冬のソナタ
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スウェーデン映画の「秋のソナタ」とは異なります。

冬のソナタ
南怡島の「冬のソナタ」撮影場所
ジャンルドラマ、ロマンス[1]
脚本キム・ウニ
ユン・ウンギョン
監督ユン・ソクホ
出演者ペ・ヨンジュン
チェ・ジウ
パク・ヨンハ
パク・ソルミ
音楽イ・イム[1]
言語朝鮮語
話数20話[2]

放送
放送局KBS2[2]
放送国・地域韓国
放送期間2002年1月14日 - 2002年3月19日[3]
放送時間21:55-[3]
放送枠毎週月曜、火曜[3]
放送分平均 約60[4]
回数20回[3]
公式ウェブサイト(朝鮮語)
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冬のソナタ
各種表記
ハングル:????
漢字:??戀歌
発音:キョウル ヨンガ
キョウリョンガ
日本語読み:ふゆのソナタ
題:Winter Sonata
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『冬のソナタ』(ふゆのソナタ、原題:????)は、2002年韓国公共放送局である韓国放送公社KBS第2テレビジョンで放送された全20話の連続テレビドラマ。監督はユン・ソクホ。主演はペ・ヨンジュンチェ・ジウ。アジアと世界での韓流ブームのはじまりとなった作品だと広く認められている[5][6]。2003年から2004年にかけて日本で放送され、「冬ソナ現象」と呼ばれるほどの大ブームを巻き起こし、日本で韓流ドラマが認知されるきっかけとなった[7]

監督・演出を担当したユン・ソクホにとっては前作2000年の『秋の童話』に続く作品で、本作の後に2003年に『夏の香り』が、2006年に『春のワルツ』が放送され、4作を総称して「四季シリーズ」と呼ぶ[8]。4作とも現代韓国の若い男女を主人公とする恋愛ものの連続テレビドラマだが、それぞれ独立した物語で筋書きの連続性や舞台の共通性などは無い[9]

2009年秋に全26話の『アニメ 冬のソナタ』が日韓合作で制作され[10]、日本と韓国で放送された。詳細は下記の「テレビアニメ」節を参照。
題名

原題の????(キョウル ヨンガ)を直訳すると「冬の恋歌」となる。??(キョウル)は冬[11]、??(ヨンガ)は漢字語の「戀歌」(恋歌)で恋の歌あるいはラブソングという意味[12]。台湾などでの中国語題名は『冬季戀歌』と直訳になっている。英語題名はWinter Sonataである[13]。日本語題名は『冬のソナタ』となった。恋歌はソナタと訳せないが、NHKの説明によると「恋歌を love song と訳してしまうとニュアンスが異なってしまうので、韓国国外に輸出する際に変更された」という[要出典]。日本では略す場合は「冬ソナ」とされ、略語「冬ソナ」は2004年の「ユーキャン新語・流行語大賞」のトップテンの一つに選ばれ受賞した[14][15]
製作
撮影

ユン・ソクホ監督の前作である『秋の童話』と同様に、ロケ(屋外撮影)をふんだんに使用した。『冬のソナタ』の撮影は時間ギリギリのハードな撮影で、朝方や昼間撮影したシーンを急いで編集しその日の夜に放送する(いわゆる「撮って出し」)という傾向が多々あったという。ユン・ソクホ監督によると、『冬のソナタ』は、当初は北海道をロケ地とする予定であったが、時間の関係で撮影を行うことができなかったという。
脚本

ユン・ソクホ監督は、チュンサンが死亡するラストを考えていたとしている[16]。当初、最終回はチュンサンが病に冒されて、チュンサンの死で終わることになっていた[17]。しかし、テレビ局に「チュンサンを死なせないで」というメッセージが殺到し、結末を変更することになった[17]。最後のチュンサンが涙するシーンを撮り終えたのは、最終回放送当日の夕方4時であった[17]

公式ウェブサイトで脚本が公開されていた[18]。その第1回の脚本では役名のチェリンが??(ヨンナム)になっている[18] など、脚本と韓国で実際に放送されたものとは違いがある。さらに日本のNHKで放送された際には放送時間の関係などで省略された場面があった。
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主題歌:「最初から今まで」。作曲 O Suk Joon, ユ・ヘジュン、歌 Ryu

(日本語吹替版はやしきたかじんが担当、中国語版は張信哲が担当、名前は「從開始到現在」)。


挿入歌:「My Memory」。作曲 Park Jeong Won、歌 Ryu(日本語版はやしきたかじん、中国語版は張信哲)。BGMには主にピアノ曲が選ばれ、作曲家は複数でありながら統一感がある。

イ・ジス作曲「初めて」「今でも」

Park Jeong Won作曲「始まり」「記憶の中へ」「恋人」「あなただけが」

ベートーベン作曲「テンペスト」(ピアノソナタ第17番)第3楽章の冒頭部

ロベルト・シューマン作曲「子供の情景」のNo.7「トロイメライ(夢)」(劇中、高校生を演ずる主役二人が音楽室で演奏)

