兵科大将(へいかたいしょう、ドイツ語: General der Truppengattung、ロシア語: ГенерапBрода войск)は、軍隊の階級の一つ。主に三ツ星
(英語版)の中将や四ツ星(英語版)の大将が、それぞれの兵科ごとの名を階級名に冠して使用した。どこの兵科に属する将官であるのかを明確にするため使用されていたが、単に名誉称号として扱われることもあった。
主にゲルマン圏、スラブ圏で用いられる。
陸軍上級大佐
海軍上級大佐
空軍上級大佐
大佐
陸軍上級大尉
海軍上級大尉
空軍上級大尉
大尉
上級曹長(上級上等兵曹)
曹長(上等兵曹)
軍曹(一等兵曹)
伍長(二等兵曹)
兵
兵長(水兵長) 近代の陸軍では歩兵・騎兵・砲兵が中心となって軍を組織していたため、兵科大将を設置していた国の多くは歩兵大将・騎兵大将・砲兵大将
上等兵(上等水兵)
一等兵(一等水兵)
二等兵(二等水兵)
括弧内は海軍における呼称例
主な国の兵科大将
オーストリア=ハンガリーオーストリア=ハンガリーの兵科大将肩章
オーストリア=ハンガリー帝国陸軍(英語版)では3種類の兵科大将が存在した。
歩兵大将 (オーストリア) (General der Infanterie)
騎兵大将 (オーストリア)(英語版) (General der Kavallerie)
砲兵大将 (オーストリア) (Feldzeugmeister)
オーストリア=ハンガリー帝国において、砲兵大将のみ厳密には中将と等しい階級であった[1]。
ブルガリア (генерапBот пехотата)
騎兵大将 (ブルガリア) (генерапBот кавалерията)
砲兵大将 (ブルガリア) (генерапBот артилерията)
二度にわたる世界大戦の末、ソビエト連邦の衛星国となってからは兵科大将が廃止され、大将に統一された。 フィンランドでは、兵科大将は4種類に分かれる。
フィンランド
歩兵大将 (フィンランド)
騎兵大将 (フィンランド)(フィンランド語版) (ratsuvaenkenraali)
砲兵大将 (フィンランド)(フィンランド語版) (tykistonkenraali)
猟兵大将 (フィンランド) (jaakarikenraali)
現在でもフィンランド国防軍では兵科大将が設置されているが、あくまで名誉称号としての扱いである。 ナチス・ドイツ時代の、ドイツ国防軍の兵科大将について述べる。 陸軍 陸軍では7種類の兵科大将に分かれていた。軍団長(軍団司令官)には、通常は兵科大将が充てられた。 衛生部(軍医)将校、獣医部将校、法務部将校の最高階級は、それぞれGeneraloberstabsarzt(軍医大将)、Generaloberstabsveterinar(獣医大将)、Generaloberstabsrichter(法務大将)であり、兵科大将に相当した(上級大将、元帥に相当する階級はなかった)。「en:Ranks and insignia of the German Army (1935?1945)#General officers and marshals (Generale)
ドイツ
歩兵大将 (General der Infanterie)
騎兵大将 (General der Kavallerie)
砲兵大将 (General der Artillerie)
工兵大将 (General der Pioniere)
山岳兵大将 (General der Gebirgstruppe)
通信兵大将 (General der Nachrichtentruppe)
装甲兵大将 (General der Panzertruppe)
また1940年以降、武装親衛隊の将官にも陸軍と同様の階級が適用されるようになり、General der Waffen-SS(武装親衛隊大将)が、兵科大将に相当する階級であった。
空軍
空軍では5種類の兵科大将に分かれていた。
空軍大将(英語版) (General der Luftwaffe)
航空兵大将 (General der Flieger)