協力して麻薬横流しの単独内偵捜査をしていたことによるものだった。捜査の手が伸びかけた麻薬組織の差し金によって「デスゲーム」という殺人ビデオと称して命を狙われるも逮捕。しかし、その後に岩田が身代わりとなって殉職してしまう。最後は泉に銃口を向けた犯人を射殺し、信念を自ら破った事で辞職を決意。入院していた泉には辞意を伏せたまま別れを告げ、刑事課の面々からの惜別の視線の中で代官署を去った。使用拳銃:ベレッタM92SB。使用車両:ソアラ2.0GTツインターボL、カリーナED2.0Gリミテッド ST183型前期モデル
志村 由美子 - 黒木瞳(第1話 - 第16話)
パート1前期のヒロイン。普段はヒールを履いているが捜査に熱が入るとスニーカーに履き替える。銃撃戦では3人(牧・由美子・泉)揃って葬式は御免だとドライな一面も見せる。拳銃の腕は的確で、牧も絶賛している。潜入捜査や囮捜査に積極的であり、密告者になりすまして犯人を目的地へ誘き出したり、また看護師になりすまし弾丸の摘出処置にも応じる。潜伏先の子どもから「オバチャン」と呼ばれるも、何度も「お姉ちゃん」と呼ぶよう繰り返し伝えるなど図太い面も。第16話で牧と食事の約束をしていたが、取り逃がした通り魔によって牧が殺害され、その一報を宮本課長から伝えられ号泣する場面を最後に劇中から姿を消した。使用拳銃:S&W M36チーフ使用車両:フィアット・ウーノ・セレクタ
泉 裕史 - 布施博
体育会系で面倒見のよい猛突進型の刑事。喫煙家。牧曰く「(被疑者に対して)あんまり優しくない」とのこと「その手 離せや」「撃てやー!!」と、語尾に「や」をつける口癖が見られる。他人から上司である宮本課長を非難されると激昂しやすい。上機嫌の照れ隠しや自身に都合の悪い時、相手が情けない時は岩田や村木、南さらには被疑者を小突くこともある。岩田の話ではライフル狙撃はあまり得意ではないとのことであるが、殺し屋になりすましていた際はテストを辛くもクリアしている。牧には何度も窮地を救われたことから尊敬の念を抱いていたが、風間とは日米の考え方の相違から対立することも多く、特に最終話では風間の単独捜査が原因で岩田が犠牲になったことを激しく断罪する場面もあった。同僚たちや恋人の死を乗り越え、最終話では南青山署へ転属する。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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