俺の空
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この項目では、漫画作品について説明しています。同名のパチスロ機(2006年発売)については「俺の空 (パチスロ)」を、その他の用法については「俺の空 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

『俺の空』(おれのそら)は、本宮ひろ志による日本漫画作品。『週刊プレイボーイ』(集英社)にて連載された。
概要

日本最大の財閥、安田グループ[1] の総帥を父親に持つ主人公・安田一平が、「旅に出て1年以内に自らの手で、グループ首脳も認める人生の伴侶を見つけなければならない」という一族の掟により、人生の伴侶を見つける旅に出て大人物になってゆく物語である。

ライバルの武尊はハーレーを乗り回す無頼漢なキャラで、主人公と人気を二分し、東北の令嬢の争奪戦を行った。旅立ち前夜には、一平の高校の担任である、婚約者がいた女教師と肉体関係を持ち、アメリカへも旅立ち、カジノで一勝負した。

安田一平のその後を描いた続編『俺の空・刑事編』と、安田一平の甥である安田三四郎が主人公の『俺の空・三四郎編』(共に『週刊ヤングジャンプ』掲載。特に『刑事編』は同誌創刊時の目玉作として扱われた)も存在する。

平成に入り、セルフリメイクである平成版(『MANGAオールマン』掲載の「Ver.2001」および『ビジネスジャンプ』掲載の「Ver.2003」)も発表された。また、ドラマ(後述)と連動させる形で、警察庁未解決事件捜査班に異動した一平を描く『刑事編』の新シリーズが『ビジネスジャンプ』において2011年15号より連載開始、休刊に伴い後継誌の『グランドジャンプ』に移籍し2012年創刊8号まで連載。

