党首討論
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世界各国の議会で行われる公的な討論については「クエスチョンタイム」をご覧ください。

党首討論(とうしゅとうろん)とは、政党党首同士が討論をすること。議会における公的な制度として行われる場合と、選挙期間においてマスメディアを通じて行われる場合とがある。

日本の国会で行われる党首討論については、予算委員会と同様にテレビ・ラジオ中継及びネット配信が行われる[注釈 1]
日本の国会内閣総理大臣福田康夫(中央右)と民主党代表小沢一郎(中央左)の党首討論(2008年1月9日国家基本政策委員会合同審査会にて)

日本国会では開会中に原則として毎週1回、衆参両院の国家基本政策委員会の合同審査会として首相与党党首)と野党各党首による討論が行われる。連立政権の場合は首相以外の与党党首は参加しないことになっている。予算審議などと違い、首相も野党党首に逆質問することも認められており、野党はただ政権批判をすればいいわけではなく、代案などを提示する必要が出てきている。

小沢一郎が生みの親とも言われ、小沢が自由民主党幹事長時代より党首討論を国会でも設置しようと、前向きに動いていた。イギリス議会におけるクエスチョンタイムをモデルにして、1999年7月に国家基本政策委員会を設置することを規定した国会審議活性化法が成立し、同年11月10日の第146回国会にて自由民主党内閣総理大臣小渕恵三と野党党首(民主党代表鳩山由紀夫日本共産党中央委員会幹部会委員長不破哲三社会民主党党首土井たか子)が参加して初めて党首討論が行われた。[1]当初は二院クラブは参加の申し出をしていたにもかかわらず参加できないなど党首討論に参加する野党の基準が不明瞭であった。

ちなみに党首討論での最初の質疑は、民主党代表鳩山由紀夫の「きょう総理は朝何を召し上がったでしょうか。私は、けさはピザを食べてまいりました。特に、温かい、非常に熱いピザをおいしくいただいてまいりました。総理にまず、これは官僚の皆様方に助けは要らない話でございますから、何を召し上がったか、お尋ねをしたい」という質問に対して、内閣総理大臣小渕恵三は「いつものとおり日本食食事をいたしてまいりました。温かいピザを食べられたということでありますが、アメリカオルブライト国務長官から以前、冷たいピザもまたおいしいと言われたことがあります」と返答したやりとりであった[2]。これは小渕に対しニューヨーク・タイムズが「冷めたピザ」と評したこと、イギリスのクエスチョンタイムが、首相の予定を尋ねることから始まることを参考にしている[3]

これ以降から、現在に至るまで党首討論が続いている。なお、当初は衆参両院の予算委員会の合同審査会として行われており、国家基本政策委員会での初めての党首討論は2000年2月23日に行われた。その際に2月16日の衆参両院合同幹事会の申し合わせにより党首討論は「首相と、衆院または参院において10人以上の議員で構成されている院内交渉団体の資格を有する野党会派の)党首との直接対面方式での討議を行う」となり、前述の二院クラブが党首討論に参加できないことに明白な基準ができた。

しかし、党首討論の時間が短い(全体で45分)という批判や、先述のように発言できる野党の資格を院内交渉団体であることに加えて党首が国会議員として国家基本政策委員会に所属している場合に限っており、全政党・会派の参加を認めていないこと、首相の逆質問があまりないことから予算審議との違いが不明確であることなど、制度を生かしきれていないのではないかという声もある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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