八幡平
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東日本旅客鉄道が運行する快速列車については「八幡平 (列車)」をご覧ください。

八幡平
畚岳から北北東に八幡平の平坦面を見る
標高1,613.50[1] m
所在地 日本
岩手県八幡平市
秋田県仙北市鹿角市
位置.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯39度57分28秒 東経140度51分15秒 / 北緯39.95778度 東経140.85417度 / 39.95778; 140.85417座標: 北緯39度57分28秒 東経140度51分15秒 / 北緯39.95778度 東経140.85417度 / 39.95778; 140.85417[2]
山系奥羽山脈
種類成層火山
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八幡平 - 地理院地図

八幡平 - Google マップ

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プロジェクト 山
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八幡平火山の火山体地形図

八幡平(はちまんたい)は、秋田県岩手県にまたがる標高1,614 mの山及びその周囲の高原台地[3]深田久弥日本百名山に挙げられている[3][4]。山域は1956年(昭和31年)に十和田八幡平国立公園に指定されている。
特徴

およそ100万年前に噴出したいくつかの火山でできている。山頂部のなだらかな様子からかつては楯状火山(アスピーテ)とされていたが、現在では山頂が侵食や爆発により台地状になった成層火山と分類されている(詳しくは火山#地形による分類を参照)。頂上部には9千年前から5千年前に発生した水蒸気爆発により多くの火口ができている。その火口に水がたまった、八幡沼やガマ沼、メガネ沼などの沢山の火口沼がある。

国立公園八幡平地域は40,489haの広さがあり、ほとんどが国有林である。八幡平一帯は北緯40度付近の標高1,400m以上の場所にあり、アオモリトドマツの原生林に覆われ、さまざまな高山植物の群落が発達している[5]

冬季は北西の季節風の影響により八幡沼などは結氷し、アオモリトドマツなどに付いた樹氷が大きく発達して日本最大級の樹氷群となる[5]

八幡平山頂には二等三角点がある。あまりに平らで山頂らしくないということで、1962年(昭和37年)に岩手県によって土盛りが行われた。それが崩れてきたので、1986年(昭和61年)に国立公園指定30周年を記念して木造の展望台が作られた。この展望台も老朽化したため2012年(平成24年)に取り壊されたが、降雪による工事中断と工業者の倒産などにより、2年間あまり展望台が無い状態が続いていた。その後2014年(平成26年)10月に新しい展望台が建てられ、10月10日に神事が執り行われた。
伝承

伝説によると、桓武天皇の勅命で奥州蝦夷征伐に訪れた坂上田村麻呂は、山賊の残党を追う途中に八幡平にたどり着き、その極楽浄土のような景色に感激した。そこで、戦の神である八幡神宮を奉り戦勝を祈り、残党を討伐後に再度高原の八幡神宮を訪れ、戦勝の報告を行うとともに、この地を「八幡平」と名付けたとされる。ただ、史実では坂上田村麻呂はこの地には至っていない。
観光

八幡平には展望が良い山が3ヶ所あり、「八幡平三大展望地」と言われている。畚岳、源太森、茶臼岳がそれである。

1993年(平成5年)に頂上付近の見返峠の駐車場で料金徴収が開始された。これは、有料道路であった八幡平アスピーテラインが無料化されたことと、松川温泉と藤七温泉を結ぶ樹海ラインの開通により、利用者の急増が見込まれるため、利用者に自然保護の負担を求めることが目的である。駐車料金は、公園施設の維持管理と美化清掃などの費用として使われている。

5月の下旬から6月の上旬にかけて、八幡平頂上付近の鏡沼の雪解け状況がまるで竜の目のように見えることから、「八幡平ドラゴンアイ」と呼ばれている。
トレッキングコース八幡平山頂部

