傍聴
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傍聴(ぼうちょう)とは会議や裁判などについて、傍で議論等を聞くこと。
概要

傍聴には席に限りがある。傍聴者が席より少なければ希望通り傍聴できるが、傍聴希望者が多い場合は抽選などになることもある。
会議における傍聴

衆議院参議院、都道府県や区市町村などの地方公共団体の議会において、傍聴が可能である。
衆議院および参議院.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキソースに衆議院傍聴規則の原文があります。ウィキソースに参議院傍聴規則の原文があります。

衆・参議院本会議を傍聴するには、一般傍聴券又は議員紹介券が必要である。一般傍聴券は、衆議院・参議院各面会受付所(傍聴受付窓口)にて当日分を先着順で配布している。なお、2001年10月9日よりアメリカ同時多発テロ事件の影響で一般人の傍聴は中止されていたが、2009年11月6日から再開している。

委員会や調査会については、衆・参院議員の紹介により委員長や調査会の会長の許可を得られれば、一般人の傍聴が出来る。
地方公共団体

都道府県や区市町村議会での定例会や委員会においては、原則的に公開されており、傍聴が可能である。

なお、託児所を設けて子育て中の親の傍聴を可能にしたり、手話通訳を行っていたりと、配慮をしている自治体が目立つ。
裁判における傍聴

日本国憲法第37条日本国憲法第82条判決は公開をしなければならず、対審は原則として公開とすることが規定されている。憲法第82条では政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保障する国民の権利が問題となっている事件を除き、裁判官の全員一致で公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は非公開とすることができると規定されており、対審非公開となった場合は傍聴することができない。

裁判傍聴は、原則として、休日を除く平日の午前10時から午後5時までの間、各裁判所において行うことができる。傍聴に費用は必要なく、原則として誰でも傍聴することができる[1]。法廷が開かれていれば事前の申し込みは不要であり、傍聴人入り口から法廷に入ることで傍聴することができる[2]。行われている裁判の種類等については、法廷の入り口に掲示されている開廷表で確認することができるほか、裁判所によっては玄関ホール等に開廷表を備え付けている場所もある[2]

裁判においては世間の注目を集めた事件の裁判では傍聴希望者が殺到することがある。傍聴希望者が多い裁判では傍聴券交付手続が行われ、指定された場所に集合時間までに行き、傍聴券を入手する必要がある[2]。司法記者クラブなど報道陣向けの傍聴席は一定数確保されているが、席に制限があるため、マスコミは一般の傍聴席からもさらに席を確保しようとアルバイトを雇って、抽選に並ばせる方法を取ることがある。

2002年11月以降、犯罪被害者保護法によって一定の事件については当該被害者は優先的に傍聴席で傍聴できるようになった。

法廷画家はマスコミが確保した席か専用の法廷画家席を利用する[3]
傍聴希望者が多い裁判の例

基本的に、一般人の個人名は伏せるものとする(ただし、本人が書籍などを出版するなどしていた場合や、該当の記事ページで本名が掲載されている場合には表記する)。

傍聴希望者が多い裁判の例裁判被告人公判期日人数席倍率備考出典
オウム真理教事件麻原彰晃東京地裁 初公判1996年4月24日12292人48席256.1倍[4]
覚せい剤取締法違反酒井法子東京地裁 初公判2009年10月26日6615人20席330.8倍女性及び芸能人としては最多人数。[5]
和歌山毒物カレー事件林眞須美和歌山地裁 初公判1999年5月13日5220人45席116.0倍事件前に無名だった被告人の裁判としては最多人数。[6]
オウム真理教事件中川智正東京地裁 初公判1995年10月24日4158人56席74.3倍[7]
ロッキード事件田中角栄東京地裁 判決公判1983年10月12日3904人52席75.1倍懲役5年追徴金5億円求刑に対し、懲役4年追徴金5億円の有罪判決。[8]
光市母子殺害事件 第2次広島高裁 判決公判2008年4月22日3886人26席149.5倍死刑求刑に対し、死刑判決。[9]
覚せい剤取締法違反清原和博東京地裁 初公判2016年5月17日3769人20席188.5倍[10]
オウム真理教事件遠藤誠一東京地裁 初公判1995年11月14日3163人56席56.5倍[11]
オウム真理教事件青山吉伸東京地裁 初公判1995年10月18日3076人56席54.9倍[12]
秋田児童連続殺害事件 秋田地裁 判決公判2008年3月19日2978人27席114.5倍被害児童の母親を犯人として起訴。
死刑求刑に対し、無期懲役判決。[13]
ロス疑惑三浦和義東京地裁 第5回公判1986年3月18日2756人29席95.0倍殴打事件の共犯の法廷証言。[14]
覚せい剤取締法違反ASKA東京地裁 初公判2014年8月28日2646人21席156.0倍[15]
オウム真理教事件土谷正実東京地裁 初公判1995年11月10日2542人56席45.4倍[16]
オウム真理教事件早川紀代秀東京地裁 初公判1995年12月13日2391人54席44.3倍[17]
足立区女性整体師刺殺事件 東京地裁 初公判2009年8月3日2382人58席41.1倍初めて裁判員制度が適用された事件。[18]
新潟少女監禁事件 新潟地裁 初公判2000年5月23日2272人27席84.1倍[19]
押尾学事件押尾学東京地裁 初公判2009年10月23日2232人20席111.6倍女性死亡事案ではなく、自身のMDMA服用事案。[20]
麻薬取締法違反沢尻エリカ東京地裁 初公判2020年1月31日2229人19席117.3倍[21]
陸山会事件小沢一郎東京地裁 初公判2011年10月6日2146人49席43.8倍検察審査会強制起訴制度適用事件。[22]
附属池田小事件宅間守大阪地裁 判決公判2003年8月28日2107人32席65.8倍死刑求刑に対し、死刑判決。[23]
ライブドア事件堀江貴文東京地裁 初公判2006年9月4日2002人61席32.8倍[24]

脚注^ “見学・傍聴案内 。裁判所”. www.courts.go.jp. 2023年8月24日閲覧。
^ a b c “見学・傍聴案内 傍聴の手引 。裁判所”. www.courts.go.jp. 2023年8月24日閲覧。
^ “法廷画家Q&A|榎本よしたかイラストサイト Yoshitaka Works”. 榎本よしたかイラストサイト Yoshitaka Works. 2022年2月4日閲覧。
^ “オウム・麻原初公判 逮捕から344日、厳重下の初出廷 護送車の列、都心騒然”. 読売新聞. (1996年4月24日) 
^ “覚せい剤使用 酒井被告初公判の傍聴希望者歴代2位6615人/東京地裁”. 読売新聞. (2009年10月26日) 
^ “「毒物カレー」全面否認 眞須美被告初公判「ヒ素飲ませていない」/和歌山地裁”. 読売新聞. (1999年5月13日) 
^ “オウム中川被告の初公判、傍聴に4158人 ロ事件上回り過去最高”. 読売新聞. (1995年10月18日) 


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