2011年9月よりNTTソルマーレが配信する『定額本宮ひろ志魂』にて毎月順次配信(iPhone/iPod touch/iPad端末及びauandroid端末向け)。
主な登場人物
安田 一平(やすだ いっぺい)
主人公。一族の掟により、自ら人生の伴侶を見つけるべく、全国を旅する。安田グループ総帥の子供だが、現在の正妻との子供ではない。義母からは実の息子同様の深い愛情を持って育てられた。御曹司でありながら、嫌味な所が全く無く、誰からも好かれている。学力は高校の全課程を2年で修め、1年間の放浪後に試験勉強なしで東大法学部に合格するなど非常に優れている。スポーツについても万能で所属した剣道部を全国制覇に導き、家柄も合わせて学友からは文武両道のスーパーマンと評されている。「刑事編」では自らの考える正義を実現すべく、安田グループ次期総帥の地位はそのままに警察学校を経て警視庁・京橋警察署の刑事となり(盗犯係→強行犯係)、巨悪に敢然と立ち向かう。必要とあらば私財を投じて事件に関わる土地・建物を買い(東南アジアルートの麻薬を全て買い占め(その後全て海に投棄)日本への麻薬流入を一時的に食い止めたり、アメリカの超高層ビルの基礎部に埋められたとされる遺体を捜し出すためにビルを買ったことも)、また警察機構の限界を感じると3000人の人員からなる「私設警察」を設立したことも。政界を牛耳る大政治家を巡る捜査の過程で
ヒットマンの襲撃を受け意識不明の重体に陥るが、奇跡的に回復している。文字通り命懸けの捜査の末、政治家を逮捕するに至るが、逮捕時には既に警察を退職していた。「三四郎編」では、安田グループの総帥として活動。異母姉が存在していた事が判明し、その子供で甥の三四郎にグループ総帥の座を譲り、政治家になっている。
御前一十三(みさき ひとみ)
政財界を牛耳る“東北の御老人”の孫娘で、一平の婚約者。彼女を娶ることは東北の御老人の後継者となることを意味するため、政財界の若きエリートたちが彼女をめぐって争うことになった。自分自身に相当の自信を持っており、その姿は一平をも驚嘆させた。出会った後には既に一平に心を傾けており、彼が一時行方不明になった時にはショックで落ち込んだこともあった。再び姿を現した一平を含む7人の求婚者に対して「かけがえのない物」を要求。他者が高額・希少な物を用意する中で一平は全日本剣道選手権の個人戦に出場、これに見事優勝し一十三に「ひとりで勝ち取った、かけがえのない素晴らしいもの」と認められ婚約者となる。その後一平以外の6人の求婚者たちに財産を譲る形で無一文となり、一平と共に歩む決意をする。またこの財産の分配によって何かあれば日本の財界が一平のもとに集結することになった。「刑事編」では亡き祖父を継いだ「御前コングロマリット」会長として経営に務める一方、一平の「専属秘書」として彼のサポートも行う。「三四郎編」では、第1話で一平の妻と紹介されているが、御前姓のままになっている。
武尊 善行(ぶそん よしゆき)
武尊コンツェルンの御曹司であり、一平のライバル。髭面、サングラスでハーレーを乗り回す無頼漢。欲しい物は何でも手に入れないと気がすまない性格(金の力は使わない、むしろ金にあかせて威張る奴を懲らしめるのが大好き)。相手に負けたと分かるとサングラスを取る癖がある。サングラスを取ると素晴らしい美青年である。なお、武尊コンツェルンは地所から温泉が湧き、成功したいわゆる成金である。「刑事編」では東京地方検察庁検察官(検事正)となり、一平を陰で支えるよき理解者となっている。「一平が挙げたホシ(犯人)は必ずブタ箱にぶち込む」というモットーで、些細な罪でも起訴猶予処分とはしない。名前は武論尊(武論尊+本名の岡村善行)から。
安田清十郎(やすだ せいじゅうろう)
一平の父親であり、日本最大の財閥である安田グループ総帥。一平の良き理解者。父親に無理やり玉の井の遊女であったつや子と結婚させられ、一平が生まれた。実は、つや子とは別に芸妓との間にも娘がいて、その子である孫もいた事が「三四郎編」で判明する。
安田清十郎夫人
一平の義母であるが、作中では名前は不明。清十郎が真に愛していた女性で、一平とは血の繋がりは無いが、実の息子同様に深い愛情を持って接しており、自分に子供が産まれると一平に愛情を注げないからと、自ら不妊手術を受け、子供が産めない体にしてしまう。後に一平の実母とは別の女性との間にも子供がいた事を知るが、その事を受け入れ血のつながらない孫である三四郎にも実の孫同様に深い愛情を持って接している。ただし、清十郎に対しては浮気心は許す訳にはいかないと怒っている。
安田統一郎(やすだ とういちろう)
一平の従兄弟。一平の母親が遊女であることなどから父親や妹と陰謀を巡らし、安田グループ次期総帥の座を奪おうとするが失敗する。後に改心し、一平を支援する立場に。
安田 聖子
統一郎の妹。別の男性との間にできた子供を一平の子と偽り結婚を迫る。その方法は一平を酔い潰し意識を無くさせた上で、自身が乱暴されたと訴えるといったもので、やり方が酷すぎると反発した兄と、聖子と子供を渡したくないと子供の父親が名乗り出たことで最終的に失敗する。この行為が惹かれ合っていた一平と文江の関係が破綻することに繋がった。
甲斐 清己(かい きよみ)
広島の甲斐一族の御曹司。大学受験のときに出会った一平に興味を持つ。幼馴染の文江が一平と武尊の対立の間で心身共に傷付き自殺未遂にまで至ったことに激怒し、二人に制裁を加えた。後に文江と結婚する。
野城 金次(のしろ きんじ)
ヤクザの若頭。一平に婚約者を寝取られたことでメンツを潰され、その恥をそそぐため一平に真剣を用いた文字通りの真剣勝負を挑む。勝負自体は、大雨の中、川のそばでの決闘であったため、にらみ合いの際鉄砲水が発生し勝負なしで終わったが、自分はギリキリで避難したのに対し、最後まで避難せず鉄砲水に飲まれた一平に対して自分の負けを認めた。その後、一平を男として認め、一平が助力を頼んだときには快く手を貸している。
サムシン王子
アラブの次期指導者と目される実力者。ヨットで南太平洋を航海中に嵐に巻き込まれ遭難するが、一平に助けられ、その恩と一平を気に入り、義兄弟の契りを交わす。「刑事編」では彼自体は登場しないが、一平が「安田グループは王子と手を組み、日本国内に1年分の原油を備蓄している」と話すシーンがある。
一平が出会った女性
川村(かわむら)先生
一平の高校の担任で、一平の憧れの人でもある。婚約者がいるが、一平が旅立つ日、女性の体を教えてほしいと訪ねて来た一平と一夜を共にする。
稲垣美奈子(いながき みなこ)
一平の幼馴染。男が苦手だったが、一平との再会で変わっていく。後に女性の地位向上のために勉学に勤しむ。
沢松(さわまつ)
社長夫人。ビルから飛び降りようとした男を止めるため、行きずりの一平に抱かれる。
黒崎 亜矢(くろさき あや)
一平が酔った勢いで一夜を共にした女性。やくざの娘。野城の婚約者。
あき
建築現場の炊事場で働く女性。交通事故が原因で
失語症になっている。シンデレラにあこがれる。
村崎 正美(むらさき まさみ)
村崎家の長女。一平の正体に気付かず馬鹿にする。あきをいじめる。
村崎 光子(むらさき みつこ)
村崎家の次女。姉と共にあきをいじめる。
お京(おきょう)
巡業ストリッパー一座の一員。
まり

