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六番目の小夜子
著者恩田陸
発行日1992年7月
発行元新潮社
ジャンルSF・ホラー・ファンタジー
国 日本
言語日本語
形態新潮文庫
ページ数312
コードISBN 4-10-123411-6
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『六番目の小夜子』(ろくばんめのさよこ)は、恩田陸の小説作品。それを原作として制作されたテレビドラマ(NHKドラマ愛の詩)および舞台作品についても本項で述べる。 恩田陸のデビュー作。新潮社の第3回(1991年度)日本ファンタジーノベル大賞で最終選考まで残り、翌年新潮文庫から出版された[1]ものの、このオリジナル版はまもなく絶版となった[1]。 1998年、大幅加筆の上で新潮社にて単行本として出版[1](その際のタイトルは『六番目の小夜子 : Number 6』)され、この版が2001年に新潮文庫にて『六番目の小夜子』のタイトルで文庫化された。 関根秋の姉・夏を主人公に、『六番目の小夜子』の4年前の学校を描いた短編「図書室の海」が、2002年に上梓された同名の短編集に収録されている。 県で一、二を争う進学校で、古い伝統を持つ県立高校。生徒たちはほぼ全員が大学進学を希望し、勉強に励む一方、15年前に始まった「サヨコ」という不思議な行事が、生徒たちだけの間でひっそり守られてきた。 そこでは3年に1度、3年生のうちの誰かが「サヨコ」に選ばれ、手紙と、校内のとある戸棚の鍵を受け継ぐ。そして「自らがサヨコだと知られてはいけない」「始業式の日に、戸棚から取り出した花瓶に赤い花を活ける」といった決まりを守り、卒業式の日に次の「サヨコ」に継承させる。ただし大半の生徒は「サヨコ」を噂でしか知らず、語る話の細部も人によってばらばらだった。 春の始業式の日の朝、三年十組の教室に真っ赤なバラが活けられていた。「サヨコが出た」とざわつくクラスに、奇しくも津村沙世子という名の転校生がやってくる。神戸の超名門校からわざわざ地方の高校へ、しかも受験を控えた三年次に来た彼女を訝しむ生徒もいる中、花宮雅子は初日から容姿端麗な沙世子に惹かれ、友人となった。沙世子は成績も優秀、運動神経も抜群、それでいて嫌味のない快活な性格の美少女で、まもなく学校中で評判となった。 ある日、雅子は沙世子が謎の鍵を持っていることに気付き、その放課後、沙世子のもとに「かぎをかえせ」という手紙が来ているのを雅子は目撃する。さらに後日、体育の授業の隙に十組の教室が荒らされる事件が起きた。雅子は好意を寄せている相手の唐沢由紀夫にたまたま一連の話をした。すると由紀夫は親友の関根秋にその話を伝えるよう言う。秋は兄が元「サヨコ」、姉も「渡すだけのサヨコ(「3年に1度」ではない年にサヨコの手紙と鍵を渡す者)」を務めたためサヨコ伝説に詳しく、由紀夫は秋にサヨコの話を聞かせてもらっていた。 秋の知る説では「サヨコ」は劇を制作し、学園祭で上演させるのだという。そしてサヨコがすべてを成功させれば、その年は大学合格率が著しく上昇し、失敗すれば合格率悪化という不運が訪れるという。しかし過去のサヨコの中には、事故死したり、自ら暴露して役を降りようとしたところ受験に全敗したりと、不吉な失敗もあったらしい。今年は3年に1度のサヨコが選ばれる6度目の年、すなわち「六番目のサヨコ」の年だった。 秋は雅子が目撃した話に加え、教室を荒らした犯人が同じクラスの加藤彰彦かもしれないという噂を耳にし、加藤が六番目のサヨコで、沙世子の持つ鍵を奪おうとしていると睨む。しかし加藤はある夜、自宅で心臓発作を起こして長期入院。秋の元に加藤から鍵が送り付けられ、「碑を見て」という伝言が託された。秋は1人、校庭の隅にある碑を見に行く。それは12年前に事故死した「二番目のサヨコ」の慰霊碑で、裏には「津村沙世子 享年十七」と刻まれていた。 2000年4月8日から6月24日にかけて、NHK教育テレビジョン毎週土曜日18:00からの「ドラマ愛の詩」で放送された[2]。全12回。高い人気を誇った作品で、2001年にはビデオ化、DVD化。
