共感覚
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「シナスタジア」はこの項目へ転送されています。Rain Dropsのアルバムについては「シナスタジア (Rain Dropsのアルバム)」をご覧ください。
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共感覚(きょうかんかく、シナスタジア、: synesthesia, : synasthesia)は、ある1つの刺激に対して、通常の感覚だけでなく 異なる種類の感覚も自動的に生じる知覚現象をいう。

例えば、共感覚を持つ人には文字に色を感じたり、音に色を感じたり、味や匂いに、色や形を感じたりする。複数の共感覚を持つ人もいれば、1種類しか持たない人もいる。共感覚には多様なタイプがあり、これまでに150種類以上の共感覚が確認されている。

共感覚を持つ人の割合については、昔は10万人に1人などと言われていたが、最新の研究では23人に1人というものもある[要出典]。

英語名「synesthesia」は、ギリシア語で「共同」を意味する接頭辞「syn-」と「感覚」を意味する「aesthesis」から名づけられた。感性間知覚とも。
概要

女性の高い声を「黄色い声」などと言うように、人類、あるいは特定の環境・文化において 複数の種類の感覚を結びつける比喩的習慣は広く存在するが、共感覚はそのようなものと直接は関係しておらず、共感覚を持たない人には感じられない上述の数字に色を見るなどの感覚を、主観的な知覚現象(クオリア)として生々しく感じている。

共感覚は五感のような基本的な感覚の種別に関してだけではなく、感情や単語や数などに関して起こることもある。共感覚者の間での複合した知覚の関係に相関は認められていない。

例えば、ある人がある文字を青く感じたとしても、他の共感覚者が同様に感じる傾向があるとは限らない。

共感覚を手がかりに主観的なの世界と、客観的なとの関係を深く探る手がかりとしようとする研究が継続的に行われている。

赤ちゃんにおいては視覚聴覚味覚触覚嗅覚等の異なる種類の感覚が未分化な知覚を生み出しており、通常その後の成長による感覚の発達にともなう脳の結合の変化によってこうした共感覚は失われていくとされる。この場合、成人して共感覚を保持している人は発達の過程で何らかの理由で脳の異なる部位への結合が保たれ、これらの複合した知覚もそのまま保たれているとする説もある。

共感覚の中でも、音楽や音を聞いて色を感じる知覚は「色聴」といわれる。絶対音感を持つ人の中には、色聴の人がいる割合が高い。

また、色聴 は共感覚の中で一番発生率が高いと報告されている。

色を感じる音にも様々なものがあり、音程、和音、単語、または音楽自体が聴こえることもある。似たような感覚として「音視」というものもある。これは色に形や音が聴こえるという色聴とは反対の感覚である。
共感覚の基準

共感覚は時には神経の病気と見なされることがあるにもかかわらず、DSM(精神障害診断便覧)やICD(国際疾病分類)にも掲載されていない。その理由は、共感覚が日常生活を送る上で問題を引き起こすことがないとされているからである。確かに、共感覚を持つ人(以下「共感覚者」)にとっては、日常で当たり障りがないことが多い、むしろそれを快適だと感じる人さえいる。色覚異常色盲)や絶対音感などと同様、共感覚は本来受容器が受け取った情報を違った知覚として認識する症状である。今日まで、共感覚とそのほかの神経系の病気、または精神的な病気の関連性をはっきりさせている報告はない。

かつては共感覚で感じる知覚は共感覚者によって異なるとされてきたが、最近の研究では、多くの被験者を対象にした実験の場合、知覚にいくつかの共通点が見られることが分かった。例えば、聞こえた音に色が付いて聞こえるサウンド・カラー共感覚(sound-color synesthesia:色聴)保有者の集団実験では、高い音ほど明るい色に見えるという傾向が見られた。

また黒字の文字を見ても別の色に見えることがあるグラフィーム・カラー共感覚(grapheme-color synesthesia:書記素色覚)保有者の集団実験では、やはりある文字には似たような色を感じる傾向があることがわかった。ところが、ある傾向が見られることは確かだが、あらゆる種類の共感覚があり、いずれの共感覚にしても個人によって誘因や症状の度合いは異なることも分かっている。

この多様性のせいで、個人のもつ共感覚を定義するのは容易なことではないし、彼ら自身、自分の持っている感覚に名前が付いていないことに気付いていないことが多い。音声に色がついて見える人や、円周率の数列に美しさを感じる人もいる。

