六花の勇者
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六花の勇者
ジャンル
冒険[1]ファンタジー[2]ミステリ[2]、異能バトル[3]
小説
著者山形石雄
イラスト宮城
出版社集英社
レーベルスーパーダッシュ文庫
(第1巻 - 第4巻)
ダッシュエックス文庫
(第5巻 - )
刊行期間2011年8月25日 -
巻数既刊7巻(本編6巻+短編集1巻)
(2017年12月現在)
漫画:六花の勇者
原作・原案など山形石雄(原作)
宮城(キャラクター原案)
作画戸流ケイ
出版社集英社
掲載誌スーパーダッシュ&ゴー!
発表号2012年4月号 - 2014年11月号(雑誌→WEB)
巻数全4巻
話数全16話[注 1]
アニメ
原作山形石雄
監督高橋丈夫
シリーズ構成浦畑達彦
脚本浦畑達彦
キャラクターデザイン小磯沙矢香
音楽大島ミチル
アニメーション制作パッショーネ
製作「六花の勇者」製作委員会
放送局MBS
放送期間2015年7月 - 9月
話数全12話
テンプレート - ノート
プロジェクトライトノベルアニメ
ポータル文学アニメ

『六花の勇者』(ろっかのゆうしゃ)は、山形石雄による日本ライトノベル作品。イラスト宮城スーパーダッシュ文庫集英社)より2011年8月から刊行されている。第1回ラノベ好き書店員大賞にて5位を獲得している[4]。『このライトノベルがすごい!』作品部門では2013年版で3位[5]、2014年版で8位を獲得した[6]。2015年6月時点で累計発行部数は30万部を記録している[7]

『スーパーダッシュ&ゴー!』およびWeb公式サイトにて作画・戸流ケイによる漫画版が連載された。

2015年7月より9月までテレビアニメが放送された。
あらすじ

1千年前、世界を破滅に追いやった魔神と呼ばれる存在が、一輪の花を武器とした聖者によって封じられた。一輪の花の聖者は「いつか魔神は蘇るが、そのとき自分の力を受け継いだ六人の勇者が現れて魔神を封じるだろう」と予言を残した。その予言通り過去二度に渡って魔神が目覚めたが、運命の神に選ばれた6人の勇者により復活は阻止された。

そして今、三度目の魔神復活を前に、勇者たちが集結する。だが、その体に六花の紋章が浮かび上がった勇者はなぜか、7人存在した。しかも勇者たちを狙う敵を妨害するための霧幻結界を悪用され、7人全員が森に閉じ込められてしまう。7人の中の誰かが敵であることに気付いた勇者たちは、互いに疑心暗鬼に陥る。

