体積
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体積
volume
量記号V
次元L3
種類スカラー
SI単位立方メートル (m3)
CGS単位立方センチメートル (cm3)
DKS単位リットル (L)
FPS単位立方フィート (ft3)
プランク単位プランク体積 (VP)
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体積(たいせき、: volume)とは3次元空間において、その空間の領域の大きさを示す物理量)である[1][2]和語では嵩(かさ)という。
定義

上記の通り、三次元の構造(モノなど)の空間的な大きさの程度を示す量が体積であるが、厳密さが求められる数学においては、体積の定義の説明は複雑である。以下にその概略を示す(難解であれば、#体積の算出法へ読み進んでさしつかえない)。

体積は、3次元空間内の部分集合(すなわち三次元の図形)に対して規定することができる。この三次元図形は、定義関数によって指定(空間上の位置や形を決定)することができる。体積とは、この定義関数を3次元座標系の全体にわたって積分して得られる値である[3]。たとえば、ユークリッド空間直交座標系における定義関数f(x,y,z)を使うと、この関数で表現される三次元図形の体積は三重積分を用いて次のように表される。 ∫ − ∞ ∞ ∫ − ∞ ∞ ∫ − ∞ ∞ f ( x , y , z ) d x d y d z {\displaystyle \int _{-\infty }^{\infty }\int _{-\infty }^{\infty }\int _{-\infty }^{\infty }f(x,y,z)dxdydz}

この定義から、0次元の概念であるや、1次元の概念の、2次元のといった次元が3未満の図形の「体積」については、それぞれこの積分の値は0となる。

参考までに、体積のより広い概念として測度がある。
体積の公式

かいつまんでいえば体積とは、各片の長さがa, b, cの直方体に対して、abcを計算したものである。これはもちろん上記の定義に則った結果である。基本的な三次元図形に対しては、上記の定義は簡単な計算式で表現することができる。以下にそれらの体積の計算法(公式)をいくつか示す。なお、式中のπ円周率 (3.14…)である。

図形公式注
立方体s3s は一辺の長さ
直方体lwhl, w, hはそれぞれ奥行き、幅、高さである[4]
円柱πr2hrは上下の円の半径、hは高さである
.mw-parser-output .sfrac{white-space:nowrap}.mw-parser-output .sfrac.tion,.mw-parser-output .sfrac .tion{display:inline-block;vertical-align:-0.5em;font-size:85%;text-align:center}.mw-parser-output .sfrac .num,.mw-parser-output .sfrac .den{display:block;line-height:1em;margin:0 0.1em}.mw-parser-output .sfrac .den{border-top:1px solid}.mw-parser-output .sr-only{border:0;clip:rect(0,0,0,0);height:1px;margin:-1px;overflow:hidden;padding:0;position:absolute;width:1px}4/3πr3rは球の半径である
円錐1/3πr2hrは底面の円の半径、hは高さである
角柱AhAは底面積、hは高さである
平行六面体|A · (B × C)|A, B, C は平行六面体を張る独立な3次元ベクトルである[5]
任意の図形A(h)dhh軸に沿って、関数A(h)で示される断面積をもつ図形である[6]。ここで、hは高さ方向の変数である。

体積の単位

体積は、物理量としては「長さの3乗」の次元を有している。体積を計算する際に、長さの単位で表現される数値を(公式などで)計算するが、その長さの単位の3乗が一般に体積の単位となる。たとえば、mmであればmm3、kmであればkm3である[7]

国際単位系では、体積の単位は立方メートル (m3)を使用する[8]。この単位は漢字で表記して立米(りゅうべい)と呼ばれることもある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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