小説
『六番目の小夜子』新潮社《新潮文庫》(ファンタジーノベル・シリーズ)、1992年7月 全312ページ、ISBN 4-10-123411-6
『六番目の小夜子 : Number 6』新潮社、1998年8月、全257ページ、ISBN 4-10-397102-9
『六番目の小夜子』新潮社《新潮文庫》、2001年2月、339ページ、ISBN 4-10-123413-2
スピンオフ作品
あらすじ(小説)
登場人物(小説)
関根秋(せきね しゅう)
三年十組の生徒。写真部所属。成績は学年トップクラスで、人間観察が好き。9学年上の兄は「三番目のサヨコ」、4学年上の姉は「渡すだけのサヨコ」だったため、秋もサヨコの伝説に詳しく、興味を持つ。正当な六番目のサヨコであった加藤とは親しくはなかったが、突然鍵を託される。それから長らくサヨコとしての行動はとらなかったが、その間に「もうひとりのサヨコ」かもしれない沙世子との仲が深まってゆく。
津村沙世子(つむら さよこ)
4月に転入してきた三年十組の生徒。成績優秀でスポーツ万能である上に性格が快活な美少女。親が転勤族で転校が多かった。秋・雅子・由紀夫と仲良くなり、4人で夏の海へ出かけるなど、高校最後の生活を謳歌する一方、なぜか「サヨコ」の鍵を持っており、陰では「サヨコ」にまつわる謎めいた行動をとり続ける。
花宮雅子(はなみや まさこ)
三年十組の生徒。女子バスケ部所属。始業式の日に沙世子の姿に見とれ、真っ先に仲良くなった。のちに佐野美香子と沙世子が仲良くなった時にはヤキモチを妬くほどであった。由紀夫に思いを寄せている。
唐沢由紀夫(からさわ ゆきお)
三年十組の生徒。男子バスケ部所属。秋とは小学校からの親友。理屈で物事を考えるのが得意ではないが、秋からは鋭い動物的カンを発揮すると評されている。雅子のことが好き。
沢木容子(さわき ようこ)
三年十組の生徒。女子バスケ部所属。雅子の親友で、沙世子とも親しくなる。高橋という彼氏がいる。
加藤彰彦(かとう あきひこ)
三年十組の生徒。正当な六番目のサヨコ。沙世子の鍵を奪うために教室を荒らした。しかし心臓発作で入院し、鍵を秋に託す。由紀夫が「どう見ても勉強しか取り柄がなさそう」なガリ勉だと評するタイプ。
溝口祐一(みぞぐち ゆういち)
三年十組の生徒。柔道部主将。海辺の町の料亭の跡取り息子。明るい性格で、学園祭のクラス企画『うたごえ喫茶 みぞぐち』を発案して店長を務めたり、自宅の料亭でクラスの忘年会を開いたりした。
黒川(くろかわ)
三年十組の担任。教科は日本史。公立では珍しく十年以上同じ高校に勤務している名物教師。
設楽正浩(しだら まさひろ)
学園祭実行委員長。委員会には3年に1度、「サヨコ」本人と接触することなく「サヨコ」が制作する演劇を上演するためのマニュアルが受け継がれており、それに従う立場である。秋とは親しい仲で、ともに沙世子の正体などについて話し合う。
佐野美香子(さの みかこ)
三年三組の生徒。秋に恋心を抱く、髪の長い美少女。文芸部に所属していた。ある時から沙世子と急に仲良くなり、沙世子に後押しされて秋に告白を試みる。
関根多佳雄(せきね たかお)
秋の父で、裁判官。大柄で、少々時代錯誤的な服装を好む。
関根夏(せきね なつ)
秋の4学年上の姉で、『図書室の海』の主人公。4年前の「渡すだけのサヨコ」。『六番目の小夜子』本編では「姉」と言及されるだけで名前も姿も登場しない。
テレビドラマ
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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