神経学者のリチャード・E. シトーウィックは、共感覚の診断のために用いる基準を以下のように決定した。
共感覚者のイメージは空間的な広がりをもち、はっきりと限定されたロケーション(位置)を特定できることが多い。

[訳註]共感覚者は空間的なイメージの中で、自分の位置している場所がはっきりと分かる。


自分の意志によるものとは違い、共感覚は自動的に生じる。

共感覚の知覚表象は一貫性があり、単純で、具体的である。

記憶を助ける。

好き、嫌い、快、不快といった情動を伴う。

シトーウィックは、空間の広がりを見据えた実験を提言したが、最近の多くの研究はこれを正しくないとしている。例えば、共感覚者の中には文字の色や、単語の味が「わかる」のであり、実際に視覚器や味覚器で感じているわけではないのである。
共感覚の経験

共感覚者は、他の人がそれをもっていないことを知るまで、自身の体験が特別なことだと感じないことが多い。一方でその共感覚を隠している者も多い。共感覚の自意識的な、また言葉では表現し難い性質は人にとっては異常だと感じられる。無意識的で一貫した性質、つまり共感覚で受け取る感覚に人為的な変化がないことは、共感覚を本当の経験だと言うことを実証している。メディアの中には共感覚を精神的な病気あるいは神経障害だと表現するものもあるが、共感覚者の多くはそれをハンディキャップだとは感じていない。

ただし、共感覚は精神に負担が掛かりすぎている人もいるという報告もある。逆に、大半のメディアは「隠れた感覚」さらには「神に与えられた感覚」として表現しているし、共感覚者はそれを失いたくないと感じるものが多いという。

共感覚者の多くは子供のころに他人とは異なる隠れた感覚に気づく。そして彼らは自然とその感覚を日常生活に適用させていく。また、共感覚で人の名前を覚えたり、電話番号を覚えたりすることに使うこともあれば、暗算に利用することもできる。しかし同時に、絵画、映画などの視覚的な作品や音楽を創造する上での困難になることさえある。

共感覚という現象はいくつかの共通感覚をもとに定義付けられたものではあるが、個人的な経験に着目すると共感覚とはいっても実に多様性がある。この多様性については共感覚についての研究が始まって初期のころに知られていたが、最近の研究によってそのことが再評価されてきた。

黒で印字された1つ1つの文字(書記素)がフォティズム―色を認知する際に使用する高度な感覚―を生み出す刺激を促すという書記素色覚に関する研究で知られるMike J. Dixonらが着目したのは、

フォティズムを外部からの刺激として感じ取る共感覚者と、内部の視覚(平たく言えば心の目)で感じ取る共感覚者がいるということだ。Mike J. Dixonらは前者を、「刺激を投影する者(プロジェクター)」、後者を「刺激から連想する者(アソシエイター)」と表し、アソシエイターの方は 彼らの感覚を性格に定義づけるのに、彼ら自身の主観的な感覚のみならず ストループ効果 を取り入れた作業の結果も考慮に入れなければならないことを明らかにした。加えて、書記素色覚者は色というものを強く感じ、知覚を用いた作業には総じて知覚的な強調をしてしまうという。また、中には母音にもっとも色を感じ取る者もいれば、子音のほうに色を強く感じる者もいる。
多様性

共感覚はよく似た2つの感覚的 または知覚的な様相の間に生じる。大変多くの共感覚の形態を扱う上で、この研究分野には以下に示す表記法を用いて共感覚を表現する取り決めがある。共感覚を誘発する因子、つまり外界からの刺激をxとし、生じた感覚をyとして、x→yで表す。

たとえば、文字や数字などの書記素(graphem)を知覚して色(color)を認知する場合はgrapheme→color synesthesia(書記素色覚)と表記する。

同様に、音楽や音声(tone)を知覚したときに色や動き(movement)を感じる場合はtone→(color, movement) synesthesiaと表記する。

ほぼすべての知覚と感覚の組み合わせが起こりうるが、いくつかには共通性が見られる。

書記素から色を感じる共感覚

書記素から色を感じる共感覚、つまり書記素色覚を持つ者の間でたいてい共通していることは、書記素(文字)に影がある、または色を帯びているということである。
保持者の割合が高く、活発に研究されている共感覚
文字に色が見える共感覚(かな・アルファベット・数字など)

世界中の共感覚者の最多数を占める。

結びつきの傾向の1つに、アルファベットのAは赤と言う人が多いとか、数字の0は白だと言う人が多いといった、特定の文字が 特定の色に結びつきやすいということが知られている。


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