信長 貴富
別名高橋 直誠
生誕 日本 兵庫県西宮市
(1971-05-16) 1971年5月16日(53歳)
出身地 日本 東京都
ジャンル合唱
職業作曲家・編曲家
公式サイト作曲家・信長貴富
信長 貴富 (のぶなが たかとみ、1971年5月16日 - )は、日本の作曲家・編曲家。東京都出身(出生地は兵庫県西宮市)[1]。 両親はともに広島県出身で、母親が広島市で被爆しており、信長本人は被爆2世。小学校に入る前に東京都へ移り住む。東京都立西高等学校では管弦楽部に入りトロンボーンを吹き、同じパートに後に指揮者になる菅野宏一郎がいた[1]。1994年上智大学文学部教育学科卒業。世田谷区役所職員を経て1997年に作曲家として独立する[1]。作曲は独学であり、ピアノ他音楽の専門教育を受けた経験もない。大学在学時より全日本合唱連盟の主催する「朝日作曲賞」に何度も入選しているほか、2001年、第70回日本音楽コンクール作曲部門(室内楽)にて2位を受賞している。合唱活動を長く続けていたこともあり、作品は合唱曲が大部分であるが歌曲や器楽曲にも積極的に取り組んでおり、ピアノ独奏のための「プレリュード」はピティナ・ピアノコンペティションの課題曲に選ばれている。 親しみやすい小品から、無調的な作品まで幅広い作風を持つ。ポップス的なリズム・和声を多用していることが特徴である。また、ヴォカリーズにおける「B.F.」や「B.O.」といった表記の採用[2]や、いわゆる「三善アクセント」を好んで使う点、詩人のチョイスなど、三善晃や鈴木輝昭から強く影響を受けている。2004年頃から作品が二分化し「難しい曲はとことん難しくて、歌いやすい曲はとことん歌いやすい」[3]とされる。これについては「昔は1曲の中にいろんな要素を入れたいというのがあったのが、その頃から、曲集の中でスタイルを揃えるようなことを意識し始めたのかもしれない。」[3]と信長は語っている。 ポップス作品の合唱編曲も積極的に手がけている。独立直後は「作曲の依頼なんてほとんどなくて、編曲ばかり」[4]「カワイの早川さんに「(公務員を)辞めようと思うんですけど」と相談をしたら、生活を心配してくださったのか、ポップスのアレンジの仕事をやらせてもらうようになったんですね。だから98~99年頃に多いんです。自作曲は年1曲ペースだった時代ですね。」[1]「当時市販されていた合唱のポップス・アレンジは、とりあえずコードとメロディがあればいいんでしょ的な、言っちゃ悪いけどいいかげんなものが多かったんですね。そのことに合唱人として問題意識を持っていて、自分ならこうやるという意欲を持って編曲に取り組んでいました。」[1]という状態で始めた編曲であるが、「あの辺の作品群は素晴らしいですね。ポップス編曲の理想形。それでいて必ず信長色を感じます。」[1]と高い評価を受けている。アレンジャーとしては高橋 直誠のペンネームを用いることもある。
経歴
代表作品
混声合唱
混声合唱曲「モビール」(平成元年度全日本合唱コンクール選択曲公募佳作)
混声合唱曲「もし鳥だったなら」(平成6年度朝日作曲賞)(1994年 - 2001年)
混声合唱曲「春愁三首」(平成7年度朝日作曲賞)
混声合唱とソプラノリコーダーのための「このあいだのかぜに」
混声合唱とピアノのための「新しい歌」(2000年) ISBN 978-4-7609-1269-8
混声合唱とピアノのための「新しい歌」(2台ピアノ版)(2009年)
混声合唱とピアノのための「こいうた」(2000年)
混声合唱とピアノのための「春と修羅」(2002年) ISBN 978-4-2765-4493-2
混声合唱とピアノのための「初心のうた」(2002年、2005年) ISBN 978-4-2765-4492-5
混声合唱組曲「春のために」(2003年)
無伴奏混声合唱のための「カウボーイ・ポップ」(2004年) ISBN 978-4-2765-4495-6
混声合唱組曲「いまぼくに」(2004年)
寺山修司の詩による6つのうた「思い出すために」
混声合唱曲集「旅のかなたに」(2003年 - 2004年)
混声合唱組曲「世界は一冊の本」(2005年)
無伴奏混声合唱のための「Faraway」(2006年) ISBN 978-4-2765-4496-3
混声合唱とピアノのための「くちびるに歌を」