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この項目では、漢字の構成要素である「偏」について説明しています。人物名のいみなを示す「偏」については「」を、その他の用法については「wikt:偏」をご覧ください。

「偏り」(かたより)について、統計学の意味については「偏り」を、その他の用法については「goo辞書「偏り」」をご覧ください。
.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}この項目には、JIS X 0213:2004 で規定されている文字が含まれています(詳細)。

偏(へん)とは、漢字の構成要素の一つである偏旁のうち主に左側に置かれるものの総称。部首として採用された偏は、全ての部首の中で最も種類が多く、偏を部首とする漢字は、全ての漢字の過半数を占める。常用漢字表においても、偏を部首とする漢字が占める割合は過半数である。

また、成り立ちは形声文字(片方で音、片方で意味を表す漢字)が大半を占め、ほかに会意文字がある。

表記する際は平仮名で書かれる場合と、漢字を使う場合がある。
部首となる偏の種類
常用漢字数50以上
さんずいさんずい。「海」「湖」「沼」など。さんずいへんとも呼ぶが、慣例的にさんずいと呼ぶことが多い。漢字で書くと『三水』であり、三の字に似ていることから名付けられた。形は水の流れを象形化したもの。水に関する地形や水の性質、動態に関する漢字が集められている。大漢和辞典での収載では全部で1700字以上存在し、偏の中では最も字数が多い。また、常用漢字数は112であり、これは常用漢字としてはすべての部首で最も多い。変則「準」。除外「酒」→酉部

常用漢字: 汁 氾 汚 汗 江 池 汎 汽 決 沙 汰 沢 沖 沈 没 沃 泳 沿 河 泣 況 治 沼 注 泥 波 泊 泌 沸 法 泡 油 海 活 洪 浄 津 浅 洗 洞 派 洋 消 浸 浜 浮 浦 浴 流 涙 浪 淫 液 涯 渇 渓 混 済 渋 淑 渉 深 清 淡 添 涼 温 渦 減 湖 港 滋 湿 測 渡 湯 満 湧 湾 滑 漢 源 溝 準 滞 滝 溺 漠 滅 溶 演 漁 漆 漸 漬 滴 漂 漫 漏 潰 潟 潔 潤 潜 潮 澄 激 濁 濃 濯 濫 瀬

主な表外字: 汀 汝 汐 汲 沁 沌 沐 沽 泄 沫 洩 洒 洲 浣 浩 浙 涎 涅 浬 涵 涸 淳 渚 淀 淘 淋 渥 湮 淵 渠 渾 湘 渫 湊 湛 溢 滓 溜 滲 漕 漱 漲 漉 漑 溌 澹 澱 澪 濠 濡 濤 瀉 瀑 濾 瀞 瀕 瀝 灌 瀟 瀾 灘 など

にんべんにんべん。「仁」「休」「個」など。「人」の字から来ており、主に人間や人の動作に関する漢字が集められている。常用漢字数90で、教育漢字がその約半数を占め、教育漢字では上記のさんずいを凌ぎ、最も多い。除外「化」→匕部

常用漢字: 仁 仏 仕 仙 他 代 付 仮 伎 休 仰 件 仲 伝 任 伐 伏 位 何 佐 作 伺 似 住 伸 体 但 低 伯 伴 依 価 佳 供 使 侍 侮 併 例 係 侯 俊 信 侵 促 俗 便 保 侶 俺 倹 個 候 借 修 値 刀B俳 倍 俵 倣 俸 倫 偽 偶 健 側 停 偵 偏 偉 備 傍 僅 傾 傑 債 催 傷 僧 働 像 僕 僚 億 儀 傲 儒 償 優

