光明真言
[Wikipedia|▼Menu]
光明真言曼荼羅

光明真言(こうみょうしんごん)は、正式名称は不空大灌頂光真言(ふくうだいかんぢょうこうしんごん)という密教真言である。密教経典である「不空羂索神変真言経(菩提流志訳)」や「不空羂索毘盧遮那仏大灌頂光真言(不空訳)」に説かれる。
概要

23の梵字から成り、最後の休止符「ダ」を加えて、合計24の梵字を連ねる。梵字??????????????????????????????????????????????デーヴァナーガリーによる表記: ?? ???? ?????? ????????? ??? ???? ????? ?????????? ???
発音と意味
o? amogha vairocanaオーン 不空なる御方よ 毘盧遮那仏(大日如来)よオン アボキャ ベイロシャノウ? 阿謨伽 尾盧左曩mah?mudr?[1][2][3] ma?i padma偉大なる印を有する御方よ 宝珠よ 蓮華よマカボダラ マニ ハンドマ摩訶母捺? 麼? 鉢納麼jv?la pravarttaya h??光明を 放ち給え フーン(聖音)ジンバラ ハラバリタヤ ウン入?? 鉢?韈?野 吽

なお、amogha(アボキャ)は不空成就如来を、vairocana(ベイロシャノウ)は大日如来を、mah?-mudra(マカボダラ)は阿?如来を、ma?i(マニ)は宝生如来を、padma(ハンドマ)は阿弥陀如来を指すと解釈され、金剛界五仏(五智如来)に対して光明を放つように祈願する真言である[4][5]

密教ではその神秘性を保つために梵字や陀羅尼を翻訳せずに、そのまま梵音を読誦するのが通例である。日本では、平安時代から光明真言法による加持が修されてきた。

なお、上記は真言宗(智山派以外)の唱え方であり、真言宗智山派および天台宗では異なっている。

おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら まに はんどま じんばら はらはりたや うん(真言宗智山派の場合)

おん あぼきや びろしゃな まかぼだら まに はんどま じんばら はらばりたや うん(天台宗の場合)

功徳・利益

「不空羂索毘盧遮那仏大灌頂光真言(不空訳)」によれば、以下の功徳・利益が説かれる。

過去の一切十悪五逆四重諸罪や、一切の罪障を除滅する。

十悪五逆四重諸罪によって、地獄・餓鬼・修羅に生まれ変わった死者に対し、光明を及ぼして諸罪を除き、西方極楽国土に往かせる。

先世の業の報いによる病人に対し、宿業と病障を除滅する。

光明真言曼荼羅

五字真言(? ?? ?, ??? ???、a vi ra h?? kh??、ア・ビ・ラ・ウン・ケン)の五つの梵字(地・水・火・風・空の五大種子)を、頭から順に、向かって中央・下・左・上・右に配置し、それらを取り囲むようにして光明真言の24梵字を円周状に配置した「光明真言曼荼羅」も伝わる。
脚注^ 高井隆秀 "光明眞言の念誦とその功徳について : 安心起行の立場を基調として"p.63
^ 初崎正純 "光明真言に関する密宗法要の研究"p.764
^ "-?"で終わる女性名詞・形容詞の単数呼格の仏教混淆サンスクリットにおける特殊形は"-i"および"-a" 参照 ⇒文法概説(よみがえれ『実習梵語学』) 仏教サンスクリット 名詞・形容詞(1)
^「真言宗泉涌寺派大本山 法楽寺|真言宗のお経(在家勤行式解説)|光明真言」[リンク切れ]
^ 光明真言で開運を、唱え方と印の結び方 高野山真言宗 やすらか庵

外部リンク

光明真言の意味 五色の光を放つ 意味が解れば唱え方が変わる
ゆうき和尚










密教 (金剛乗仏教)
時代・地域

初期 - 中期 - 後期 - インド - チベット - 中国 - 日本
日本の主な宗派

(※は真言宗各山会
加入団体)

東密
古義真言宗系

東寺真言宗※ - 高野山真言宗※ - 真言宗善通寺派※ - 真言宗醍醐派※ - 真言宗御室派※ - 真言宗大覚寺派※ - 真言宗泉涌寺派※ - 真言宗山階派※ - 信貴山真言宗※ - 真言宗中山寺派※ - 真言三宝宗※ - 真言宗須磨寺派※ - 真言宗東寺派


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:10 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef