元祖天才バカボン
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元祖天才バカボン
ジャンルギャグアニメ
アニメ
原作赤塚不二夫
監督竹内啓雄さきまくら(出崎統)、御厨恭輔吉田茂承高屋敷英夫
脚本金子裕城山昇吉田喜昭山崎晴哉蘇武路夫大和屋竺
音楽渡辺岳夫
アニメーション制作Aプロダクション東京ムービー
製作東京ムービー
放送局日本テレビ
放送期間1975年10月6日 - 1977年9月26日
話数全103回(全204話)
パパ
バカボン
ママ
ハジメちゃん
レレレのおじさん
本官さん
ウナギイヌ雨森雅司
山本圭子
増山江威子
貴家堂子
槐柳二
肝付兼太
池水通洋
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『元祖天才バカボン』(がんそてんさいバカボン)は、赤塚不二夫の漫画『天才バカボン』を原作とするテレビアニメである。『天才バカボン』のアニメ化作品としては2作目となる。

東京ムービー新社(旧東京ムービー)制作。1975年10月6日から1977年9月26日まで、毎週月曜 19:00 - 19:30 (日本標準時)に放送。全103回(全204話)。
作品概要

前作『天才バカボン』と同じ東京ムービーの制作だが、制作・放送局はよみうりテレビからキー局日本テレビに変更。プロデューサーだった楠部三吉郎によると、赤塚は当初「1作目は、自分の作品とまったく違うものにされてしまった」として東京ムービーでの再アニメ化に反対したという[1]。こうした前作での改変問題もあり、「本作品こそ原作に沿った内容である」との意味合いで「元祖」と銘打たれた[2]。また「元祖」というタイトルは、碓氷峠にある「元祖釜飯本店」という看板を見た楠部の妻が「元祖って面白い言葉よね」と評した言葉をきっかけに考案したという[1]が、文芸担当の山崎敬之によればアニメ制作スタッフ内では良案が浮かばず赤塚本人に意見を求めたところ返ってきた「元祖」という語を採用したものだとの証言もある[3]。本作以降、天才バカボンのテレビアニメは全て『○○天才バカボン』というタイトルを使用しており、タイトルフレーズが各作品を識別する目印となっている。放送期間は2年と、歴代バカボンのテレビシリーズでは最長となった。

本作品では原作者の意向に沿ったアナーキーな演出が徹底され、純粋にナンセンスギャグのみを追求した作品となっており、原作の持つ世界観やエッセンスをテレビアニメの制約の中で十二分に再現したことで評価も高く[4]、本作以降の作品もこのスタイルが継承されている。また前作でまだ未登場だったウナギイヌが本作で初登場している。

ただし1作目同様、原作で描かれている暴力的表現や残酷な描写などは、アニメ化に際して大幅に書き換えられている[注釈 1]。また、原作では理由不明だった話に独自の理由付けをするなどの改変を入れることもあり、例えば、バカボンのパパ以外の登場人物が「キャキャキャ」としか言えなくなり、パパは1日遅れて「キャキャキャ」としか言えなくなった第81話(原作「キェンキャイキャキャキョン」)は、友好的な宇宙人が地球調査のために「キノガイ病」の特殊細菌を蒔いて「キャキャキャ」のみ言えるようになったとの理由付けがされており、また、パパとバカボンがロケットでブタ星へ行った第86話(原作「ブタの惑星」)は、原作では唐突にロケットに乗っているのに対し、アニメではハジメが造ったロケットに乗って出発したことになっている。この他、ロッキード事件山口百恵など放送当時の流行ネタも登場した。

この他第107話からはショート・ショート作品3本をまとめた「ショートギャグでコニャニャチワ」シリーズが不定期に6本放送、特に3本立て目は必ず「泥棒もの」を放送していた。

主要キャストは田の中勇から肝付兼太[注釈 2]に変更した本官さん以外は第1作を踏襲したが、天才バカボンのアニメシリーズで主要キャストが継続された例は本作のみであり、以降の作品は赤塚から指示があったママ役の増山江威子を除き[注釈 3]、作品毎に主要キャストは大きく異なっている。キャストの仲は良く雨森のフォルクスワーゲンで増山の別荘に行ったり、赤塚がオカマバーに連れて行ったこともあるという[5]

制作は前番組『ガンバの冒険』のスタッフが引き続き手がけ、演出や画風にその影響が顕著に現れている。背景画は『ガンバ』の画風をデフォルメする方向で作られた[6]。一部のスタッフはアニメ第1作にも関わっており、渡辺岳夫作曲の劇中音楽は第1作と共通のものが多く使われている。

メイン作画監督は79回までが第1作と同じ芝山努で、80回から北原健雄に交代している[注釈 4]。業界用語で『ガンバの冒険』『ど根性ガエル』や本作に特徴的な作画をAプロ調という[7] 。画調は大きく前期・後期に分けられ、芝山の担当した前期は原作を尊重しながらも『ガンバの冒険』を踏襲するラフな線が特徴だった。80回から、メイン作監が北原に交代した際にキャラクター設定が改変され、原作よりも「丸く、太め」なプロポーションに変更されている。これ以降、最終話までこの「後期キャラクター」で描かれている[8]。指の数は4本と5本のシーンが混在している。

1作目で目玉がつながっていないキャラクターデザインであった本官さんは、本作では原作に沿った「つながり目玉、鼻の穴は四角で1個」に改められ、原作通り「日本で一番銃弾使用量の多いおまわりさん」となった。ただし、赤塚の実父が警察官であったことを考慮し、楠部三吉郎はスタッフに「大事なのは目玉のお巡りさんだ」と注意し、決して人に向かって撃たなかったとしている[1][注釈 5]

逆に、パパの後輩や友人など、原作でも一回しか登場しなかったキャラクターについてはデザインが大幅に変更されている例もある。
前後番組とのコラボレーションなど

第1回Aパート(第1話)冒頭のプロローグでは、バカボン一家が勢揃いすると、「『元祖天才バカボン』の始まりなのだ! ヨイショ!!」のセリフと共に、前番組『ガンバの冒険』でガンバたちが元気付けをする時の「ヨイショポーズ」をとって番組が始まった。この他、作中ではテレビ画面に『ガンバの冒険』のキャラがお遊び的に一瞬登場したり[注釈 6]、54話でガクシャに酷似したキャラが登場したりしている。

『元祖天才バカボン』の後番組には『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』が続いたが、最終回終了後の新番組予告ではルパン三世を演じる山田康雄がナレーション冒頭に「やあパパしゃん、長い間ご苦労さんなのだ」と慰労のコメントを入れ、最後は「新番組『ルパン三世』は来週夜7時から、なのだ」で締めている。また本編ラストの「これでいいのだ」は同作品におけるサブタイトル表記の演出と同じくタイプライターの効果音で表示された。同作品はキャストやスタッフの多数が『元祖』からスライドして参加しており、第73話「花も嵐も泥棒レース」では、ゴールが破壊されるシーンで逃げまどう群衆の中にバカボンのパパが描かれている。また劇場版第一作『ルパン三世 ルパンVS複製人間』には、赤塚不二夫が三波春夫梶原一騎とともに声優として特別出演している。
声の出演

バカボンのパパ - 雨森雅司

バカボン - 山本圭子

バカボンのママ - 増山江威子


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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