洋子(ようこ)
北海道で出会った大学生二人組。バージン喪失目的の旅行中。
良子
統一郎の婚約者。一平に賭けテニスで敗れた後、従業員がフランス語しか話さないレストランで食事をして鼻をあかそうとするが、一平はそのレストランを買い取ってオーナーとなる。
沢田 文江(さわだ ふみえ)
行儀見習いとして安田家に来ているが、実は良家の令嬢。かなりおっちょこちょいの性格。一平が最初に選んだ婚約者候補で、彼女も一平のことを想っていたが聖子の策略が原因で結ばれることはなかった。後に幼馴染の清己と結婚する。
白菊
京都で出会った舞妓。恋人がいるが、政治家に大金で身請けを迫られていた。その政治家のやりように嫌悪感を抱いた一平に助けられ、恋人と結ばれた。
ユキ
少年院に特別任務で潜入していた婦人警官。柔道3段・空手2段・剣道3段の腕前で男勝りで男性警官でも束に練っても敵わないほど。たった一人でチンピラ十数人叩きのめした。
たまみ
一平の高校の後輩。テニス部の合宿で再会した。
サチ
高知県で出会ったカツオ漁師。
フローラ
元・カリフォルニアの大牧場主の娘。ギャンブルでだまし取られた父の財産を取り返すため、一平と共にカジノで勝負する。
マーゴ
飛行機で遭難したところを一平が助けた女性。
カジノディーラー三人衆
フィリップ・ダンカン
元凄腕イカサマ師のカジノオーナー。フローラの父をイカサマギャンブルにはめ全財産を毟り取り、その資産を元にカジノホテルを経営。高慢な態度で客受けが悪い。一平とホテルをかけたブラックジャック勝負を繰り広げる。
ティナ
腕利き美人ディーラー。大人の魅力で客を魅了する。
ステファニー
溢れる愛嬌とナイスバディで客の人気は高い。
「刑事編」の登場人物 
一平の仲間たち
田村 政春(たむら まさはる)
京橋署の刑事。32歳の独身。一平の「教育係」として、彼に刑事のイロハを教える。一平を最初は「ボンボンの息子」としか見ていなかったが、正義感に燃える姿に同調していくようになる。2011年からの新シリーズでは一平と共に未解決事件捜査班に異動。
本部 正行(もとべ まさゆき)
京橋署のベテラン刑事。51歳。逮捕した不良の更生の面倒を見るなど、義理人情に篤く一平ら同僚に慕われていた。妻との間に12人の子供がいる。プロ野球・
広島東洋カープの大ファンで、非番の日には球場へ出かけることも。誕生日の夜に変死体で発見される。死因は「脳溢血」とされたが、不審に思った一平はその真相を突き止めようとする。捜査の過程で草加と黒田の接触を目撃し、それを目障りに思った黒田の指示で事故に見せかけて殺害されたというのが真相だった。


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