主な表外漢字: 仇 什 仗 仆 仔 伊 伍 伽 佇 佚 佃 佑 伶 侃 侑 侘 倚 侠 俄 俚 俐 倶 倦 俯 倭 倖 偲 傭 僑 僻 儘 儚 儲 など

てへんてへん。「指」「打」「拝」など。手や手を使う動作に関する漢字を集め、人体を表す偏では最も字数が多い。常用漢字数86。

常用漢字: 打 払 扱 技 抗 抄 折 択 投 把 抜 批 扶 抑 押 拐 拡 拠 拒 拘 招 拙 拓 担 抽 抵 拝 拍 披 抱 抹 拉 括 挟 拷 拶 指 持 拾 拭 挑 挨 挫 振 捜 挿 捉 捗 捕 梶B掘 掲 控 採 捨 授 推 据 接 措 早B探 排 描 捻 握 援 換 揮 提 搭 揚 揺 携 搾 摂 損 搬 摘 撮 撤 撲 操 擁 擬 擦

主な表外字: 托 扮 抉 拌 拇 抛 拗 按 拮 拱 拵 挺 捏 捌 挽 掩 掬 捷 掾B捺 捧 掠 揆 揉 揃 揶 揄 掻 掴 摺 撒 撰 撞 撓 撥 撫 撼 撻 擂 擢 擾 擲 擽 攪 攫 など

ごんべんごんべん。「記」「試」「誘」など。言葉や話しかける動作に関する漢字に使われる。常用漢字数63。

常用漢字: 計 訂 訃 記 訓 託 討 許 訟 設 訪 訳 詠 詐 詞 証 詔 診 訴 評 該 詰 誇 詣 詩 試 詳 誠 詮 話 語 誤 誌 説 読 認 誘 謁 課 諸 請 諾 誕 談 誰 調 論 諧 諮 諦 謀 諭 謡 謹 謙 講 謝 謎 識 譜 議 護 譲

主な表外字:訊 訛 訝 訣 訥 詛 註 詭 詢 詫 誅 誂 誑 誦 誼 諏 諄 誹 諒 諳 謂 諤 諱B謔 諺 諜 諷 謐 謗 謳 謬 譚 讃 讒 など

きへんきへん。「桜」「株」「柱」など。木や植物、木を材質とした道具に関する漢字を集める。常用漢字数61。全ての中では偏の中で「さんずい」に次いで字数が多い。除外「相」→目部

常用漢字: 札 机 朽 朴 材 杉 村 枝 松 枢 析 杯 板 枚 枕 林 枠 柿 枯 柵 柱 柄 栃 柳 桜 格 核 株 桁 校 根 桟 栓 桃 梅 梗 械 椅 棺 棋 極 検 植 棚 椎 棟 棒 楷 楼 概 構 模 様 横 権 槽 標 機 橋 樹 欄

主な表外字: 杖 杣 杜 杭 杵 杷 枇 枷 柑 柩 柘 柊 栂 柏 柾 柚 桓 桂 椛 梳 桐 桔 梱 梓 梢 梯 梃 桶 棍 椒 棲 棹 椋 椀 潤B楔 楕 椿 楠 楓 椰 楢 楊 堰B榊 榛 槙 槍 槌 榧 榜 樫 槻 樟 樋 樺 橘 樽 橙 檜 檎 檄 檀 檻 櫃 櫂 櫛 櫓 欅 など

いとへんいとへん。「組」「織」「縄」など。織物や糸に関する漢字に使われ、派生的な意味を持つ漢字も多い。常用漢字数54。

常用漢字: 紀 級 糾 紅 約 紙 純 納 紛 紡 紋 経 紺 細 終 紹 紳 組 絵 給 結 絞 絶 統 絡 継 絹 続 維 綱 緒 総 綻 綿 網 緑 練 縁 緩 縄 線 締 編 緯 縦 緻 縛 縫 縮 績 繊 織 繕 繰

