全国商業高等学校協会
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全国商業高等学校協会外観

公益財団法人全国商業高等学校協会(ぜんこくしょうぎょうこうとうがっこうきょうかい)は、東京都新宿区大京町に本部を置く元文部科学省所管公益法人。全国の商業高等学校商業に関する科目を設置する高等学校が加盟する全国商業高等学校長協会が設立した公益法人で、ともに「全商(ぜんしょう)」と略される。各種検定試験の主催も行っている。
沿革

1948年昭和23年) 設立

2005年平成17年) 改築のため、一時的に信濃町へ移転。

理事長

大林誠(東京都立芝商業高校長)

実施事業

各種検定試験の主催(
#検定試験節参照)

各種競技大会の主催(#競技大会節参照)

検定試験

現在、次の8種類(計10種目)の検定試験が実施されている。文部科学省後援である。なお、全商による全種目一級合格者表彰の対象となるのは、ビジネスコミュニケーション検定を除く9種目である。

珠算・電卓実務検定 (珠算、電卓)

簿記実務検定

情報処理検定 (プログラミング部門、ビジネス情報部門)

ビジネス文書実務検定

商業経済検定

英語検定

会計実務検定

ビジネスコミュニケーション検定

珠算・電卓実務検定(SD)「全商珠算・電卓実務検定」も参照

珠算電卓による計算処理能力を判定する検定試験であり、1級?6級の6段階に階級分けされている[1]

このうち、1級?3級は、普通計算部門とビジネス計算部門に分かれており、各級の合格には両部門で70点以上を得る必要がある(100点満点)。このとき、普通計算部門の「珠算」および「電卓」の両方に合格すれば,当該級の「珠算」と「電卓」の2種目の合格となる。

普通計算部門とビジネス計算部門のどちらか一方のみの部門合格証書を有する者は,取得してから 5 回以内の検定において、不足の部門に合格したときに限り,当該の級の合格と認められる。

また、4級?6級は、普通計算部門のみの450点満点の統一問題で実施され、350点以上で4級、300点以上で5級、250点以上で6級の合格が認定される。なお、1?3級では、申込時に計算用具を「そろばん」か「電卓」のいずれかを申請する。4?6 級は「そろばん」の使用のみである[2]

学習指導要領の改訂に伴い、令和3年度より4?6級の廃止と部門合格の有効回数の変更(5回→4回)、令和4年度より検定試験名を「ビジネス計算実務検定試験」に変更、普通計算部門の伝票算の廃止が予定されている[3]

普通計算部門(1級?6級)四則計算・乗除定位法・補数計算等の計算能力を問う。乗算除算、見取算、伝票算の問題が出題され、級が上がるほど桁数は大きくなる。なお、4級?6級の試験では、伝票算は出題されない。

ビジネス計算部門(1級?3級)減価償却率や利息計算など、ビジネスの諸活動に必要な計算の知識を問う。

簿記実務検定詳細は「簿記実務検定」を参照

簿記に関する検定試験であり、1級?3級の3段階に階級分けされている。このうち、1級は、会計と原価計算の2科目に分かれており、それぞれ独立した試験であるが、両科目に合格しなければ1級合格とは認められない。合格点数は70点以上とし、合格者に対して合格証書が発行される。1級の場合は、会計部門または原価計算部門のどちらかに合格すれば、部門合格証書が与えられる。この場合、受験した回より4回以内にもう一方の科目に合格すれば1級合格となる。しかし、4回以内に合格できなければ科目免除の権利は剥奪されてしまい、1級合格とはならない。

会計部門(1級)原価計算と合わせて「全国商業高等学校協会主催 簿記検定1級」となる。仕訳・決算書作成、会計理論の穴埋め問題、財務分析の問題が出題される。

原価計算部門(1級)会計と合わせて「全国商業高等学校協会主催 簿記検定1級」となる。工業簿記に関する仕訳問題、個別原価計算・総合原価計算・標準原価計算・CVP分析の問題が出題される。