勇者の1人、地上最強を自称する少年アドレットは、密室状態だった結界を起動する仕掛けに唯一触れられたことから、最有力の容疑者となってしまう。本来は仲間であるはずの6人から追われながら、アドレットは7人目の策略の解明に挑む。
登場人物
六花の勇者
アドレット・マイア
- 斉藤壮馬[8]沢城みゆき(幼少期)本作の主人公[9]。「地上最強の男」を自称する18歳の少年。ストーリー上における探偵役を務める。テグネウの策略により村を滅ぼされ友と姉を失って、アトロ・スパイカーに弟子入りして過酷な修業に明け暮れ、ただ一人アトロの修業をやり遂げた。不意打ちを主体とした剣術と自作の秘密道具を組み合わせた戦技と、類まれなる頭脳と機転を武器に窮地を脱出する。しかしその邪道ともいえる戦闘法では、ルールのあるピエナ神前武闘会では勝てないと判断して武闘会に乱入することで運命神に自らの力を示すが、それにより「卑劣戦士」と呼ばれるようになる。戦闘の才能はアトロの弟子の中でも最も劣っていて、まともに戦えば他の六花の勇者に大きく劣る。「地上最強」を口にするのはそれでも諦めない決意のようなものでフレミーからは「不安になると自分は地上最強だと言い出す」と指摘されている。自分が六花の勇者であることを信じていたが、実はテグネウが7つ目の紋章を制御する道具を使って用意した偽の勇者である[注 2]。幼少の段階でテグネウから自分の計画を遂行するにふさわしい人間と目をつけられてしまっていた。村を滅ぼされたのも凶魔を憎み六花の勇者を目指して修業するような人間として育つよう促すためだった。紋章はテグネウが一輪の聖者から奪ったものであり、六花の勇者のものとは別の目的で造られた紋章。ナッシェタニアのものと違い時間が停止していないため六花の勇者が死亡すると花弁が欠ける機能もある。現在の性格もテグネウの洗脳の影響で形成されたものに過ぎず、本来は村を滅ぼされた復讐以外に興味はなく、その障害となるなら誰であろうと排除する凶暴な人格の持ち主。テグネウから、師であるアトロ・スパイカーも含め自分が知らず知らずのうちに手駒になっていたこと、さらに「人間の愛を操る力」によりフレミーを愛するよう仕向けられ、さらには姉シェトラの命を奪ったのがフレミーであったことを知りフレミーから気持ちが離れる。著者・山形石雄は構想の段階で「弱い主人公」と決めており、弱いのであればそれと反対方向に特徴をつけるために「自称地上最強」を名乗る設定にした。なお、当初は悪いキャラクターにする予定だったとのこと[10]
ナッシェタニア・ルーイ・ピエナ・アウグストラ
声 - 日笠陽子[11]「刃」の神の力を持つ聖者。ピエナ王国の第一王女にしてピエナ最強の剣士。虚空から刃を召喚することができる。武器は細剣で兎を模した兜と白い鎧に身を包む。自由奔放でいたずら好きだが、強いカリスマ性の持ち主。しかしその正体は偽の勇者にしてドズーの同志。2代目の六花の勇者であったハユハ・プレッシオは時を止める能力で自分の紋章の時間を止めドズーに与えていたため、この紋章を使って偽の勇者になることができた[注 3]。ドズーと結託し50万人の人間の犠牲と引き換えに凶魔との共存を目指している。凶魔と融合しているため、姿が消えたように錯覚させる見隠しの能力を使うことが可能。性格は身勝手で自分の裏切りを棚に上げて人を非難し、相手の気持ちを全く考えず利己的な発言が多く、モーラからは「冷酷なうえに恐ろしく身勝手」と評されている。アドレットが最初に疑われるよう仕組んだ張本人であり、「太陽」の聖者リウラを利用して神殿の結界が起動したように偽装しアドレットが偽の勇者であるかのように仕立て上げようとしていた。アドレットにより結界のトリックを暴かれ、ハンスとチャモによって自身の正体も明かされてしまい失敗。「50万人の犠牲で人類と凶魔を和睦させる」と目的を明かすが、六花の勇者たちには受け入れられず撤退する。ドズーと合流した後にカーグイックの配下と戦い手駒となる配下の凶魔を全て失う。自身もテグネウに捕まって左腕を失うが、ゴルドフの救援によりテグネウとカーグイックを倒すまでは六花の勇者と共闘することになる。著者は構想当初から王族が敵だったという展開を考えており、担当編集者との打ち合わせでその敵が少女であればインパクトがあるということからナッシェタニアが誕生した[12]
フレミー・スピッドロウ
声 - 悠木碧[13]本作のヒロイン。「火薬」の神の力を持つ聖者。白髪に右目が桃色で左目が青のヘテロクロミアの儚げな少女。武装は銃と爆弾。凶魔の母と人間の父とのハーフで、元々はテグネウの命令で六花の勇者の候補者を殺害していた。しかしチャモに負けたことで用済みになり、母親を含めた凶魔たちに殺されそうになったため、復讐のため魔神を倒すことを決意する[注 4]。他者を寄せ付けない刺々しい気性の持ち主だが、アドレットに同行するうちに彼に対して強い信頼と想いを抱く。弾丸となる金属球を手に持つことで、それに薬莢と火薬を組み合わせた「銃弾」へと変えることができる。テグネウの「人間の愛を操る力」が解除され、アドレットから「フレミーを殺せば簡単に勝てた」という言葉を聞き、気持ちがもう自分にはないことを知る。父親はフレミーが産まれてすぐに用済みという理由で凶魔に殺されており、彼女自身はそれを母親や周囲から聞かされている。テグネウの切り札「黒の徒花」でもあり、六花の紋章を含めた一輪の聖者の力を吸収する聖具でもある[注 5]。凶魔を憎み本物の六花の勇者になるように仕向けられたのは、聖具としての能力発動には六花と接触する必要があったためである。
ハンス・ハンプティ
声 - 鈴村健一[14]猫の動きを真似た特殊な剣術を使う殺し屋。武器は鉈のような2本の剣。知力・戦闘能力共に六花の勇者の中でもトップクラスで、アドレットを始めとした味方や敵からも実力を認められている。なまりに猫口調がまざった不思議なしゃべり方で、普段はふざけた態度をとっているが、時折戦闘を好む冷酷な一面を見せる。しかし、自分勝手な六花の勇者たちのなかでは他者を気遣うなど人情家な面もある。著者の中では構想当初から強いキャラクターであることが大前提であった。そこで猫は実際は「肉食で優秀なハンター」であることから、猫の鳴きまねをしながら戦う剣士という設定が誕生した[15]
モーラ・チェスター
声 - 佐藤利奈[16]「山」の神の力を持つ聖者。聖者を統括する万天神殿の長。武装は鉄甲。千里眼や山の精気を使った傷の治療、やまびこで声を遠方に届けるなどの能力を持つ。文武両道で経験と実力も豊富な年長の勇者だが、生真面目に過ぎる性格と一度思い込んだらなかなか修正が利かない頑固さが欠点。著者は最初に勇者の中で仮リーダーが必要だと考え、どのようなキャラクターにすべきかと考えていった結果最終的にモーラが誕生した[17]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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