韓国オリジナル版では、「白い恋人たち」(フランシス・レイ作曲)、ミッシェル・ポルナレフの「愛のコレクション」、ABBAの「ダンシング・クイーン」を始めとする欧米のポピュラー音楽が多用されているが、日本では著作権法上使用できず、ユン・ソクホ監督自らが韓国の楽曲に差し替えた。2004年12月放送の「完全版」でも差し替えが行われている。
評価
受賞

監督・演出を担当したユン・ソクホが第38回百想芸術大賞でテレビ部門の演出賞を受賞した。主演したペ・ヨンジュンチェ・ジウは同じく第38回百想芸術大賞のテレビ部門で人気賞を受賞し、製作したKBSが毎年年末に授賞式を放送しているKBS演技大賞で共に最優秀演技賞を受賞した。
批評

音楽が美しいこと、絵画のような透明感のある自然の中でのシーン、「初恋の人」という多くの人が心に抱きつづけている普遍的なテーマ、初めはナイーブな恋が決して一足飛びにではなく一歩一歩深い人間的慈愛へと育っていく心理的過程が全20回に渡り丁寧に描かれていることなどが、好感をもって迎えられヒットした[要出典]。日本のドラマではもはや見られなくなったような主婦向けの昼ドラマ的なストーリー展開と、映像・音楽が美しいことで、主に中高年の女性を中心にヒットしたと報道された[要出典]。当時、日本より10年[19] から20年[20] ほど遅れて発展途上にあった韓国の経済や文化と、初恋をテーマとする哀愁を感じさせるストーリーとがよくマッチしたことが、日本での大ヒットの要因の1つとなった[要出典]。

小説家文芸評論家笠井潔によると、韓国では日本よりも自由恋愛の障壁となる父権性的規範の拘束力が強く、韓国ドラマはそういった前近代的な社会的障壁を利用してメロドラマとしての強度を保っている場合が多いが、本作の場合はそれらの障壁をもたらす社会領域の描写が徹底的に排除されており、その代替として事故・記憶喪失といった障壁が用意されているという。また、社会領域の描写抜きに純愛を虚構的に創り上げるという意味で、日本のマンガ・アニメオタクカルチャーにおいて1990年代後半から2000年代初頭にかけてムーブメントをおこしたセカイ系作品に通ずるものがあるとしている[21]

パトリック・モディアノの小説『暗いブティック通り』に影響を受けたとされている[22][23]。「パトリック・モディアノ#モディアノと冬のソナタ」も参照
反響
ヒロインの性格
ヒロインのユジンは、韓国の古いタイプの
女性で、やや優柔不断に見え、韓国の一部の若い視聴者には不評だったが、日本では「けなげで純粋である」として、中高年層の女性に支持された。
支持層
林香里金相美の調査では、『冬のソナタ』のファン調査に回答した7割が、40代以上の既婚者であった(林香里・金相美「日本女性の間の『冬ソナ』ブーム - 感情生活から生まれる『政治』生活のダイナミズム」2004年11月4日 ソウル大学 - 東京大学合同シンポジウム)[24]
記録
ヒット商品2位
ペ・ヨンジュンが、2004年上半期「ヒット商品」2位
[25]
小説の発行部数
2004年7月現在、小説『冬のソナタ』の日本での発行部数は、上・下巻計で122万部[26]
メディア売り上げ
ビデオ・DVD・書籍の2003年 - 2004年度の売上は90億円[27]、NHKの副次収入は6億円[27]
地上波の視聴率
日本で衛星放送での放送の翌年2004年に地上波のNHK総合テレビジョンで放送した時に、夜11時台の放送にもかかわらず最終回に関東地方で20.6%、関西地方で23.8%の平均視聴率を記録した。また、全20話の平均視聴率は関東では14.4%、関西では16.7%に達した(視聴率はビデオリサーチ社発表による)[28]

エコノミストの門倉貴史は、『冬のソナタ』ブームの日本国内での経済効果を総額1225億円と試算している[29]
その他
日韓共同訪問年広報大使
2004年7月22日、日韓共同訪問年広報大使に任命されたチェ・ジウが、総理大臣官邸を訪問した[30][31][32]。冬ソナファンを自認する小泉純一郎首相は「おー、冬のソナタ、鼻の下が長くなっちゃう」と歓迎の意を示している。
冬ソナの大ファン
安倍晋三第1次安倍内閣発足による内閣総理大臣就任により、ファーストレディとなった妻の安倍昭恵は、冬ソナの大ファンで、これをきっかけに朝鮮語を習い始め、韓流に傾倒したと報じられている。
フォード・エクスプローラーに関する問い合わせ
2004年頃、白のエクスプローラーに関する問い合わせが急増したと各フォードディーラーから報告されていた時期があった。フォード側はこの現象について、エクスプローラーが本作でイ・ミニョンの愛車として登場したことが発端ではないかと見ている[33]


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