主な表外字: 紆 紗 紐 紬 絆 絢 絨 絣 綺 綽 綬 綜 綻 綴 緋 綾 縅 緘 縞 緻 縋 縷 縺 繞 繚 繹 繍 纏 など

常用漢字数20以上
りっしんべんりっしんべん。「情」「慌」「憧」など。漢字で『立心偏』と書き、心という文字を図案化。人の心情や気持ちを表す漢字を集める。中でも「恐れ」「憂い」など強い感情を表すものが多い。常用漢字数31だが、教育漢字ではわずか4しかない。心部に属し、同部では「感」「想」などの「こころ」、「慕」などの「したごころ」がある。

常用漢字: 忙 快 怪 性 普B悔 恒 恨 悦 悟 悩 惧 惨 情 惜 悼 慌 惰 愉 慄 慨 慎 慣 憎 慢 憬 憧 憤 憶 懐 憾

主な表外字: 忸 怏 怯 怩 怜 恰 恍 恫 悍 悛 悋 悸 惚 悴 悧 愕 愴 慟 憔 憚 憫 憮 懊 憺 憐 懦 懺 など

にくづきにくづき。「臓」「腸」「肺」など。肉を崩した偏で、肉体に関する漢字を表す。常用漢字数31。字によっては脚の部分に来ることもある(「腎」「膚」など)。肉部に属する。つきへんとは同じ偏の形だが、異なる部首である。月部を除く除外「勝」→力部 、「謄」→言部、「豚」→豕部、「騰」→馬部

常用漢字: 肌 肝 肘 股 肢 肥 肪 胎 胆 肺 胞 胸 脂 胴 脈 脇 脚 脱 脳 腕 腫 腺 腸 腹 腰 膜 膝 膳 臆 膨 臓

主な表外字: 肋 肛 胚 胱 脆 脛 腋 腔 脹 脾 腑 腱 腿 膀 膠 膵 膣 膾 膿 臍 など

かねへんかねへん。「銀」「鉄」「針」など。金属や金物に関する漢字に使われ、字数は非常に多い。常用漢字数31(改定によって《銑・錘》の2字は削除)。中国では金属元素の部首にもなることもある。除外「欽」→欠部

常用漢字: 針 釣 鈍 鉛 鉱 鉄 鉢 鈴 銀 銃 銭 銅 銘 鋭 鋳 錦 錮 香B錯 錠 錬 録 鍛 鍵 鍋 鎌 鎖 鎮 鏡 鐘 鑑

主な表外字: 釘 釧 鉤 鉈 鉋 銑 銛 銚 鉾 鋏 鋲 鋒 鋤 鋸 錫 錆 錐 錘 錚 鍬 鍾 鍼 鍮 錨 鎧 鐸 鑢 鑽 など

こざとへんこざとへん。「限」「陽」「陵」など。部首部分は「阜」という字を崩したものであり、盛り上がった部分(丘)を示す。常用漢字数30。なお、「邑」を崩した(部、都など)は「おおざと」と呼ばれる。

常用漢字: 阪 防 阻 附 限 院 陥 降 除 陣 陛 陰 険 陳 陶 陪 陸 隆 陵 階 隅 随 隊 陽 隔 隙 隠 際 障 隣

主な表外字: 阿 陋 隋 隈 隘 隕 隧 など

つちへんつちへん。「場」「堀」「堤」など。土や土地、土で作られた物事に関する漢字を表す。常用漢字数30。

常用漢字: 地 均 坑 坂 坊 坪 垣 城 埋 域 埼 堆 煤B堀 堪 場 塚 堤 塔 塀 塩 塊 填 境 増 墳 壊 壌 壇

主な表外字: 址 坏 坦 垢 埃 埒 埴 埠 堰 堺 堵 塙 墟 壕 壜 ? など

おんなへんおんなへん。「婦」「姉」「好」など。女性の特性や特徴に関する字を集め、「奴」や「婿」など男性に関する字も含め、血縁、姻戚関係を示す字も見られる。常用漢字数 28。

