僕のヒーローアカデミア
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この項目では、漫画作品について説明しています。アニメについては「僕のヒーローアカデミア (アニメ)」をご覧ください。

僕のヒーローアカデミア


ジャンル少年漫画[1]
漫画
作者堀越耕平
出版社集英社
掲載誌週刊少年ジャンプ
レーベルジャンプ コミックス
発表号2014年32号 -
発表期間2014年7月7日[2] -
巻数既刊40巻(2024年4月現在)
関連作品


僕のヒーローアカデミア すまっしゅ!!

私のヒーローアカデミア

ヴィジランテ - 僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-

僕のヒーローアカデミアスピンオフ チームアップミッション

ヴォイスコミック
原作堀越耕平
放送局アニマックス
VOMIC公式サイト
番組VOMIC TV!
発表期間2015年1月10日 - 1月31日
話数全4話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『僕のヒーローアカデミア』(ぼくのヒーローアカデミア、My Hero Academia)は、堀越耕平による日本漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて2014年32号より連載中。略称は「ヒロアカ」[3][4]。「“無個性”」だった主人公が最高のヒーローを目指して成長していくヒーロー漫画作品[5]。堀越耕平にとって3作目の連載作品となる[6]。『赤マルジャンプ』2008 WINTERに掲載された読切『僕のヒーロー』を基に構想された[6]

2015年1月、『VOMIC TV!』で「VOMIC」が放送された。同年11月、週刊少年ジャンプ2015年49号にてテレビアニメ化が発表された[7]。同年11月9日より「少年ジャンプ+」にて、スピンオフ作品となるコメディ漫画『僕のヒーローアカデミア すまっしゅ!!』が連載された[8]

2019年春には「『僕のヒーローアカデミア』The“Ultra”Stage」の題で舞台化され、東京と大阪で公演された[9]。同年、ハーベイ賞BestManga部門を受賞した。
制作背景

堀越はデビュー翌年に『赤マルジャンプ』2008 WINTERにて読切漫画『僕のヒーロー』を発表[10]。その後も『逢魔ヶ刻動物園』や『戦星のバルジ』を連載する。しかし『戦星のバルジ』は短期間で連載が終わり、堀越は精神的に落ち込んで創作活動が停滞してしまう。そこで過去の読切作品の中から、思い入れがあり、1番書きやすかった『僕のヒーロー』を元に本作の構想が練られた。堀越はヒーロー物が好きなので感性を込めて描けそうだったことが決め手になったという[6][10]。『僕のヒーロー』から「ヒーローが日常にいる」という設定などを引き継ぎ[10]、新たに『僕のヒーローアカデミア』という作品が生まれた。

また、出久のキャラクターは『戦星のバルジ』2巻に描下ろされたあとがき漫画『獄宴編』の主人公が元になっている。それを見た堀越の担当編集者は「君は悟空ルフィのような主人公は描けなかったが、こういうオタクっぽい奴なら描ける」と評価していた[11]

連載当初は公式な略称は定まっておらず[12]『ヒロアカ[13]』『僕アカ[14]』などいくつか存在していたが、アニメのテレビシリーズ開始以降は公式な場での略称は『ヒロアカ』で統一されている[3]
テーマ・作風

堀越は、ヒーローのかっこよさは「戦闘じゃなくて人を救うこと」にあると語っていた[10]。そのため、主人公の出久も人を助けるときには悩まずに飛び出せる人物として描かれている[10]。また、出久のセリフや行動を自然に描くことができるので、頭で考えるより勢いで描いているとのこと[10]。しかし連載が続くにつれて「いろんな価値観でそれぞれのキャラクターが動き始めた」ため、ヒーロー像をひとまとめにすることをやめ、「ヒーローってなんなんだろう」ということを考えて描くようになっていったという[15]

キャラクターデザインでは、「目のアップだけでもキャラが判別できる」ようになっている[16]。堀越は、岸本斉史の漫画『NARUTO -ナルト-』の影響で「手は顔の次に感情が出る」と考えるようになり、特に必要がなくても積極的に手を描いている[17] と語っている。

ヒーロー」を作品のテーマにしていることもあり、随所にアメリカン・コミックスのヒーロー作品を意識した演出が見られる[18]。堀越は本作の発想の元について「アメコミの『X-MEN』などのマーベル・コミックの作品の影響は大きいと思います」と語っている[10]

物語の要所要所で作中の出来事を振り返る出久のモノローグが挿入される回想録的な手法を採用している。第1話では出久が「僕が“最高のヒーロー”になるまでの物語」と独白している。

本作のヒーローは資本主義的精神に則り経済活動競争を行う主体でありながら、同時に高い職業倫理を持ち、匿名の人々を「救ける[注釈 1]」救済者としても描かれる。一方で主人公の出久はヒーローの持つ自己犠牲や社会奉仕の理念・理想を求める求道者として描かれ、自己絶対化が回避されている。これによって本作は資本主義的精神の上に社会的倫理観を位置づけることに成功したと評される。従来のジャンプ作品主人公は冒険や戦闘がメインで、誰かを救済する事は付随的に描かれる傾向が強かったが、本作はジャンプ王道の枠内で他者の救済を真に価値あるものとして描いている点で画期的であるとされる[19]

堀越は本作について「話の縦糸」である「デクとオールマイトの物語」はあまり明るくないとしている。これは現代日本の社会問題が反映されているためという見方がある。本作はユーモアによって暗さを抑えつつ、「笑い」を自己が不安に耐え、他者を励ますための倫理的手段として描いている。そうすることでヒーローを相対化し、多様な意見の存在を前提としつつ、王道の少年漫画として理念・理想を保ち続けることができたとみなされている[19]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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