全権委員(ぜんけんいいん)とは、一国の政府を代表して外交を行い、条約に署名・調印する権限を付与された者。 日本においては、全権委員は、日本国政府を代表して、特定の目的をもって外国政府と交渉し、又は国際会議に参加し且つ条約に署名調印する権限を付与された者であり、特別職の国家公務員かつ外務公務員である。なお、特命全権大使や特命全権公使は、全権委員としての資格を有しており、条約に署名調印する権限を付与されている。 日本においては、外務大臣の申し出により、内閣が任命する。国会議員から任命することもできる。1958年4月17日までは国会議員から任命する場合においては、両議院一致の議決を得なければならないと規定されていた。 なお、類似の制度に政府代表があるが、政府代表は全権委員とは異なり条約に署名調印する権限は有していない。
概要
全権委員の例
1951年の日本国との平和条約
吉田茂
星島二郎
苫米地義三
徳川宗敬
池田勇人
一万田尚登
1952年の日本国と中華民国との間の平和条約
河田烈
1956年の日本国とソヴィエト社会主義共和国連邦との共同宣言
松本俊一
1965年の日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約
高杉晋一
関連項目
外務省
大使館
外交官
駐在武官
総領事
大使
特命全権大使
臨時代理大使
名称大使
政府代表
特使
名誉大使
親善大使
観光大使
ふるさと大使