商業簿記部門(2級・3級)基本的な簿記原理と商品売買を主としている企業で使われる簿記の問題が出題される。

会計実務検定.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節の加筆が望まれています。

この検定は、2009(平成21)年度に新設された会計に関する検定であり、2009年10月25日に第1回検定が実施された。

出題内容としては、財務会計は、連結会計、税効果会計、キャッシュ・フロー会計、リース会計など日商簿記1級商業とほぼ同じ範囲。会計1級では取り扱わない内容も扱うことで、会計に関する知識を養おうとすることが目的。財務諸表分析は、収益性分析・安全性分析等、管理会計は、日商簿記1級工業簿記のCVP・直接原価計算、直接標準原価計算及び日商簿記1級原価計算とほぼ同じ範囲である。

情報処理検定(JS)「全商情報処理検定」も参照

コンピュータの基本原理に関する基礎レベルの検定試験であり、1級?3級の3段階に階級分けされている。このうち、1級・2級は、プログラミング部門とビジネス情報部門に分かれており、それぞれ独立した試験となっている。そのため、両部門の1級に合格すれば、2冠として認められる。また、3級及びビジネス情報部門2級は実技試験が実施される。

プログラミング部門(COBOLイベント駆動型BASIC)用語問題及び、流れ図の問題やプログラム言語の穴埋め問題が出題される。

ビジネス情報部門(旧:コンピュータ利用技術検定内容)用語問題及び、表計算ソフト「Microsoft Excel」を使用してビジネス文書を作成する問題が出題される。

2015(平成27)年1月実施の検定をもってプログラミング部門COBOLの試験は終了し、2015(平成27)年9月実施の検定からプログラミング部門Javaの試験が開始された。

2022(令和4)年1月実施の検定をもってプログラミング部門大問7のJava・マクロ言語の選択問題は終了し、2022年(令和4)年9月実施の検定から流れ図の穴埋め問題となった。

ビジネス文書実務検定

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この検定は、2013(平成25)年度に新設した。ワープロ実務検定を細分化、パソコン入力スピード認定試験を統合し、科目ごとに合格が与えられるようになった。合格時の試験カウントは、ワープロ実務検定より継続している。

試験日程は、7月第1日曜日・11月第4日曜

範囲は、速度部門はパソコン入力スピード認定試験と同じ、ビジネス文書部門の実技と筆記はワープロ実務検定から一部変更・追加。文法などの表現も新たに追加された。ただし速度問題に関しては、第2回までは従来のワープロ実務検定と同範囲。

7月と11月は、速度部門とビジネス文書部門

2015(平成27)年度検定から、2月検定及び段位認定並びに英文問題は廃止となった。

商業経済検定

ビジネス・経済等に関する検定試験であり、次の5科目により実施されている。この検定は、ほかの検定と異なり、変則的な級制度を実施しており、ビジネス基礎に合格すると3級、その他の4科目のうち、1科目に合格すると2級、2科目に合格すると1級に、それぞれ合格したものと認められる。

ビジネス基礎(3級)企業の行う経済活動と社会の関係などを
ビジネスとして捉え、社会や経済の基礎を学ぶ「ビジネス基礎」の教科から出題される。

マーケティング(1級・2級)顧客が満足する商品やサービスを提供するための活動、現在の社会に関しての問題について学ぶ「マーケティング」の教科から出題される。

ビジネス経済A(1級・2級)生産流通消費という経済の仕組みの中で商品や流通が果たしている役割について学ぶ「ビジネス経済」の教科から出題される。

ビジネス経済B(1級・2級)国際的なビジネス活動において必要とされる経済に関する知識について学ぶ「ビジネス経済応用」の教科から出題される。

経済活動と法(1級・2級)経済活動や日常生活で必要とされる基本的な法律について学ぶ「経済活動と法」の教科から出題される。

なお、上記科目のうち、ビジネス基礎とマーケティングの2科目に合格すれば、販売士検定3級科目:マーケティングが免除される。さらに、その他の1科目を加えた合計3科目に合格すれば、販売士検定3級科目:販売・経営管理も免除される。


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