全日本建設運輸連帯労働組合
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全日本建設運輸連帯労働組合
(全日建)設立年月日
1971年昭和46年)4月18日
組織形態合同労働組合
組織代表者菊池進(中央執行委員長)
組合員数2,935人
本部所在地〒111-0042
東京都台東区寿3-16-14 大島ビル3階
法人番号4010505001942
加盟組織全日本交通運輸産業労働組合協議会
国際運輸労連
支持政党社会民主党
れいわ新選組
新社会党
公式サイト ⇒連帯ユニオン中央本部

全日本建設運輸連帯労働組合(ぜんにほんけんせつうんゆれんたいろうどうくみあい)略称:全日建(ぜんにっけん)は、日本労働組合である。全日本交通運輸産業労働組合協議会(交運労協)、国際運輸労連(ITF)に加盟している。
概要

建設産業労働者を中心とするが、どのような職種でも雇用形態でも加盟できる合同労働組合である。正式名称は全日本建設運輸連帯労働組合、略称は全日建、愛称は連帯ユニオン[1]。組織内では連帯ユニオンの名称が使われることが多いが、他団体は全日建の名称を使うことが多い[2]平和フォーラム原水禁にも加盟している。

連帯ユニオン近畿地本顧問・連帯ユニオン議員ネット代表の戸田久和は「日本最強の階級的左翼労組」であると称している[3]
歴史

1965年に結成された関西地区生コン支部労働組合をルーツとする。関西地区生コン支部労働組合は元々日本共産党の影響が強い全日本運輸一般労働組合(略称:運輸一般、現在の全日本建設交運一般労働組合)に加盟していたが、闘争方式を巡り運輸一般中央本部および日本共産党と対立した。

1984年に運輸一般を脱退した際に全日本建設産業労働組合と統合し、全日本建設運輸連帯労働組合を結成した。日本労働組合総評議会(総評)に加盟していたが、労働戦線再編の際には日本労働組合総連合会(連合)には合流せず、独立労働組合となった。
連帯労働組合関西地区生コン支部

連帯労働組合関西地区生コン支部(れんたいろうどうくみあいかんさいなまコンしぶ)は、全日建近畿地方本部の傘下にある、1965年(昭和40年)に結成された 生コンクリート産業やその関連産業に従事する労働者の個人加盟による産別労働組合である[4][5][6][7]。日本では企業内労働組合が圧倒的多数を占め、このような形の産業別労働組合は珍しい[7]。 略称は連帯労組関西生コン支部 、連帯ユニオン関西生コン支部、関西生コン[8]、生コン支部、関生[9]など。

生コンの原材料であるセメントの製造企業や、生コンを使用して建設工事を行うゼネコンは大企業だが、その中間を担っている生コン製造は中小企業が行ってきた。そのため、力の強いゼネコンから生コンが安価に買い叩かれることが常態化し、またそのことが生コンの製造・運搬に携る労働者の低い賃金や劣悪な労働環境の要因となってきた。そのため関西生コン支部は、中小生コン業者が集まって共同受注・共同販売を行うことで、ゼネコンとの間で対等かつ適正価格での取引が行えるよう、協同組合を結成するよう促してきた[7]

そうした関西生コン支部の労働運動によって生コン協同組合が結成されたことで、関西における生コンの価格は、一立方メートル当たり1万5000円?1万7000円の水準を確保することとなった。東京など買い叩かれている他地域の価格(1万1000円?1万2000円)と比べ、その値崩れを防いできた[7][9]

そして協同組合に加盟する企業のうち、関西生コン支部の組合員が所属している企業の経営者で組織される大阪・兵庫生コン経営者会と関西生コン支部等の間では、生コン価格が上昇すれば運賃を引き上げるとの約束がなされていた。そしてこの約束のもと、生コン支部は協同組合に協力してきたのである。しかしその後、協同組合の組織率が高まるにつれ、生コン価格は上昇した。しかし、協同組合側は約束の運賃値上げを行わなかった[7][9]

そのため2017年12月、関西生コン支部は、約束されたセメント輸送、生コン輸送の運賃を引き上げなどを求め、近畿地方一円での無期限ストライキを実施。その結果、滋賀・京都・奈良・和歌山の協同組合側が組合側の要求を受け容れたことでストライキは4日で収束した。ところが、大阪広域生コン協同組合だけは回答すら示さず、さ、にはストライキは威力業務妨害であるとし、「関生支部を業界から一掃する」との宣言を行った。そして「関西生コン事件」[9]などと呼ばれる、逮捕、勾留、脱退工作、裁判などを含む一連の「弾圧事件」へと発展した[9]

2017年に近畿地方本部と関西生コンを含む支部が合同で開催した新春旗びらきでは、打倒安倍政権として「選挙闘争」の重要性が確認され、当時民進党(現・立憲民主党)の辻元清美と社会民主党党首の福島瑞穂が挨拶している[10][11]

2018年に執行委員長武建一逮捕された際の週刊朝日のオンライン記事では、連帯関係者が立憲民主党の辻元清美議員をはじめ武のお眼鏡にかなった野党議員を豊富な資金源を背景に寄付や選挙応援などのバックアップしてきたことを認めたほか、元野党議員秘書が武が組合幹部らを引き連れて支援している国会議員議員会館で行脚して高級ホテルに議員や秘書を招いて豪勢な飲み会をしてきたことを明かし、永田町に与える武の影響力の強さについて「支援を受けている議員は、武がやってくる日はどんな用事があっても、キャンセルしてやってきます。それくらい、手厚い支援を受けられるから」と述べていることが明記されている[12]。辻元は武のことを「大阪のお父ちゃん」と呼ぶほどの間柄であるという[13]

森友学園問題に関連して流布された流言

2017年3月24日に政府から公開された学校法人森友学園理事長の妻による首相夫人の安倍昭恵宛の電子メールには、「辻元清美共産党今はぐっと辛抱です(笑)」、「辻元清美が幼稚園に侵入しかけ 私達を怒らせようとしました嘘の証言した男は辻元と仲良しの関西生コンの人間でしたさしむけたようです」、「三日だけきた作業員が辻元清美が潜らせた関西なんとか連合に入っている人間らしい(略)下請け業者の社長は現場もマスコミに写し全くうめてないことをしっていて三日だけきた作業員を辻元清美は送り込みました」、「辻元清美生コンをみればある関西こうえき連合の人間をマスコミに出し社長の言い分はのせなかったそうです 国会議員の犯罪じゃないですか」(原文ママ)などと書かれていた[14]

このメールにある内容はメール公開前からネットで拡散していた噂と同じであり、辻本は事実ではないとして否定していた[15]

理事長妻のメールに関し、2017年3月29日のTBSラジオ荻上チキ・Session-22』において、作業員とされた人物本人がインタビューに答え、辻元清美とは全く接点がない上、生コン会社で働いているないため生コン労組には「入りたくても入れない」こと、また森友問題で焦点となっていた汚染土の埋めもどし時期は問題発覚前の2016年11月?12月であること、この問題を報じたテレビ局からも謝罪があったことなどを証言した[16]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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