この項目では、日本テレビ系列で放送されたテレビドラマについて説明しています。当番組1975年版の主題歌であり、小椋佳作詞・作曲の楽曲については「俺たちの旅 (中村雅俊の曲)」をご覧ください。
俺たちの旅
ジャンル連続ドラマ
群集劇
企画岡田晋吉
脚本鎌田敏夫
畑嶺明
桃井章
水木凡
『俺たちの旅』(おれたちのたび)は、ユニオン映画製作で日本テレビ系日曜8時枠にて1975年10月5日から1976年10月10日まで毎週日曜20:00 - 20:54に放送された日本のテレビドラマ。全46話。三流私学・修学院大学の学生カースケ、その同級生オメダと、同郷の先輩で早大OB・グズ六が中心に織りなす友情と青春群像を活写し、生きることの意味、悩み、喜びなどについて問いかける。
放映後、続編となる単発のスペシャルドラマ特番が1985年、1995年、2003年に3作放映されたほか、『新・俺たちの旅 Ver.1999』と題し日本テレビ系「土曜ドラマ」枠で1999年にリメイクされた。
ここでは、記事の関係上、平成になって放映された『新・俺たちの旅 Ver.1999』についても記す。 当初予定されていた放映期間は2クール(半年)だったが、高視聴率を獲得し続けたことから結果的に4クール(1年)に放映期間が延長された。カラー、フィルム作品。 企画の岡田晋吉によると、最初の企画ではこのドラマは音楽と劇が融合したもので、その時々の若者たちの心理描写を従来ナレーションに任せるところを音楽と歌によって表現しようと試みたものと話している[1]。ユニオン映画の担当者も、このような構成になったことについて「若者と音楽が切っても切れない関係にある世相を反映した結果のこと」と話している[1]。 撮影に使われた『たちばな荘』は実在していたアパート(名前もそのまま。ただし、場所は杉並区方南、神田川の上水橋近く)。老朽化のため、2014年夏に取り壊されて、現在、跡地はコインパーキングとなっている[注 1][2]。 撮影は1975年8月から始まった[3]。 脚本を務めた鎌田敏夫の話によると、主演の3人は最初、中村雅俊と村野武範、水谷豊を想定して企画を進め、村野、水谷にも出演を打診していたが、中村が主題歌を歌うと知るとまず水谷が降り[4]、田中健に代わって、読売新聞の1975年8月17日付朝刊の日本テレビ秋の新番組広告には中村、田中と村野の3人で一緒に掲載されている。しかし村野側には前述の「音楽と劇が融合した」等の本作の当初の意図がわかりにくかったようで、台本を読んでからオファーに対して返答するとしていたものの、最終的には辞退。村野のマネージャーは「(村野にとって)今が青春ものを卒業して大人の役者になるのに向けて飛躍する重要な時期。台本を読んだが、村野を活かせるとは考えられなかったのでお断りした」と話している。そして企画の岡田はこれについて「(村野側は)単なる“青春歌謡ドラマ”と受け入れたのではないか」と推論している[1]。 カースケは修学院大学バスケットボール部のキャプテンでエースであったが、就職活動はほとんどせず、アルバイト中心でその日が楽しければよいというタイプであり、彼に好意を抱く部のマネージャー洋子の心配をよそに気楽な毎日を過ごしていた。 一方、親友のオメダは父親不在の生い立ちと彼自身の生真面目な性格からか、堅実なサラリーマンに対して執着を見せるなど、カースケと対照的な存在だった。また、同郷の先輩グズ六は勤めが長続きせず、恋人の紀子や母親の気をもませていた。 一旦は3人とも勤め人になるも、結局、正直すぎた彼らは不条理な社会の慣習や人間関係に縛られることを嫌い、同じ下宿の東大志望の浪人生ワカメと4人で「なんとかする会社」を立ち上げ、自由奔放、独立独歩の生活をする決心をしたのであった。
製作
キャスティングについて
あらすじ
キャスト
レギュラー
津村浩介(カースケ)
演 - 中村雅俊修学院大学バスケットボール部キャプテン。あだ名の由来は、短気で瞬間湯沸器並みにすぐカーッとなるため。故郷は水戸。両親は既に他界。大学卒業後、オメダと同じ不動産会社(東名不動産)に就職するが、社訓や社歌を何度も唱えさせられる事に我慢できず、入社早々に退職。のちに自分で「なんとかする会社」を立ち上げる。
熊沢伸六(グズ六)
演 - 津坂まさあきカースケの小学校時代の先輩(カースケが2年生の時の6年生)。あだ名の由来は、何事にもグズグズして煮え切らない性格から。早稲田大学を卒業し就職するが、どこも長続きせず、兄の口利きで入社した一流企業も嫌な上司を殴ってクビになる始末。世界教育販売に再就職し、セールスマンとなる。なぜか女性によくモテる。
中谷隆夫(オメダ)
演 - 田中健修学院大学バスケットボール部員でカースケの同輩。真面目で心優しい性格。あだ名の由来は「俺は駄目な男だ」とすぐに落ち込むところから“ダメオ”の逆読み。大学卒業後は不動産会社に就職するが、会社の理不尽な営業方針に思い悩んだ末、退職。カースケたちの「なんとかする会社」に合流する。
浜田大造(ワカメ)
演 - 森川正太カースケたちと同じ下宿に住む、東大を目指す浪人生。あだ名の由来は、いつもヨレヨレのワカメのような寝間着を着ていることから。のちに大学進学を諦め、カースケと共に「なんとかする会社」を立ち上げる。故郷は山梨。
山下洋子
演 - 金沢碧修学院大学バスケットボール部のマネージャー。カースケに想いを寄せる。大学卒業後、NBSラジオ[注 2]のアナウンサーになる。
山下茂夫
演 - 瑳川哲朗洋子の父。新聞社に勤務。結婚前に交際していた女性との間に娘がいる(洋子の腹違いの姉)。
山下幸子
演 - 小林千登勢洋子の母。
稲葉みゆき
演 - 秋本圭子カースケの妹。高校生(のちに水戸の短大へ進学)。両親の死後、おばの家に引き取られたため、稲葉姓を名乗っている。
中谷真弓
演 - 岡田奈々オメダの妹。天真爛漫な高校生。カースケに淡い恋心を抱いている。
中谷美保
演 - 八千草薫オメダの母で料亭「なかたに」の女将。過去に長谷との間に2子(オメダと真弓)を儲けるが、婚姻関係にはなく(長谷の妾)、子供たちにも父親の素性を明らかにしていない。
長谷義隆
演 - 岡田英次関東精工の社長で、オメダと真弓の父。
熊沢しの
演 - 南美江グズ六の母。厳格な性格。第2話、第18話に登場。以前は小学校の教員で、カースケの恩師でもある。
熊沢真一郎
演 - 中村伸郎グズ六の父。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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