分数
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1 個のケーキから 4 分の 1 (.mw-parser-output .sfrac{white-space:nowrap}.mw-parser-output .sfrac.tion,.mw-parser-output .sfrac .tion{display:inline-block;vertical-align:-0.5em;font-size:85%;text-align:center}.mw-parser-output .sfrac .num,.mw-parser-output .sfrac .den{display:block;line-height:1em;margin:0 0.1em}.mw-parser-output .sfrac .den{border-top:1px solid}.mw-parser-output .sr-only{border:0;clip:rect(0,0,0,0);height:1px;margin:-1px;overflow:hidden;padding:0;position:absolute;width:1px}1/4)を除いたら 4 分の 3 (3/4 = 1/4 + 1/4 + 1/4)が残る。

分数(ぶんすう、: fraction[注 1])とは、2つのの間の割り算の商を表す数の記法である。例えば a を b で割った商 a ÷ b は分数を用いて a/b と表せる。

日常的には 9/16 のように整数の分数がよく使われるが、分数で表される数に制限はなく、例えば 1/√2 や π/2 のように無理数(より一般に実数)を含んだり、h/2πi のように虚数(より一般に複素数)を含んでもよい。また定数に限らず 1/r2 や x/√x2 + y2 のように変数を含んでもよい。
記法

通常の算術において、2つの数の間の割り算は分数で表される。

分数は2つの数とその間に引かれた括線(かっせん、: vinculum, fraction bar)で表される。分数表記において、被除数にあたる数を分子(ぶんし、: numerator)、除数にあたる数を分母(ぶんぼ、: denominator)と呼ぶ。分数の表記法はいくつかあるが、一般的には下記のように括線を横に引き、分子 n を括線の上、分母 d を括線の下に書く: n d {\displaystyle {\frac {n}{d}}}

あるいは文中などにおいて、以下のように括線を斜めに書くこともある: n / d {\displaystyle n/d}

これは逆向きに d ∖ n {\displaystyle d\backslash n}

とも書かれる。
読み

分数 n/d は日本語で「d 分(ぶん)の n」と読む(例:1/5 は五分の一(ごぶんのいち)、5/12 は十二分の五(じゅうにぶんのご))。

英語では一般に n over d と読むが、分子と分母が整数の場合には n-d-th(s) のように読む(例:1/5 は one-fifth, 5/12 は five-twelfths)。分母は序数詞と同じ様に読み、また分子が 1 以外の場合は複数形として扱う。例外として、分母が 2 の場合には half を用い(例:1/2 は one half または a half, 3/2 は three halves)、分母が 4 の場合には quarter と fourth のいずれも用い得る(例:1/4 は one quarter または one-fourth)。

帯分数 k+n/d は日本語で「k と d 分の n」または「k 荷(か) d 分の n」と読む[1]

明治初期の教科書では「か」であったが、その後西洋風に(英語ではこの部分を and と読むように)「と」と読ませる教科書も現れた。1905年以降の教科書では、1910年から1937年までと1950年代のもので「と」と「か」が併用されていたほかは、「と」と読ませている[2]
分類
既約分数

分子と分母が 1 以外に共通の因数を持たない分数を既約分数(きやくぶんすう、: irreducible fraction)という(例:2/3、5/6)。言い換えると「分数 n/d が既約(irreducible)である」とは分子 n と d が互いに素最大公約数が 1)であることを意味する。

反対に、ある分数が既約でないことを可約(かやく、: reducible)または約分可能という(例:2/4、4/6 は可約)。可約な分数を既約分数に書き換える操作を約分(やくぶん、: reduction)あるいは簡約(かんやく)という。

分数 N/D が可約なら、その分子 N と分母 D は 1 でない最大公約数 g を持ち、 N = g ⋅ n D = g ⋅ d {\displaystyle {\begin{aligned}N&=g\cdot n\\D&=g\cdot d\end{aligned}}}

因数分解できる。従って、以下のように分数 N/D を既約分数 n/d に書き換えられる。 N D = g ⋅ n g ⋅ d = n d {\displaystyle {\frac {N}{D}}={\frac {{\cancel {g}}\cdot n}{{\cancel {g}}\cdot d}}={\frac {n}{d}}}

整数の分数に限らず、分子分母が因数分解できるなら約分できる。例えば分子分母が不定元 x の多項式の分数(有理式)について、 x 3 − 5 x 2 + 8 x − 4 x 3 − x 2 − 8 x + 12 = ( x − 1 ) ( x − 2 ) 2 ( x + 3 ) ( x − 2 ) 2 = x − 1 x + 3 {\displaystyle {\frac {x^{3}-5x^{2}+8x-\;4}{x^{3}\,-\,\;x^{2}-8x+12}}={\frac {(x-1){\cancel {(x-2)^{2}}}}{(x+3){\cancel {(x-2)^{2}}}}}={\frac {x-1}{x+3}}}


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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