八高線
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八高線
小川町駅 - 明覚駅間を走行するキハ110系200番台
基本情報
日本
所在地東京都埼玉県群馬県
種類普通鉄道在来線地方交通線
起点八王子駅
終点倉賀野駅[1]
駅数23駅
電報略号ハカセ
開業1931年7月1日 (92年前) (1931-07-01)
全通1934年10月6日 (89年前) (1934-10-06)
所有者東日本旅客鉄道(JR東日本)
運営者東日本旅客鉄道(JR東日本)
使用車両使用車両を参照
路線諸元
路線距離92.0 km
軌間1,067 mm
線路数複線(高崎線と共用の北藤岡 - 倉賀野間)、単線(左記以外)
電化区間八王子 - 高麗川間および北藤岡 - 倉賀野間
電化方式直流1,500 V架空電車線方式
最大勾配20
閉塞方式特殊自動閉塞式(軌道回路検知式)(八王子 - 群馬藤岡間)
自動閉塞式(特殊)(群馬藤岡 - 北藤岡間)
自動閉塞式(北藤岡 - 倉賀野間)
保安装置ATS-P
最高速度85 km/h(八王子 - 北藤岡間)
100 km/h(北藤岡 - 倉賀野間)

路線図


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八高線(はちこうせん)は、東京都八王子市八王子駅から群馬県高崎市倉賀野駅[1]までを結ぶ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線地方交通線)である。実際の運行は倉賀野駅を始発・終着とする列車はなく、同駅を経由する全列車が隣駅である高崎線高崎駅を起終点としている。
概要

東京都多摩地域南西部の八王子市から北上し、埼玉県の西部および北西部を経由して群馬県南部の高崎市を結ぶ路線である。関東山地東麓を経由して全長92.0kmを結ぶ。全線単線であり、沿線には昭島市福生市飯能市寄居町藤岡市といった都市が存在する[2]。開業時は1か所だけトンネルがあったが、現在は全線に渡ってトンネルは一切なく、これは地下トンネルや海底トンネルを含むトンネルが1つもないJRの在来線では路線単位で最長である[注釈 1]

東京都内のJR線では最後まで非電化のまま残されていたが、1996年(平成8年)3月16日に埼玉県日高市高麗川駅より南側が電化された。その際に運転系統は高麗川駅を境にして南北で完全に分断され、高麗川駅以南の列車は川越線との直通運転を行うようになった。そのため便宜的に、高麗川駅以南の電化区間については八高南線、高麗川駅以北の非電化区間については八高北線といった表現を用いることがあるが、ともに実際の旅客案内では使用されない。なお、1934年(昭和9年)の全線開通前は区間こそ異なるものの八高南線・八高北線ともに正式な路線名として用いられていた(歴史節を参照)。高麗川駅以北の区間は埼玉県内では唯一、かつ群馬県内ではわたらせ渓谷鉄道線とともに数少ない非電化区間となっている。

また、沿線17市町で構成し、JR東日本などへの要望活動や八高線の利用促進を行う団体名は一部区間の電化後の2019年現在も「八高線電車化促進期成同盟会」(事務局は埼玉県ときがわ町)であり[3]、全線電化を働き掛けている[4]

全線が旅客営業規則の定める大都市近郊区間の「東京近郊区間」、およびIC乗車カードSuica」の首都圏エリアに含まれている。なお東京近郊区間であるものの、東京都を走るJR路線で唯一の地方交通線で、電車特定区間の対象外路線であり、運賃は地方交通線の運賃が適用されている。

旅客案内で使用されるラインカラーは八王子駅 - 高麗川駅間ではグレー(■)、高麗川駅 - 高崎駅間ではメタリックブラウン(■)であるが、高麗川以南の電化区間の電車には橙色とウグイス色(■■)の帯が巻かれている。
路線データ

路線距離(
営業キロ):92.0km[1]

管轄(事業種別):東日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者

軌間:1,067mm[1]

駅数:23(起終点駅含む)

八高線所属駅に限定する場合、中央本線所属の八王子駅、青梅線所属の拝島駅、高崎線所属の倉賀野駅[5]の3駅が除外され、20駅となる。


交換可能駅:越生駅・竹沢駅・折原駅・用土駅・松久駅・丹荘駅・北藤岡駅を除く各駅

複線区間:北藤岡駅 - 倉賀野駅間(高崎線との共用区間)

電化区間:八王子駅 - 高麗川駅間、北藤岡駅 - 倉賀野駅間(直流1,500V)

北藤岡駅 - 倉賀野駅間は高崎線との共用区間だが当線の列車は気動車で運転


最大勾配:20

閉塞方式

特殊自動閉塞式(軌道回路検知式):八王子駅 - 群馬藤岡駅間

自動閉塞式(特殊):群馬藤岡駅 - 北藤岡駅間

自動閉塞式:北藤岡駅 - 倉賀野駅間


保安装置:ATS-P

最高速度:85km/h(高崎線共用区間を除く)

運転指令所

八王子指令室:八王子駅 - 高麗川駅間

高崎総合指令室:高麗川駅 - 北藤岡駅間

運転取扱駅(駅が信号を制御):八王子駅・拝島駅

準運転取扱駅(入換時は駅が信号を制御):毛呂駅・寄居駅・群馬藤岡駅



大都市近郊区間:全線(東京近郊区間)

IC乗車カード対応区間:全線(Suica首都圏エリア)

八王子駅 - 高麗川駅間は八王子支社、毛呂駅 - 倉賀野駅間は高崎支社の管轄であり、高麗川駅 - 毛呂駅間(八王子駅から約33.5km[6])に支社境界がある。
歴史1945年八高線列車正面衝突事故の事故車車輪。2001年に多摩川橋梁付近の川底から発見された。1947年八高線列車脱線転覆事故(東飯能駅 - 高麗川駅間)八王子駅 - 高麗川駅間電化前のキハ35形列車(東福生駅)八高線色時代のキハ38形川越線電化20周年号(2005年10月 八王子駅)

改正鉄道敷設法別表第51号に予定線として「東京府八王子ヨリ埼玉県飯能ヲ経テ群馬県高崎ニ至ル鉄道」と掲げられていた。なお、寄居と高崎の間は私鉄の東上鉄道も建設構想を持っていたが(「東武東上本線#歴史」参照)、鉄道省が八高線を直轄事業として取り上げたことから、東上鉄道の後身の東武鉄道は高崎以遠も含め、建設を断念した。

八高北線と八高南線として両端から着工し、1934年の全線開通と共に両線を合わせて八高線となった[2]
八高南線

1931年昭和6年)12月10日:八高南線 八王子駅 - 東飯能駅間 (25.6km) が開業[7]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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