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汲み取り式便所(くみとりしきべんじょ)は、日本で使われてきた落下式便所の一つ。擬音語を使って、「ポットン便所」などとも呼ばれる。
21世紀以降は、公共下水の整備や合併浄化槽の普及と共に水洗トイレに改修され、都市部や中規模以上の町では見かけることがなくなり、地方の農山村地域においても姿を消しつつ有る。
名称からも分かるように、汲み取り式便所は後から貯留された汚物を汲み取る方式なので、広義には簡易水洗式便所も含まれる。非水洗便所という言い方は、汲み取り式だけでなく、バイオトイレのことも示す。目次 汲み取り式便所は、俗に話し言葉などでは、擬音語を使って、「ポットン便所」、「ボットン便所」、「ポットントイレ」、「ボットントイレ」、「ボッタン便所」、「スットン便所」、「ドッポン便所」、「ドボン便所」、「ポッタン便所」、「ポッチャン便所」、「ゴットン便所」、「ゲッダン便所」などと呼ばれる。もしくは、単に「ポットン」、「ボットン」、「ボッタン」、「スットン」、「ドッポン」、「ドボン」、「ポッタン」、「ポッチャン」、「ゴットン」、「ゲッダン」などとも呼ばれる。なお、これらの俗称はすべて落下音の擬音語を使っているため、汲み取り式の落下式便所だけではなく、垂れ流し式やトンネル式の落下式便所も含めることとなる。(詳しくは落下式便所を参照)。 便器内の半分(半穴または丸穴)、若しくは全体に穴が開いてあり(全穴)、その穴を通って排泄物が便槽に貯留される仕組み。汲み取り式に使われる便器は基本的に和式便器であるが、洋式便器も障害者対応便所や老人が同居している住宅など、一部に見られる。また、和式便器に洋式便器を被せた「簡易洋式トイレ」というものもある。 江戸時代ごろまでは、壁式や木製ストール式が存在していた。現在は陶器製朝顔形が多いが、その他に陶器製またはプラスチック製のストール式小便器が存在し、一部の施設ではトラップの有無に関係なく水洗用のストール式小便器を汲み取り式に使用している例も見られる。 大抵、外気に臭いを排出する煙突式の臭突(しゅうとつ)がある。旧式の汲み取り式便所は水で洗浄しないことに衛生上に問題があったが、近年では簡易水洗式が増えたため、水洗便所と余り変わらない清潔さがある。簡易式水洗には臭気を外に出す臭突を必要としない場合もある。臭突にはかつて石綿管が使われていたが、後にほとんどが塩ビ管となっている。臭突の先端には雨水が便槽に入るのを防ぐための傘が付けられるが、風力式もしくは電動式のファンが多く付けられる。後述の無臭トイレにはヒーター式の脱臭装置がついている場合もあるが、後に電動ファンに交換される場合が少なくない。 便器と直下管を接続するための短い継ぎ手管。穴を小さくするので、小児の転落防止に役立つ。 いわゆるスットン管(ボットン管)のこと。水洗便所の排水管よりも太い。コンクリート、陶器など様々な材質の物があるが、近年は塩ビなどプラスチック製のものが多く採用されている。U字型トラップを含む無臭トイレになくてはならない必須部材である。または汲み取り式便所を2階以上の高さに設置する場合に、1階下に埋まっている便槽まで直下管をつなげる役割も果たす。 汚物を貯留しておく槽で、し尿タンク、ババタンクとも呼ばれる。材質はコンクリートや塩化ビニール、FRPが用いられるが、古くは木や陶器が用いられていた。便槽も構造によりいくつか種類が存在する。 便器の真下に便槽を設ける構造で、簡易かつ古くから存在する構造である。仮設便所もこの部類である。深い物も浅い物もあり、浅い方は便器が地面よりも一段高く、地面と同じ平面に便槽があり、そのまま取り出して肥料にできた。しかしこの方式では、菌が残っている新しい糞尿までもが一緒に汲み取られて肥料として利用され感染症の原因となった。
1 俗称
2 構造
2.1 大便器
2.2 小便器
2.3 臭突
2.4 スパッター
2.5 直下管
2.6 便槽(し尿槽)
2.6.1 直下式
2.6.2 内務省式改良便所
2.6.3 厚生省式改良便所
2.6.4 無臭便槽(無臭トイレ)
2.7 殺虫剤
2.8 汲み取りの方法
2.9 汲み取り口
3 問題点
3.1 衛生面
3.2 環境面
3.3 危険性
4 清掃
4.1 直下式・仮設便所
4.2 無臭トイレ
5 日本以外の地域の汲み取り式便所
6 備考
7 関連項目
8 脚注
俗称
構造
大便器
小便器
臭突
スパッター
直下管
便槽(し尿槽)
直下式
内務省式改良便所
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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