信長の野望・革新
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信長の野望・革新ジャンル歴史シミュレーションゲーム
対応機種Windows 98-XP,Vista[Win][1]
PlayStation 2[PS2]
Wii
開発元コーエー
発売元コーエー
人数1人
メディアCD-ROM[PC]
DVD-ROM[PS2]
Wii用12cm光ディスク[Wii]
発売日2005年6月22日[PC]
2006年2月2日[PS2]
2007年9月14日[PCPK]
2008年3月6日[PS2PK、WiiPK]
2010年4月2日[PC/ ソースネクスト]
2010年7月1日[PS2/ PS2 The BEST]
2010年7月29日[PS2PK/ コーエーテクモ the Best]
2010年11月18日[WiiPK/ コーエーテクモ the Best]
2010年12月3日[PCPK/ ソースネクスト]
対象年齢CERO:A(全年齢対象)
その他.mw-parser-output .citation{word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}1  PKの場合、無印はVer.1.03以降対応
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『信長の野望・革新』(のぶながのやぼう・かくしん)は、2005年6月22日コーエー(現・コーエーテクモゲームス)から発売されたWindows歴史シミュレーションゲーム。「信長の野望シリーズ」の第12作。

2006年2月2日PlayStation 2(以下、PS2)版も発売された。さらに2007年9月14日にはWindows版のパワーアップキット(PK)も発売、2008年3月6日にはPS2とWiiのwithPKもそれぞれ発売された。

Windows版無印(パワーアップキットなし)はWindows Vistaでは2007年8月7日アップデート(Ver.1.03)を適用することにより起動するようになる。PKはVista発売後のリリースのため、初めからVistaに対応している。

またNetJoyシステムという、インターネットを活用した試みがされていることも本作の特徴である。

無印のプロデューサーは『信長の野望・烈風伝』や『三國志IX』までの「三國志シリーズ」を担当した阿野越雄、PKのプロデューサーは『太閤立志伝IV』『三國志X』『三國志11』を担当した北見健
内容
概要

これまでのシリーズ作品と同じく、プレイヤーの操作する大名が日本全国を支配下もしくは同盟関係に収めることが目標である。

思考ルーチンが大幅に改善されており、コンピュータ側は多数の部隊、城、勢力が有機的な連携を取って行動する。前作までとは異なり、コンピュータへの嵌め手や、コンピュータの行動の制限を前提とした一方的な作戦を展開できる場面が極端に少なくなっている。一方で最大兵数が300万人であることや一部のグラフィックなど、戦国時代を必ずしも忠実に描写しているとは言えない部分もある。
前作との違い

前作『天下創世』やそれ以前のシリーズでは戦争と内政・外交は異なる時系列で行われていた。しかし本作では自国、他国の城下が連続しており、全ての城や部隊のコマンドが1枚マップにて行われる。そして、全ての国の内政や外交などのコマンドも戦争もすべて同じリアルタイム時系列のもとに進む。例えば開発中に敵に攻め込まれ、開発担当の武将を急遽呼び寄せて出陣させたり、進軍中にも内政命令を出したりする必要に迫られる場合もある。

同じように、自国の周囲の複数の敵と自国の複数の城や同盟国の城の複数の勢力が同時に交戦しうる。この際も戦場までの距離により部隊の到着に差ができるため、効率の良い移動手順に気を配らなければならない。このようにすべてのコマンドが1つ時系列のもとに1枚のマップで進行するようになった。
思考ルーチン

前作ではコンピュータのチート、例えばコンピュータ担当大名の金銭や兵糧が少ない場合でも、それらの物資をどこかから不自然に調達する点などが不評だった。本作ではコンピュータがこのようなチートをしないことを売りにしている[1]。初級から上級の選択も、コンピュータの戦術が向上することで変化している[2]。一方、コンピュータの勢力が巨大になると、数十部隊を同時に戦争に参加させてくることがあり、初心者のプレイヤーが対応に困る場合もある。

武将には「格付け」というマスクデータがあり(S、A、B、Cの4段階)、過去作品の「野望」パラメータに近い存在になっている。格付けが高いほど好戦的になり、勢力を拡大しやすくなる。また、格付けが低いと、的外れな行動を取りやすくなる(足軽技術が高いのに、他の兵科を編成しようとするなど)。弱小大名である武将の格付けは低く設定されていることが多く、これにより強豪が順当に勢力を拡大しやすいようになっている。
内政

武家町、農村、商人町、職人町、門前町、南蛮町、公家町を建設し、その周囲にそれぞれの町で許可されるユニットを建設する。市場を作ることで金銭を、水田や畑を作ることで兵糧を得る点、鍛冶場や牧場で鉄砲や馬を得る点では変わらない。一方技術革新の為のユニットを建設したり、防衛のための櫓などが新しく加わっている。戦闘により近くで部隊が衝突するとユニットが破壊される。
外交

本作では外交の手段も多彩で、外交手段として自大名の持つ技術を提供することもできる。提供の見返りに金銭を要求したり、同盟先大名の持つ技術と交換し合ったりすることも可能である。また同盟締結時には人質を差し出すことを迫られる場合もある(むろんその逆にこちらから人質を要求することもできる)。人質は同盟期限終了後に解放されるが、技術提供の見返りとしても返還を要求することもできる。

