分娩
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この項目では、ヒトの出産について説明しています。ヒトや動物の出産については「出産」をご覧ください。
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出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。(2015年3月)
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分娩(ぶんべん、: Geburt、: Birth)とは、哺乳類などの胎生の動物で、胎児が雌の胎内(子宮内)から出ること、及び出る経過を指す。社会的・文化的側面も含み、分娩よりも広い概念として、お産(おさん)や出産(しゅっさん)がある。

胎児がその種の標準に照らし合わせて、十分成熟して体外に出る場合を「正期産」と呼ぶ。正期産分娩に至るまでの期間や分娩時の成熟度は、種によってまちまちである。標準より早い場合は「早産」・「流産」、遅い場合は「過期産」と呼ぶ。

分娩(お産)が比較的楽にできる場合は「お産が軽い」、何らかの困難を伴う場合は「お産が重い」という言い方をする。カンガルーのようにごく小さく産む種ではお産は軽いが、人間のように胎児が大きい場合、お産は重くなる。
分娩に至るまで詳細は「妊娠」を参照

分娩の前兆が起こるまでに関しては妊娠に詳しく書かれている。妊娠維持不可能な病態としては流産早産などがある。
正常分娩
分娩の前兆

分娩の3 - 4週間前より、不規則で1時間に2 - 3回の陣痛が見られるようになり、これを偽陣痛または前駆陣痛という。これに伴い徐々に子宮頚管の熟化がはじまる。子宮頚管の熟化はビショップスコアで判定されることが多い。
ビショップスコア
(Bishop Score、Bishopスコア

表.1 ビショップスコア点数[単位]
0123点
検査項目児頭下降度?-3-2-1?01?[Sp]
頸管開大度01?23?45?[cm]
頸管展退度?3040?5060?7080?[%]
子宮口の位置後方中央前方
子宮口の硬度硬中軟

これはビショップ博士によって考案されたシステムで表.1を元に点数を合計して算出し、13点満点中、判定は?8点で頸管未熟、9点?で頸管熟化と判定する。

ビショップスコア判定
?8点頸管未熟
9点?頸管熟化

妊娠末期にはビショップスコアで9点あたりまで成熟するが13点まで行くのは分娩第1期の半ばになってからである。頸管は熟化しても子宮口は開大せず、せいぜい2cm位である。分娩の数日前になると分娩の前兆といわれるものが出現することがある。子宮底が下降することで胃の圧迫がとれ、児頭が骨盤内に移動することで胎動が減り、児頭により膀胱が圧迫され頻尿傾向となる。特に有名なのが血性粘液性帯下の出現であり、おしるし(産徴)といわれることもある。帯下も増加していてくる。前兆が見られる頃に児頭は骨盤に固定され、seiz法で浮動感を覚えなくなる。
分娩第1期

開口期とも呼ばれる。人間のお産の満期産は妊娠37週から42週未満である。この頃になると子宮収縮は徐々に周期的に収縮に痛みが伴い始める(「産気づく」)。最初は、間歇的に突っ張る程度だったのが、だんだん強度と頻度を増していく。子宮の有痛性の定期的な収縮が10分周期となった時点で陣痛発来という。ただし、いったん陣痛が発来したもののその後、陣痛が消失した場合は、その陣痛は偽陣痛であったとされる。いずれにせよ、1時間に6回以上または10分周期の子宮収縮が起こったら(陣痛が開始されたら)分娩の開始とし、分娩医療施設に入院するのが一般的である。この頃胎児は第1回旋を行い、顎を引き、先進部を小泉門とし骨盤入口部に陥入する。陣痛の周期はさらに短くなり1時間に20回ほどまで増加し痛みも強くなる。子宮の収縮で胎児の頭が子宮口をだんだん押しひろげていき、子宮口が開大を始めていく。子宮口が8cm位になると児背が母体の前方を向くという第2回旋がおこる。そして子宮口が10cmと全開大に至る。分娩開始(陣痛発来)から、子宮口全開大になるまでを分娩第1期(開口期)と言う。
分娩第2期

子宮口が全開大してから胎児が娩出されるまでを分娩第2期(娩出期)という。陣痛の周期、痛みとも強くなり子宮口が全開大し、胎胞の卵膜が破れ破水となる。分娩台で管理するのが一般的である。産婦にいきみたい感じが生じ(「努責(いきみ)」息を止めて腹に力を加えるような状態)、胎児はさらに下降し、陣痛間欠期は児頭は腟内、陣痛期は児頭が見えるという排臨という状態になる。この頃より会陰、肛門の保護といった分娩介助を行っていく。そして陣痛間欠期も児頭が後退しない発露という状態になる。分娩介助では急激に分娩されないように児頭をコントロールし会陰保護に務める(墜落分娩を防止する)。やがて児頭は顎を上げる第3回旋を行う。この時点で児の口腔、鼻腔を吸引することがある。児頭の娩出がすんだら、第4回旋がおこる。これは自然な力で行われるため、無理に力を加えて介助しないようにする。肩の娩出がすむと速やかに胎児の娩出が完了する。そして陣痛が急激に軽快する。
分娩第3期

