信長の野望・覇王伝
[Wikipedia|▼Menu]

信長の野望・覇王伝ジャンル歴史シミュレーション
対応機種PC-9801対応機種一覧

FM TOWNS (FMT)
X68000 (X68)
スーパーファミコン (SFC)
メガドライブ (MD)
メガCD (MCD)
3DO
PlayStation (PS)
EZアプリ
Vアプリ
iアプリ
Windows 7/8.1/10 (Win7)

開発元光栄
発売元光栄
プロデューサーシブサワ・コウ
音楽菅野よう子
シリーズ信長の野望シリーズ
人数1 - 8人(対戦プレイ)
メディア5インチフロッピーディスク
3.5インチフロッピーディスク
発売日 199212041992年12月4日
発売日一覧

FMT
199304011993年4月1日
X68
199304021993年4月2日
SFC
199312091993年12月9日
MD
199402251994年2月25日
MCD
199403251994年3月25日
3DO
199409161994年9月16日
PS
199509151995年9月15日
PS (the Best)
199703281997年3月28日
PS(定番シリーズ)
200112062001年12月6日
EZアプリ
200603022006年3月2日
Vアプリ
200609012006年9月1日
iアプリ
200612012006年12月1日
Win7
INT 201706282017年6月28日


その他型式:KN10341010 (5")
KN10341020 (3.5")
テンプレートを表示

『信長の野望・覇王伝』(のぶながのやぼう・はおうでん)は、1992年12月4日[注釈 1]に日本の光栄から発売された歴史シミュレーションゲーム

同社の『信長の野望シリーズ』第5作目。全国約60ヶ国に存在する大名家の中から1つを選び、全国統一を目指す事を目的としている。基本的なゲームシステムは前作までと同様だが、国取りから城取りに変更された事や対等同盟に加え従属同盟・優位同盟が追加された事などを特徴としている。

開発は光栄が行い、プロデューサーはシブサワ・コウ、音楽は前作『信長の野望・武将風雲録』(1990年)に引き続き菅野よう子が担当している。

PC-9801版が発売された後、さまざまなパソコン機種やスーパーファミコンメガドライブメガCDなどの家庭用ゲーム機にも移植された。シリーズで初めてパワーアップキットが発売された作品であるが、PC-9801版のみでそれ以外の機種では長く発売されなかった(FM TOWNS、メガCD、3DOPlayStationの各版では、通常版にパワーアップキットの一部が取り入れられている)。2006年には携帯電話ゲームとして配信された。Windows対応では、2013年9月20日発売の『「信長の野望」歴代タイトル全集』収録作品として、初めてパワーアップキット版が収録された。

また、PC-9801版としては初めてハードディスクへのインストールに対応したシリーズ作品でもある。

後に続編となるパソコン用ソフト『信長の野望・天翔記』(1994年)が発売された。
ゲーム内容
基本システム

全国約60ヶ国に存在する大名家の中から1つを選び、全国統一を目指す点はそれまでのシリーズと同じだが、それまでの国取りから城取りに変更された。1つの国にはが複数(2城あるいは3城:機種によっては最大で5城)存在し、本城と支城に分けられる。本城では支城に対して評定を開き命令を下すことができる。城単位となった分、大名数も前作『武将風雲録』(1990年)より多くなっている。また東北地方は前作の出羽が北出羽、南出羽、陸奥が陸奥、陸中に分割されたが、本来の陸中に相当する地域は陸奥に組み込まれ、陸前に相当する地域が陸中となっている。陸前は前作同様、本来の磐城岩代に相当する地域のまま。それ以外にも知行制や官位を取り入れるなど、前作までのシステムよりもより史実に近付けるさまざまな試みがなされている。ただし1年を12ヶ月に分け、1月ごとにターンが進む点はこれまでと変更はない。

