分母
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1 個のケーキから 4 分の 1 を除いたら 4 分の 3 が残る

分数(ぶんすう、: fraction)とは 2 つのを用いた数の表現方法のひとつである。目次

1 分数の様式

2 有理数の表現

2.1 真分数と仮分数

2.2 帯分数


3 分数の演算

3.1 同値な分数

3.2 基本的な演算


4 分数の性質

4.1 加比の理


5 一般の分数概念

5.1 分数の環、体


6 脚注

6.1 注釈

6.2 出典


7 参考文献

8 関連文献

9 関連項目

10 外部リンク

分数の様式

分数は中央の括線(かっせん、: vinculum)と呼ばれる棒線を隔てて、上に分子(ぶんし、: numerator)、下に分母(ぶんぼ、: denominator)を配置することにより記述される。たとえば、 n d , n / d , d ∖ n {\displaystyle {n \over d},\quad n/d,\quad d{\backslash }n}

などと書けば、この場合の分子は n、分母は d であり、「d 分(ぶん)の n」 (n over d, n d -ths) などと読まれる。 a / b c / d {\displaystyle {\,{a/b}\, \over {c/d}}}

のように分子・分母がさらに分数を含むような分数を繁分数(はんぶんすう、: compound fraction)という。 x = a 0 + b 1 a 1 + b 2 a 2 + b 3 a 3 + ⋯ {\displaystyle x=a_{0}+{\cfrac {b_{1}}{a_{1}+{\cfrac {b_{2}}{a_{2}+{\cfrac {b_{3}}{a_{3}+\cdots }}}}}}}

のように分母が数と分数の和でありさらにその分母が数と分数であるといった形のものを連分数(れんぶんすう、: continued fraction)という。

… の部分は有限個にとどまる場合もあるし、無限に分数が繰り返されるものもある。
有理数の表現

最も基本的な分数の概念は、自然数あるいは整数から構成されるものである。整数 m に対し 1/m のように分子が 1 である分数を単位分数(たんいぶんすう、: unit fraction)という。これは 1 を m 等分した数量、言い換えれば m 倍したものが 1 となる数を表す。

正の整数 m, n について、分数 n/m を考えることができる。分数 n/m は割り算 n ÷ m の、あるいは単位分数 1/m の n 倍の数と捉えることができる。また、n : m のを持つ2つの数量のうち、m に相当する数量の大きさを 1 とした場合、他方の n に相当する数量の大きさは n/m となる。この事実から、分数 n/m で表わされる数のことを指し、2つの数 n, m の比と表現することがある。

分数 n/m と単位分数 1/m はどちらも同じ算術の規則に従い、現在ではどちらかを特別視することはない。しかし歴史的には、古代エジプトにおいて単位分数は基本的な量と考えられており、エジプトの数学者はさまざまな分数を異なる単位分数のとして表していた。その計算の一部はリンド数学パピルスなどに残されている。この事実に因み、単位分数の和をエジプト式分数と呼ぶことがある。
真分数と仮分数

正の分数の中でも、分子が分母より小さい分数を真分数(しんぶんすう、: proper fraction)という。真分数は 1 より小さいという性質を持つ。このことは n/m を真分数であるとして、1 および n/m の m 倍の数について大小を比較することで確認できる。

一方、1以上となる分数を仮分数(かぶんすう、: improper fraction)という。分子と分母が同等量(即ち1)か、分子が分母より大きい分数である。例として、4/3, 8/5, 16/9 といった分数に該当する。真分数は整数ではないが、仮分数は整数でないとは限らない。例えば 2/1, 6/3, 48/12 などは整数だが、仮分数として表わすことができる。仮分数が整数である場合、分母は分子の約数になっている。また、仮分数を小数に直す場合には、帯分数化して整数と真分数に分けて換算する。
帯分数

整数と真分数の和 k + m n {\displaystyle k+{m \over n}}

の + を省略して k m n {\displaystyle k{m \over n}}

と書いた分数を帯分数(たいぶんすう、: mixed number)といい、「k と n 分の m」と読む。「k か(個、箇、ケ) n 分の m」とも。

明治初期の教科書では「か」であったが、その後西洋風に(英語ではこの部分を and と読むように)「と」と読ませる教科書も現れた。1905年以降の教科書では、1910年から1937年までと1950年代のもので「と」と「か」が併用されていたほかは、「と」と読ませている[1]

例えば、仮分数の 100/60 は 1 + 40/60 に分解でき、帯分数として 1 40/60 と表すことができる。特に、小数にすると割り切れない分数と整数の和を、{k + (m/n)}というように二種類の括弧を用いた帯分数で表記する場合がある。

しかし、帯分数は掛け算と混同される恐れがある。数 k と m/n の掛け算 k × m/n の積もまた k m/n と表わされるため、表記の上では帯分数と区別できない。このことは、数 k, m, n を具体的に定めない場合のように、数をこれ以上簡約することができない場合に特に問題となる。積と和の混同を避けるため、暗黙には帯分数を用いないことが多い。また下記のように計算も煩雑になるため、中学以降は帯分数はほとんど使われない。この記事においても、暗黙に帯分数を用いることは避け、用いる場合には帯分数であることを明示する。

帯分数の記法を使うことにより、1 以上の数を整数と真分数の帯分数として表すことができる。

帯分数の記法は整数部分の計算や、整数との比較をするには便利である。たとえば 100 7 < 15 {\displaystyle {\frac {100}{7}}<15}

と 14 2 7 < 15 {\displaystyle 14{\frac {2}{7}}<15}

では帯分数で表わした場合の方が真偽が明白になる。

一方で帯分数の乗算や除算は、同じ数に対する仮分数の乗算や除算に比べて繁雑になる。たとえば 1 1 2 × 2 2 3 = 2 2 3 + 1 1 3 = 4 {\displaystyle 1{\frac {1}{2}}\times 2{\frac {2}{3}}=2{\frac {2}{3}}+1{\frac {1}{3}}=4}

より 3 2 × 8 3 = 1 2 × 8 1 = 4 {\displaystyle {\frac {3}{2}}\times {\frac {8}{3}}={\frac {1}{2}}\times {\frac {8}{1}}=4}

の方が検算は容易だろう。
分数の演算
同値な分数

分数は割合といった概念に対応しており、0 でない数 a を分母と分子にそれぞれかけても割っても、その分数の表す数は変わらない。 n m = n × a m × a = n ÷ a m ÷ a ( a ≠ 0 ) . {\displaystyle {n \over m}={n\times a \over m\times a}={n\div a \over m\div a}\quad (a\neq 0).}


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