児童向けドラマ(じどうむけドラマ)は、児童向けに製作されたドラマのジャンルである。
基本的に子供を対象にしたドラマであるが、子供を含むファミリー層や若者向けの作品も多く、全日帯に放映される。
NHKのウェブサイトでは「若者・少年ドラマ」とも呼ばれる[1]。
学齢期の少年少女が主役になることから、学園ドラマ、或いはその要素を含むものも多い。有名な子役を輩出することも多く、80年代までは国際放映の作品が多かった。
全日帯で放送されている特撮ドラマの殆どがこのドラマである。また、1960年代中盤の第一次怪獣ブーム(怪獣ブーム)や1970年代前半の第二次怪獣ブーム(変身ブーム)の頃には、特撮作品が盛んに作られ、子供たちの人気がテレビアニメよりも高かった。1970年代中盤ぐらいまでは、『隠密剣士』や『仮面の忍者 赤影』などの児童向けに作られた時代劇ドラマも存在する。
ファミリー向けアニメとほぼ同じ視聴者層を対象にしており、特撮を中心に30分程度の放映枠で放映されることがある。製作体制もアニメ番組と同様であり、民放で放送されているものはAパートとBパートの分割とその間のアイキャッチの挿入、広告代理店の製作関与、視聴率よりも玩具の販売促進に重点をおいた戦略といった具合である。また、テレビ局側もアニメと子供番組の部所が担当する[2]。
尚、放映期間は大体半年から1年程度の作品が多いが、1980年代まではヒット作も多く、2年半放映した『忍者部隊月光』(130話、続編も含む)、『隠密剣士』(167話、続編も含む)、『がんばれ!!ロボコン』(118話、再放送は除く)や、ほぼ2年放送した『男!あばれはっちゃく』(102話)や『秘密戦隊ゴレンジャー』(84話、再放送は除く)、『仮面ライダー』(98話)などが存在する。 テレビ番組の草創期から、さまざまな作品が製作されていたが、1958年の『月光仮面』によって、変身ヒーロー物という、本ジャンルでもっとも強力な路線を確立する。ただし怪獣ブーム終息時期の1960年代の後半から次第に衰退を始め[3]、「幼児向け」、「広範な子供向け」、「大人向け(一般のドラマと同様)」の三極化が進み、ユーザーの多様化によりヒット要因を探りにくくなったとされる[4]。変身ブームが沈静化を始めた1973年頃から予算がかかりすぎるとして本ジャンルは敬遠され始め、代わりにコストパフォーマンスが高いアニメーションが台頭してきた[5]。1980年代の終わりに変身ヒーロー物を除き、ほぼ消滅し、1990年代には放送局に児童向けドラマの枠自体が開いておらず、『ウルトラマンネオス』のテレビシリーズが頓挫した一因であったという[6]。2000年代後半期には、いくらかの作品が製作された。 基本的に以下の4つに大別される。 「SF・ファンタジー」及び「テレビ(変身)ヒーロー」は特撮物として基本的に認知される、「探偵・アクション」ものや「ホームドラマ・コメディ」でも異生物が登場したりするエブリデイ・マジックとしてのスタイルを持つドラマは特撮物とすることがある。
歴史
概要
探偵・アクションもの
ホームドラマ・コメディ
SF・ファンタジー
テレビ(変身)ヒーロー
シリーズ
タケダアワー(1958年-1974年)
少年ドラマシリーズ(1972年-1983年)
阪急ドラマシリーズ(1965年-1994年)
児童向けドラマの枠になるのは1982年の『先生お・み・ご・と!』以降から枠終了まで。
チャコちゃんシリーズ(1962年-1969年)→ケンちゃんシリーズ(1969年-1982年)
あばれはっちゃくシリーズ(1979年-1985年)
ドラマ愛の詩(1991年-1992年、1998年-2005年)
虹色定期便-学校放送(1997年-2006年)
特撮シリーズ
ウルトラシリーズ(1966年-1968年、1971年-1975年、1980年-1981年、1996年-1999年、2001年-2007年、2007年-2009年、2011年-)
仮面ライダーシリーズ(1971年-1975年、1979年-1981年、1987年-1989年、2000年-)