後産期とも呼ばれる。分娩第3期は児娩出から胎盤臍帯が娩出し終わるまでのことである。児娩出によって不要となった胎盤は、児娩出の後数分で剥がれ、娩出される。胎盤は胞衣と呼ばれることがある。後産によって胎児付属物が娩出される事を後産娩出と言う。
産褥期

第3期が終了すると後陣痛とともに子宮復古がはじまり産褥となる。分娩後3日ほどで乳汁の分泌が始まる。
所要時間

人間のお産の満期産は妊娠37週から42週である。正常経腟分娩の所要時間は経産婦では分娩第1期約6時間、第2期1時間、第3期10分、初妊婦ではその倍の約12時間、2時間、20分、といわれているが、その所要時間は個人差が著しい。
無痛分娩詳細は「無痛分娩」を参照

無痛分娩 とは分娩の痛みを緩和する医薬的手段である。心理的無痛分娩法としてはラマーズ法(Lamaze Technique)・ソフロロジー式分娩法・ヒプノバーシング(en:HypnoBirthing)が知られ、麻酔分娩としては分娩第2期の硬膜外麻酔法・仙骨硬膜外麻酔法・陰部神経ブロック・傍子宮頚管ブロックが知られている。麻酔分娩は微弱陣痛を起こしやすいことが知られている。適切な設備と医師のもとで行えば、自然分娩と比較して特段に危険というわけではなく、欧米ではこちらが主流であり、日本とは逆に自然分娩は希望した場合に行われる。しかしながら日本では麻酔科医が不足しており、その麻酔科医も生命に危険のある手術に優先的に配置されており、無痛分娩を希望してもかなわない場合がある。イギリスやドイツ、シンガポールでは、帝王切開も含めた分娩全体の2?6割程度が無痛分娩である[1]

無痛分娩で使う麻酔は「硬膜外麻酔」と呼ばれ、腰の後ろから管を入れ、脊髄を取り巻く硬膜と呼ばれる部分の外側に麻酔薬を注入する。脊髄には痛みを伝える神経が集まっており、その信号が脳に伝わるのを麻酔薬で遮断する。ただ硬膜外麻酔は、効果が出始めるまでに10?20分かかる。より早く痛みを取るために、より脊髄に近い場所に麻酔薬を入れる「脊椎麻酔」を併用することもある。この方法だと、数分で効き目が表れる。どのタイミングで麻酔薬を使い始めるかは病院により異なる。順天堂大の角倉教授は「痛みの感じ方は人それぞれ。本人が希望した時点で、我慢できる程度に投与する」と話す。出産の途中で痛みが強くなってきたら、麻酔薬を適宜追加する。無痛分娩は痛みが少ないだけでなく、出産がスムーズに進む面もある。愛育病院(神奈川県大和市)の井沢秀明理事長は「40歳以上の妊婦は、無痛分娩の方が(帝王切開でなく)経膣分娩できる可能性が高くなる」と指摘する。痛みがないと緊張が少ないため産道が柔らかく、赤ちゃんが下りて来やすいとされる。また、もし緊急に帝王切開に踏み切るような事態に至った場合、麻酔を注入するルートがあらかじめ確保されている無痛分娩なら迅速に対応できるという利点もある。一方で、麻酔によって母親の足の感覚が鈍くなり、いきみにくくなることがある。管を入れる腰部のかゆみや発熱なども報告されている。出産時間は1時間ほど長くなる。ただ麻酔をかけても、すべての感覚が失われるわけではないので、赤ちゃんが誕生した瞬間を感じることはできる。無痛分娩を考えている人にとって、大きな壁となるのは費用である。出産の費用は病院によって40万円から100万円以上と幅があるが、無痛分娩の場合、さらに10万?20万円の追加料金がかかる。側湾症や椎間板ヘルニアで手術をした経験のある人、血液が固まりにくい人、抗血栓療法を受けている人などは硬膜外麻酔が使えないこともある。日本で無痛分娩が浸透しないことについて、前述の井沢秀明理事長は「『おなかを痛めてこそ母親』との精神論が根強いこともあるのでは」と話している。家族に反対されたり罪悪感を感じてやめる人が少なくないという[1]
急速遂娩

一般的に、帝王切開のことである。異常分娩の際は様々な理由によって帝王切開の適応となることが多い。児頭骨盤不均衡や胎位、胎勢、回旋異常、遷延分娩の場合は経腟分娩困難にて適応となり、子宮切迫破裂、常位胎盤早期剥離や子癇、過強陣痛、胎児ジストレスでも帝王切開は適応となる。その他、経腟分娩が母児に危険をもたらすと考えられる病態もある。妊娠高血圧症候群、前置胎盤、帝王切開や子宮手術の既往、子宮奇形、骨盤位、重症の母体合併症では帝王切開を好まれる。また長期不妊後の分娩も帝王切開となりやすい。


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