常用漢字: 奴 好 如 妃 妖 妊 妨 妙 姉 始 姓 妬 妹 姻 娯 娠 姫 娘 婚 媛 婦 婿 媒 嫁 嫌 嫉 嫡 嬢

主な表外字: 奸 妓 姑 姐 姪 娃 姥 娩 婉 娼 媚 嬉 嬌 嬪 など

くちへんくちへん。「呼」「吸」「唱」など。人間、生物などの口の動作に関する字や擬音語が集まっており、字数は非常に多い。常用漢字数 27。除外「鳴」→鳥部

常用漢字: 叱 吸 叫 吐 吟 吹 咽 呼 味 咲 唄 唆 哺 喝 唱 唾 唯 喚 喉 喩 喫 嗅 嘆 嘲 嘱 噴 嚇

主な表外字: 叶 叩 吋 吠 吻 呵 呟 呻 咀 咄 咳 哨 啄 哩 唖 啜 啖 唸 喀 喰 喧 喘 喋 嗚 嘩 嗟 嗄 嗜 嗤 嗾 嘘 嘴 噌 噂 噤 噺 噛 嚥 嚼 囁 囃 嘯 など

のぎへんのぎへん。「稲」「私」「秋」など。禾とは穀物の穂先のことであり、穀物に関する言葉を表す。常用漢字数 21 。除外「和」→口部、「利」→刀部。また、「秘」の旧字体は「しめすへん」(祕)である(今日では「のぎへん」に含むのが普通)。

常用漢字: 私 科 秋 秒 称 租 秩 秘 移 税 程 稚 種 稲 稼 稿 稽 穂 穏 積 穫

主な表外字: 秤 稀 稔 稠 稜 穣 穢 など

それ以外の主な偏
ぎょうにんべん
「徳」「往」「御」など。通路、人が行うべき道に関する字を表す。常用漢字数 19 。なお、「行人偏」の名は、行という字から来ているが、「行」は「ぎょうがまえ」の親字であり、異なる部首(→行部参照)である(但し、『新漢語林』など一部辞書において同グループ化しているものも見られる)

常用漢字: 役 往 径 征 彼 後 待 律 従 徐 徒 得 御 循 復 微 徴 徳 徹

主な表外字: 彷 彿 徊 徘 徨 など

にちへん・ひへん
「晴」「映」「明」など。太陽や天体、気象、暦に関する字を表す。常用漢字数 15 。また、ひへん(火偏)と区別するために、「にちへん」とする辞典も多い。

常用漢字: 旺 明 昧 映 昨 昭 時 暁 晴 晩 暗 暇 暖 曖 曜

主な表外字: 昵 晒 晰 晦 曙 曝 など

いしへん
「研」「磁」「砂」など。石の性質や状態、石を用いた道具に関する字を表す。常用漢字数 13。中国では非金属の固体元素を示す固有の漢字が見られる。

常用漢字: 研 砂 砕 破 砲 硬 硝 硫 磁 碑 確 礁 礎

主な表外字: 砌 砥 砧 硯 碍 碓 碇 碗 碩 磋 磯 礫 など

けものへん
「猿」「猫」「犯」など。犬部に属し、「犬」という字を崩したものであり、獣に関する字を表す。罪人や心理状態などを表す字も見られる。常用漢字数 13。

常用漢字: 犯 狂 狙 狭 狩 独 猫 猛 猟 猶 猿 獄 獲

主な表外字: 狆 狗 狛 狢 狐 狡 狽 狸 狼 猜 猪 猥 猾 獅 獪 獰 など

かいへん
「財」「貯」「賭」など。古くは貝が財貨に用いられたことから、お金に関する漢字が集まっている。常用漢字数 13 。その他、貝の部ではとなる字が多い。頁(おおがい)に対してこがいと呼ぶことがある。除外「則」→刀部、「敗」→攴部

