全国都市緑化フェア(ぜんこくとしりょっかフェア)は、日本の地方博覧会のひとつで、花と緑の祭典である。 1983年、建設省(現在の国土交通省)の提唱で都市緑化基金(現在の都市緑化機構)が主催する第1回全国都市緑化フェアが大阪府で開催された。公式見解によれば開催の目的は、「都市緑化意識の高揚、都市緑化に関する知識の普及等を図り、緑豊かな潤いのある都市づくりに寄与すること」である。 その中で全国都市緑化祭は最大の行事であり、現在は式典には眞子内親王が出席する。 主催は公益財団法人都市緑化機構と、開催地の地方公共団体である。 開催地の自治体名称は開催当時のものである。なお、2016年・2021年は開催されずいずれも翌年に2度開催する形(2017年は春に横浜市・秋に八王子市、2022年は春に熊本市・夏に北海道恵庭市)となっている。 回年開催地愛称 公益財団法人都市緑化機構は、2011年4月1日、財団法人都市緑化技術開発機構と財団法人都市緑化基金が合併して成立した。2010年度までは、全国都市緑化フェアを主催していたのは財団法人都市緑化基金である。2013年4月1日をもって公益財団法人に移行した。 2011年度の専務理事の小川陽一は国交省出身である。2010年度まで理事長であった百武伸茂は宮内庁出身である。のみならず、都市緑化基金は、平成21年の時点で、専務理事、常務理事については、いわゆる天下りが5代以上続いている[2]。 2010年6月に札幌市で行なわれた事業仕分け[3]で、全国都市緑化フェアの負担金の是非が検討され、「廃止を含む見直し」と評価された。主な批判は、札幌市では毎年同フェア内の自治体出展花壇に出展しているが、参加する業者は開催地から選定されること(つまり、実際には札幌市の事業ではなく、負担金に過ぎない)、その額は過去10年間、一律(350万円)であること、さらに都市緑化基金(現在の都市緑化機構)に国土交通省のOBが天下りしていることなどである[4]。 2011年4月1日時点で機構理事の大塚守康が社長の「株式会社ヘッズ」は少なくとも2009年に行なわれた第26回大会の計画等を受注した[5]。
概要
開催地一覧
11983年大阪府グリーングロー大阪
21984年東京都モアグリーン東京
31985年神戸市コウベグリーンエキスポ'85
41986年熊本県・熊本市緑と水の博覧会 クマモトグリーンピック'86
41986年北海道・札幌市'86さっぽろ花と緑の博覧会
51987年埼玉県・浦和市・大宮市・川口市グリーンハーモニーさいたま'87
61988年名古屋市緑・花・祭なごや'88
71989年仙台市'89グリーンフェアせんだい
[※ 1]1990年大阪市国際花と緑の博覧会
81991年北九州市グリーンルネッサンス北九州'91
91992年神奈川県・相模原市グリーンウェーブ・相模原'92
101993年茨城県・水戸市グリーンフェア'93いばらき
111994年京都府・京都市緑いきいきKYOTO'94
121995年千葉県・千葉市グリーンシンフォニーCHIBA'95
131996年富山県・高岡市・砺波市彩りとやま緑化祭'96
141997年広島市グリーンフェスタひろしま'97
151998年新潟県・新潟市・新津市にいがた緑ものがたり'98
161999年宮崎県・宮崎市グリーン博みやざき'99
172000年栃木県・宇都宮市、壬生町マロニエとちぎ緑花祭2000
182001年石川県・金沢市夢みどりいしかわ2001
192002年山形県・寒河江市、新庄市やまがた花咲かフェア'02
202003年大分県・大分市おおいた 緑・香り 夢フェスタ'03
212004年静岡県・浜松市浜名湖花博
222005年福岡市アイランド花どんたく
232006年大阪市花・彩・祭 おおさか2006
242007年船橋市全国都市緑化ふなばしフェア
252008年群馬県・前橋市・高崎市花と緑のシンフォニー ぐんま2008
262009年岡山県・岡山市おかやま花だより2009 未来へ
272010年奈良県全国都市緑化ならフェア やまと花ごよみ2010
282011年鹿児島県・鹿児島市全国都市緑化かごしまフェア 花かごしま2011
292012年東京都全国都市緑化フェアTOKYO
302013年鳥取県・鳥取市水と緑のオアシスとっとり2013
312014年静岡県・浜松市浜名湖花博2014 ?花と緑の祭典?
322015年愛知県・長久手市花と緑の夢あいち2015
332017年春神奈川県・横浜市[※ 2]ガーデンネックレス横浜2017
342017年秋東京都・八王子市みどりの丘の花絵巻はちおうじ2017
352018年山口県・山口市山口ゆめ花博
362019年長野県・松本市・塩尻市・安曇野市・大町市信州花フェスタ2019 ?北アルプスの贈りもの?
372020年広島県・広島市他ひろしま はなのわ 2020
382022年春熊本県・熊本市くまもと花とみどりの博覧会 ?THE GREEN VISION 未来への伝言?
392022年夏北海道・恵庭市ガーデンフェスタ北海道2022
402023年
(予定)仙台市未来の杜せんだい2023 ?Feel green!?
412024年
2025年
(予定)川崎市
備考
第4回(1986年度)までと第19回(2002年度)と第27回(2010年度)は無料入場制だったが、第5回(1987年度)からメイン会場は有料入場制に変更された。近年の開催回である第32回(2015年度)・第33回(2017年度春)・第34回(2017年度秋)は無料入場制である。
第24回(2007年度)は、鳥取市が誘致するが中止。その後、船橋市に決定した。鳥取市は2013年の第30回(2013年度)で仕切り直し開催となった。
全国都市緑化祭の式典は、第6回(1988年度)まで浩宮徳仁親王(今上天皇)、第35回(2018年度)まで秋篠宮文仁親王夫妻が出席して行われた。
都市緑化機構
天下り
批判
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 1990年は国際博覧会(国際園芸博覧会)として開催したため、全国都市緑化フェアは開催されず。
^ 横浜都心臨海部に位置するみなとみらい地区のグランモール公園、運河パークおよび新港中央広場、象の鼻パークに加え、山下公園、港の見える丘公園、日本大通り、横浜公園が会場となった「みなとガーデン」と郊外部に位置する横浜動物の森公園の植物公園予定地が会場となった「里山ガーデン」の2地域で開催された[1]。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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