コースは基本コースと、八幡沼展望台から分岐する2つのサブコースがある。

基本コース:アスピーテライン頂上駐車場(30分)→八幡沼展望台(10分)→八幡平頂上(20分)→分岐(10分)→八幡平頂上駐車場〈所要約1時間10分〉

サブコース(基本コースの八幡沼展望台から分岐):
八幡沼展望台→八幡沼一周(40分)→分岐(10分)→八幡平頂上駐車場〈所要約1時間30分〉

八幡沼展望台→八幡沼(25分)→源太森(40分)→黒谷地(30分)→茶臼岳(30分)→茶臼口バス停〈所要約2時間45分〉


温泉

八幡平周辺は東北地方でも有数の温泉地帯、特徴のある温泉が多数湧出している。頂上近くの藤七温泉蒸ノ湯温泉(ふけのゆ)のほかに、少し足を伸ばせば火山地獄が見られる後生掛温泉や、北投石で有名な玉川温泉などの名湯がある。一帯は八幡平温泉郷として、国民保養温泉地にも指定されている。
陵雲荘

八幡沼の湖畔に建つのが避難小屋の陵雲荘である。最初に建てられたのが1957年(昭和32年)で、その後4度改築されている。内部には暖炉もあるため、樹氷見物のスキーヤーたちもしばしば利用している。建設当時は「凌雲荘」という字が使われていて「雨雲を凌ぐ荘」だったのだが、いつの間にか「雲の陵(墓)の荘」と字が変わっている。薪は常備されていないので、持参する必要がある。
藤助森

大正時代に蒸ノ湯温泉を経営していた阿部藤助は、秋田県鹿角郡宮川村の助役を8年、村長を15年無報酬で務めたほか、鹿角郡農会長などを歴任し、電灯会社を興し、観光や農業など郷土の興隆に生涯をささげた人物である。阿部は八幡平までの山道を切り開いている。八幡平山頂から西北西500mにある藤助森(1604m)は彼の功績にちなんで名付けられた。藤助森の地形図への記載は以前は記載されていたが、最近の地形図からは削除されていた。山スキー愛好家で元行政マンの多田均は藤助森が冬季スキーツアーのコースの分岐点にあることから、遭難防止や遭難救助等の面から地形図の整備や指標を設置する必要性に着眼。鹿角、仙北、八幡平各市の山岳会等に呼びかけて2012年6月、児玉一鹿角市長にその旨を陳情。市長が国土地理院に申請し、8月に登載が決まった。新地形図は従来の地形図がなくなり次第発行される。源太森からの八幡沼
源太森

八幡平三大展望地の一つが源太森である。名前の由来は、坂上田村麻呂の部下で、偵察役の霞源太忠義と、忠春が敵の様子を探った場所であるとする伝説から付けられた。
八幡沼八幡沼

東西600m、南北200mの大きな沼である。最大水深は22.4mで、複数の火口が連なってできた複合火口湖である。こうした爆裂火口湖はこの付近に18個ほど連なっており、およそ6000年前に水蒸気爆発によって形成された。八幡沼は岩手県で2番目に大きな自然湖である。周囲には八幡沼湿原が広がっており、湿原から浸透してくる水によって涵養される湖水は、泥炭のために淡いコーヒー色に染まった黒い青色をしている。湖畔には避難小屋の陵雲荘があり、八幡沼と陵雲荘を望む場所には休憩広場が造られている。休憩広場は踏みつけにより高山植物が荒らされ、現在は植生回復のために試験が行われている。

伝説では、坂上田村麻呂岩手山を拠点とする大武丸(大猛丸)を攻撃する時、源太森を物見台として、この八幡沼のほとりに軍を集め、8本の旗を立てて八幡神に戦勝祈願したとされる。八幡平という名もこの八幡沼の伝承が元になっている。
ガマ沼

八幡沼近くのガマ沼は2つの爆裂火口が連なってできた沼で「お釜」のような形が名前の由来である。最大水深は9.1m。湖水は周囲の湿原から浸透してきており、その色は硫黄コロイデのために少しにごった青緑色をしている。ガマガエルや植物のガマは生育していない。代わりにサンショウウオは成育している。
鏡沼

山頂近くにある鏡沼(直径約50m)は、5月後半から6月初旬にかけて、雪が溶けると全体が巨大な「目玉」のように見える。雪解けの季節にだけ見られる現象で、「ドラゴンアイ」として宣伝や案内が行われている。見られるのは2週間ほどである。まだかなりの雪が残っている時期なので、実際に見るためにはそれなりの装備が必要である。
楚人冠落馬記念碑楚人冠落馬記念碑


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