常用漢字: 財 販 貯 貼 賊 賂 賄 賜 賠 賦 賭 購 贈

主な表外字: 貶 賑 賤 贖 など

とりへん(さけのとり / ひよみのとり)
「配」「酵」「醸」など。お酒や発酵に関する字が集まっている。常用漢字数13。なお、「ひよみのとり」とは「日読み」(暦)のための十二支のことで、「鳥」に対しての呼称(鳥偏の字も存在するため)。なお「醜」は鬼が声符であるため、鬼部に含む辞書も見られる。

常用漢字: 酌 酎 配 酔 吹B酬 酪 酵 酷 酸 醒 醜 醸

主な表外字: 酊 酩 醇 醂 醍 醐 醗 など

しめすへん(ねへん)
「神」「祈」「社」など。神や神事に関する漢字に使われる。常用漢字数 11 。「示」の字から来ており、「祠」や「禊」など、JIS 第二水準の字及び地名で頻用される「祇」は旧字体を用いている。除外「視」→見部。なお、新字体のネは崩し字として古くから用いられていた。

常用漢字: 礼 社 祈 祉 祝 神 祖 祥 禍 禅 福

主な表外字: 祀 祇 祐 祠 祓 禄 禊 禎 禰 .mw-parser-output .jis2004font{font-family:"源ノ角ゴシック JP Normal","源ノ角ゴシック JP","Source Han Sans Normal","Source Han Sans","NotoSansJP-DemiLight","Noto Sans CJK JP DemiLight","ヒラギノ角ゴ ProN W3","ヒラギノ角ゴ ProN","Hiragino Kaku Gothic ProN","メイリオ",Meiryo,"新ゴ Pr6N R","A-OTF 新ゴ Pr6N R","小塚ゴシック Pr6N M","IPAexゴシック","Takaoゴシック","XANO明朝U32","XANO明朝","和田研中丸ゴシック2004絵文字","和田研中丸ゴシック2004ARIB","和田研中丸ゴシック2004P4","和田研細丸ゴシック2004絵文字","和田研細丸ゴシック2004ARIB","和田研細丸ゴシック2004P4","和田研細丸ゴシックProN",YOzFont04,"IPA Pゴシック","Yu Gothic UI","Meiryo UI","MS Pゴシック";font-feature-settings:"jp04"1}禱 など

たまへん・おうへん
「球」「珍」「環」など。宝石や貴重な物、あるいは球体に関する意味を表す。常用漢字数 10 。偏となったときに点が省かれるが、たまへんと呼ぶのが一般的で、玉部に属する。除外「斑」→文部

常用漢字: 玩 珍 珠 班 球 現 理 瑠 璃 環

主な表外字: 玖 珂 珊 玲 琉 琢 瑛 瑕 琳 瑚 瑞 瑳 瑣 珈 琲 琥 珀 など

あしへん
「路」「踊」「踏」など。足の動作に関する字を集める。常用漢字数 10 。

常用漢字: 距 跡 践 跳 路 踊 踪 踏 蹴 躍

主な表外字: 趾 跌 跋 跪 跨 蹂 踵 蹄 蹉 蹟 蹲 躇 躁 躊 躓 躙 など

くるまへん
「輪」「輸」「軸」など。車に関する漢字が集まっている。常用漢字数 10。なお、車とは車輪を指し、当時の車は、戦争用の兵器、馬車などで牽引する荷車のことである。除外「斬」→斤部

常用漢字: 軌 軒 転 軟 軽 軸 較 輪 輸 轄

主な表外字: 軋 輔 輌 輻 轍 轢 など

しょくへん
「飲」「飯」「飢」など。食べ物や飢えに関する字を表す字で、常用漢字数 10 。常用漢字外及び新たに常用漢字表に追加された2字は字体が旧字体のままであり、画数も異なる。

常用漢字: 飢 飲 飯 飼 飾 飽 餓 餌 餅 館

主な表外字: 飴 餃 餞 饉 饅 饒 饑 など

ひへん
「焼」「燃」「灯」など。火の性質や状態、火を用いた調理に関する漢字を表す。常用漢字数 9 。なお、「煮」「焦」などのれんが(れっか)も火部に属する。除外「畑」→田部