コンピュータの思考が、ニューラルネットワークに従って行われるのを売りにしていた。
従属大名システム

本作ではそれまでの対等同盟に加え従属同盟・優位同盟が結べるようになり、優位同盟を結んだ大名は従属させた先に援軍の強要ができるようになった(逆に従属同盟を結んだ場合には従属先に援軍を強要されることとなる)。それだけでなく「武力統一」(全国全ての城を支配下に置くことによる統一)によらずとも「同盟統一」(征夷大将軍となって他大名を全て従属させることによる統一)が可能になった[注釈 2]。この従属大名システムは『天翔記』(1994年)から『烈風伝』(1999年)までの3作では消滅するが、『嵐世記』(2001年)以降では復活することになる。ただし『嵐世記』以降では可能な従属統一(他の大名家に従属して、その大名家が前述の「同盟統一」を果たすことによる統一)はできず、コンピュータ担当の従属先大名が条件を満たしてもゲームオーバーと判定されるだけである。

また、従属大名を完全に家臣にすることはできない。普通に攻め落としても、前作同様大名は自害してしまうので、本作では一度大名になった武将は、原則として他大名の家臣にできなくなっている[注釈 3]。自害の台詞は織田信長を含めほとんどが汎用だが、松永久秀のみ専用のものが用意されている。

「介錯を願おう」(通常)

「貴様にこの平蜘蛛を奪われるよりは……」(松永久秀)

パラメータ

武将の能力パラメータは隠しも含めて「政治」「戦闘」「智謀」「采配」「野望」「義理」「相性」である。「智謀」が本作より新しく登場した(『嵐世記』以降は「知略」に変更)。戦争関係のパラメータは本作では「戦闘」と「采配」に分けられた。「戦闘」は戦争時の攻撃時、兵の訓練時に、「采配」は防御時、兵の雇用時に関わってくる。また、兵士のパラメータは従来の「訓練度」に加え、防御に影響する「士気」が新たに登場し、こちらは部隊を率いる武将の「采配」の高さに左右される。なお、過去の作品にあった「兵忠」は「士気」と入れ替わる形で廃止されている。
足軽・雑兵

本作の兵士は従来通りに金銭を支払って登用し、訓練によって強化する事のできる「足軽」と合戦の際に臨時で登用する事のできる「雑兵」が存在する。後者は無償(ただし、足軽と同様に人数分の兵糧は必要)で登用できる反面、訓練度や士気が極端に低く、数合わせの意味合いが強いため、雑兵だけで部隊を編成しても活躍させることはできない。また、前作『武将風雲録』では無制限に兵士の登用が可能であったが、本作では内政パラメータの「貫高」の数値がそのまま、その城で登用できる最大兵数となっているため、より多くの兵士を雇うには開墾で「貫高」を上げなければならない。
朝廷・官位の追加とそれによる変化

本作では朝廷に対しても外交工作を行う事が可能となり、それに伴って官位も初めて本格的に登場し、朝廷に献金を重ねることで叙任を受けられるようになった。叙任されるのは大名だが、複数の官位を持っていれば、論功行賞で最高位以外の官位に家臣を叙任させることもできた。この影響で前作『武将風雲録』まででは官職を通称に使った名(受領名百官名)で登場していた武将が、実名が分かっている武将は実名に変えられ、不明な武将は削除されている。初期の作品では、実名よりも知名度の高い通称が優先されていたが、本作は実名表記への転換点となった。

受領名が実名に改められた例

金上遠江守→金上盛備

鳥屋尾石見守→鳥屋尾満栄


削除された例

奥山常陸介

笠原美作守

松本図書助(『[嵐世記』で実名の松本氏輔として復活)

なお、既に他の武将が持っている官位を朝廷から得る事はできない。(例)足利氏が滅亡していないにもかかわらず、他大名が征夷大将軍の位をさずかることは出来ない。
論功行賞

本作ではシリーズの他作品と異なり、配下の忠誠度が数値では明示されない。その代わりに配下武将に行動させる際に必要となる「気合」の回復度を忠誠度の目安にすることとなる。武将に命令を繰り返すと勲功が溜まり、そのまま放置しておくと忠誠度が下がる。忠誠度が低くなる、すなわち気合の回復度が下がると、内政などコマンド実行をしても大した働きを見せなくなり、時には離反する。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:58 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef