凱旋門賞
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凱旋門賞
Prix de l'Arc de Triomphe
第90回凱旋門賞
開催国フランス
主催者フランスギャロ
競馬場パリロンシャン競馬場
創設1920年10月3日
距離芝2400m
格付けG1
賞金1着賞金2,857,000ユーロ
賞金総額500万ユーロ
出走条件サラブレッド3歳以上牡馬牝馬
負担重量3歳56.5kg、4歳以上59.5kg、牝馬1.5kg減
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凱旋門賞(がいせんもんしょう、フランス語: Prix de l'Arc de Triomphe)は、フランスパリロンシャン競馬場(改修工事の際は、シャンティイ競馬場)で毎年10月の第1日曜日に開催される競馬重賞G1競走である。距離は2400m。ヨーロッパ最大の競走の一つで、国際的に著名なスポーツ催しである。

英語圏等で(Arc)、フランス語圏で(L'Arc)と略されることもある。
概要

1920年第一次世界大戦後に衰退したフランス競馬再興を掲げて誕生した国際競走である。ヨーロッパのみならず世界中のホースマンが英ダービーケンタッキーダービーと並び憧れ、勝利を目標とする[注 1]世界最高峰の競走の1つとして知られている[注 2]国際競馬統括機関連盟(IFHA)が公表する年間レースレーティング[注 3]に基づく「世界のトップ100GIレース」においても、何度も首位に輝き、常に最上位に評価されている。

ヨーロッパでの競馬シーズンの終盤に開催され、その年のヨーロッパ各地の活躍馬が一堂に会する長距離[注 4]のヨーロッパチャンピオン決定戦とされる[注 5][注 6]

ただし、近年では中距離レースの価値が上昇したことが影響し、凱旋門賞の価値は下がりつつある[注 7]

日本でも近年きわめて知名度や人気の高い競走で、日本国内で最上級の活躍をした競走馬が1960年代後半からしばしば参戦している(#日本との関連)。

凱旋門賞開催を盛り上げるため凱旋門賞の前日に2つのG1競走と3つのG2競走が、当日に凱旋門賞をメインに6つのG1競走が施行されており、その週末の2日間は凱旋門賞ウィークエンドと呼ばれている。
解説
競走条件

創設以来、2400[注 8]メートルで行われている[注 9]

主催のフランスギャロは、本競走を種牡馬繁殖牝馬の選定競走と位置付けている。そのため、出走資格は3歳以上の牡馬牝馬に与えられており、生殖能力のない騸(せん)馬には出走資格は与えられていない[注 10]

本競走は定量戦で行われており、2017年以降、本競走における負担重量は、3歳牡馬は56.5kg(牝馬は55kg)、4歳以上牡馬は59.5kg(牝馬は58kg)と定められている。

フルゲートは2022年までは20頭であったが、2023年より24頭に拡大した[2]
格付け

1971年に、ヨーロッパで競走の格付け制度(グループ制)が創設されて以来、最高格のグループ1に位置づけられている。
歴史
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出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。(2020年1月)

フランスでは、19世紀半ばに3歳馬のための国際的なクラシック競走としてパリ大賞が創設され、国外からも一流馬を集めて成功していた。これにならって古馬のための大競走が企画され、第一次世界大戦終戦直後の1920年に創設された。これが凱旋門賞である。

しかし初めの30年間は国外(特に競馬先進国のイギリス)からの一流馬の参戦はなく創設の目的を果たせなかった。1949年に大幅な賞金増によって世界一の高額賞金競走となると徐々に注目を集めるようになり、シーバードやミルリーフと言った名競走馬が一流馬を相手に勝つことで、凱旋門賞の国際的な名声はますます高まった。1986年にはイギリス、フランス、西ドイツ、アイルランドや日本、南米からもクラシックホースが集まり、ダンシングブレーヴがレコード勝ちした。

凱旋門賞の成功にあやかって、世界各地に国際的な大競走が創設された。これらの多くは極めて高い賞金を出して凱旋門賞の上位馬を呼び寄せることで権威を高めようとした。1990年代には、いくつかの競走は凱旋門賞を超える賞金を出すようになった。一方、凱旋門賞は世界最高賞金の座を奪還するためにスポンサーと契約し更なる賞金の積み増しを行なっている。
沿革

1857年 - ロンシャン競馬場開設。

1863年 - パリ大賞創設。

1893年 - コンセイユ・ド・ミュニシパル賞創設。

1919年 - 第一次世界大戦終結。

1920年 - 凱旋門賞創設。

1939年-1940年 - 第二次世界大戦により開催中止。

1943年-1944年 - 競馬が再開。ル・トランブレー競馬場の芝2300mで代替開催。

1949年 - 賞金額がパリ大賞を抜いてフランス最高額となる。

1965年 - 優勝馬のシーバード(Sea-Bird)タイムフォーム史上歴代1位(当時)[注 11]の評価を受ける。

1971年 - ミルリーフ(Mill Reef)がレコード勝ち。はじめて英国ダービー、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス、凱旋門賞を勝った馬となる。

1982年 - トラストハウスフォート(イギリスの大手旅行会社)がスポンサーとなる。

1986年 - 優勝馬のダンシングブレーヴ(Dancing Brave)がインターナショナル・クラシフィケーション歴代1位(当時)[注 12]の評価を受ける。

1999年 - ルシアン・バリエール(フランスの代表的な高級ホテルグループ)がスポンサーとなる。

2000年 - 賞金が大幅に増額される。

2001年 - ワールドシリーズ・レーシング・チャンピオンシップに参加。

2008年 - カタール競馬馬事クラブがスポンサーになり、賞金が大幅に増額。


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