常用漢字: 灯 炊 炉 焼 煙 煩 燃 燥 爆

主な表外字: 灼 炒 炸 烙 焙 煌 煤 煉 煽 熾 燗 燦 燭 燐 燻 燼 爛 など

こめへん
「精」「粗」「糧」など。米や米を用いた食材、料理に関する漢字を表す。常用漢字数 9 。除外「料」→斗部

常用漢字: 粋 粉 粗 粘 粒 粧 精 糖 糧

主な表外字: 籾 粕 糀 粽 糊 糠 糟 など

ころもへん
「補」「被」「袖」など。着物に関する意味を表す。常用漢字数 9 。「衣」という字を崩しており、衣部に属し、着物関係の国字も多い。新字体の「しめすへん」と紛れやすい。除外「初」→刀部

常用漢字: 袖 被 補 裕 褐 裾 裸 複 襟

主な表外字: 衿 袂 裃 袴 袷 袱 裄 褄 褌 褪 褶 褸 襤など

ゆみへん
「強」「弧」など。弓に関する字を表す。常用漢字数 8 。「弱」は偏に声符が食い込んだ特殊な変則であるが、辞書によってゆみへんに含む。

常用漢字: 引 弥 弦 弧 弱 強 張 弾

主な表外字: 弘 弛 など

めへん
「眼」「眺」「瞳」など。目の状態、動作に関する字を表す。常用漢字数8。

常用漢字: 眠 眼 眺 睡 睦 瞳 瞬 瞭

主な表外字: 眈 眩 眸 睨 睫 睛 瞑 瞠 瞞 瞰 瞼 など

うまへん
「駐」「駄」など。馬の性質や特徴、状態に関する文字と、昔は馬が交通の主役であったことから、交通に関する言葉が多い。常用漢字数8。

常用漢字: 駅 駆 駄 駒 駐 騎 験 騒

主な表外字: 馴 馳 駁 駘 駿 騙 驕 騨 など

ふねへん
「船」「艦」など。船に関する字が集まる。常用漢字数7。

常用漢字: 航 般 船 舶 弦 艇 艦

主な表外字: 舫 舵 舳 艘 艫 など

にすい
「凍」「凝」「凄」など。常用漢字数 6 。漢字で「二水」と書き、氷の割れる様子を象形化したもの。氷、冷気に関する字を表す。古くから「にすい」は「さんずい」の字と紛れやすく、過去から誤用が多く見られ、意が混同されている字も多い。除外「次」→欠部

常用漢字: 冷 冶 准 凄 凍 凝

主な表外字: 冴 冽 凋 凌 凛 など

やまへん
「岬」「峰」など。山に関する字が集まる。常用漢字数6。「峠」など国字がかなり多い。

常用漢字: 岐 岬 峡 峠 峰 崎

主な表外字: 峙 峻 嵯 峨 嶋 嶼 など

かたへん・ほうへん
「旅」「旗」など。部首部分に加え、右上の部分も同じである。これは棚引く旗を象形化した字(エン)を元にしたものであり、旗に関する言葉が集まる。なお、片偏という部首もあるので、紛らわしさを防ぐため、ほうへんとも呼ぶ。除外「放」→攴部

常用漢字: 施 旅 旋 族 旗

主な表外字: 於 旛など

がつへん・かばねへん・いちたへん
「死」「残」など。屍に関する意味を表す。なお、「死」は偏としては特殊な例で、垂のような配置をしている。除外「列」→刀部

常用漢字: 死 残 殊 殉 殖

主な表外字: 殆 殪 殲 など

うしへん
「特」「物」など。ウシに関する意味を表す。

常用漢字: 物 牧 牲 特 犠

主な表外字: 牝 牡 牴 牾 など

はばへん・きんべん
「帳」「帆」など。


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