また、門前町を建設すると来訪する僧侶に人質返還や停戦交渉を仲介してもらうこともできる。
イベント・官位

本作では親子や兄弟、主従関係に関連するイベントが多くなった。本作の本能寺の変イベントでは信長が生き残る展開にもできる。『戦国群雄伝』でもやり方によっては本能寺後も生き残ることができたが、それ以来となる。その後は羽柴、柴田、明智、織田の中からどの大名でプレイを続行するか選択することになる。

これまでのシリーズでは征夷大将軍関白の兼任が可能だったが、本作では兼任は不可能である。征夷大将軍になると多くの兵力を率いられるようになる。一方関白になると、政治力と統率力の補正がかかる。太政大臣などの官位は関白にならないと叙任を受けられない。いずれも自称する機会を逃す、あるいは一度断ると二度とはなれず、新たな何かを目指し自分の道で天下統一をすることになる。
技術革新

前作までと大きく異なるのは、足軽、騎馬、弓、鉄砲、兵器、水軍、築城、内政に関してそれぞれ段階的な技術習得のシステムが導入されたことである。技術はそれぞれの分野を発展させる為に城下に専用の町を作らなければならない。その上でそれぞれの能力を持つ武将3人に開発をさせた上で習得する。武将のそのための能力パラメータも、各技術ごとにSからD段階まであり、高い技術を得ようと思うとSの能力を持つ武将を得なければならない。また、同盟関係の大名と技術の交換も可能である。技術によるそれぞれの能力の進展幅が非常に大きく、技術を軽視してはゲームを進めることができない。またパワーアップキットからは、外国勢力に独立した技術を学べる様になり、さらに複雑化した。

技術は各勢力がそれぞれ獲得していくもので、戦争部隊の能力を上げたり内政に役立ったりするなど、全国統一する上で重要な項目である。基本の8系統×10種類、さらに特定大名だけの特別な技術があり、多彩な技術を獲得していくことにより戦略を優位に進めるだけでなく、その勢力の特徴として戦略上の指針にもなる。これによって武田騎馬隊村上水軍が強い、などという武将の能力によらない勢力の強さの再現を可能にした。
パラメータ

武将の能力パラメータは(隠しも含め)「政治」「統率」「武勇」「知略」「義理」「相性」。前作までの特技は「戦法」に引き継がれた。「戦法」は武将が持つ技術で、戦争で敵部隊と戦うたびに発動し、そのたびに熟練度が上がり、上級の戦法を獲得していく。兵科戦法と戦術戦法があり、武将によって得意不得意があり、固有戦法を持つ者もいる。ただ、勢力の技術傾向の犠牲になってしまい、成長が難しい武将もいる。更に『三國志IX』同様戦法の連鎖も起こるので部隊の編成がより複雑になっている。

またこのほかにも「出自」「信仰」があり、登用や外交、さらには忠誠度にも影響する。出自は「武士」「高家」「僧侶」「商人」「海賊」「忍者」「剣豪」「庶民」の8つ、信仰は「なし」「仏教」「一向宗」「基督教」の4つからなる。出自や信仰が同じ武将だと相性の補正がかからないが、組み合わせによっては相性が悪くなる。例えば、高家と庶民の武将の組み合わせや、信仰が仏教・一向宗と基督教、それになしと一向宗の組み合わせなどが悪相性の組み合わせである。信仰がなしの武将は初期設定では織田信長のみである。
戦闘

部隊は前作『天下創世』のような大きなユニットではなく、グラフィック上小さく簡略化されており、戦場となる移動範囲は大幅に小さくなった。攻城戦が戦闘の主体となり、野戦が展開されることは減った。このように戦闘に関しては、前作よりも規模が縮小されている。

城は前作と異なり数部隊程度分の小さなグラフィックとなった。前回のような構造的な概念はなくなり、技術革新で得た防御機能が主体となっている。城下に櫓を建設し、防衛の補助をさせることもできる。

城攻めの手段として力攻めと兵糧攻めが選べるようになった。力攻めでは堅固な城はなかなか落城しない。そんな場合には兵糧攻め(包囲)が有効となる。力攻めだと耐久力が減るのに対し、兵糧攻めだと攻められた拠点の士気が減る。ただし攻める側の闘志は一切上がらない上、兵力も減る。局面に応じてどちらを用いるか使い分ける必要がある。

また築城適正Sの武将が包囲部隊に入っていると、川に近い平城の拠点(支城も含む)なら敵の拠点の士気を一気に減らすことのできる「水攻め」が、山城なら同じく拠点の耐久度を一気に減らす「土竜攻め」と言う計略が使用できることがある。金銭はかかるものの有用で、NetJoyの記録にも残る。

なお前作までは戦争は天候によって大きく左右されていたが、この作品では台風や豪雪による災害以外の影響は全く無くなったため、鉄砲や弓の戦法である「火矢」がいつでも攻撃可能になった。災害の中では「台風」が、前作までに比べて非常に脅威で、技術で凶作や疫病の被害を防ぐことはできても、台風を防ぐ技術は存在しない上に、開発した施設をことごとく破壊される、拠点の耐久力が減少する、被害に遭った国にいる兵士が減少したり、混乱したりすることもあるが、台風が発生した国でも普通に鉄砲での攻撃はできる。


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