体上の多元環
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出典検索?: "体上の多元環" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2010年3月)

数学において上の代数あるいは多元環(たげんかん、: algebra)とは、双線型な乗法を備えた線型空間である(ゆえに「線型環」ともいう)。すなわちベクトル空間とその上の乗法と呼ばれる二項演算??つまり二つのベクトルから第三のベクトルを作り出す操作??とからなり、乗法がベクトル空間の構造と(分配律などの)適当な意味で両立するような代数的構造である。したがって、体上の多元環は、加法と乗法および体の元によるスカラー倍とを演算として備えた集合である。

定義における係数の体を可換環に取り換えることにより、体上の多元環の一般化として環上の多元環の概念を得ることもできる。

文献によっては、単に「多元環」(あるいは「代数」)と言えば単位的結合多元環を指すこともあるが[1]、本項ではそのような制約は課さない。
定義と動機付け
簡単な例

任意の複素数は、実数 a, b と虚数単位 i を用いて a + bi の形に一意的に書くことができる。言い換えれば、複素数は実数体上のベクトル (a, b) として表現できる。したがって複素数の全体は二次元の実ベクトル空間をなし、加法とスカラー乗法は a, b, c, d を実数として、(a, b) + (c, d) = (a + c, b + d) および c(a, b) = (ca, cb) で与えられる。ここで、二つのベクトルの積を記号 "⋅" で表すことにすれば、複素数の積は (a, b)⋅(c, d) = (ac ? bd, ad + bc) によって定義される。

以下の主張は複素数の基本性質である。ここで z1, z2, z3 は複素数、α は実数を表すものとする。

複素数の乗法は複素数の加法に対して分配的である: (z1 + z2)z3 = z1z3 + z2z3.

複素数の乗法は実数によるスカラー乗法と可換である: (αz1)z2 = α(z1z2) = z1(αz2).

この例は、次節における体 K として実数全体の成す体 R をとり、ベクトル空間 A として複素数の全体を考えたときに適合する。
定義

K は、A を K 上のベクトル空間で付加的な二項演算 "⋅": A × A → A, (x, y) ? xy を持つものとする(x, y を A の任意の元とするとき、xy をそれらの積と呼ぶ)。このとき、A が K 上の多元環であるとは、A の任意の元 x, y, z と K の任意の元(スカラー)α について、以下の条件

分配律: (x + y) z = xz + yz

右分配律: x(y + z) = xy + xz

スカラー律: (αx)y = α(xy) = x(αy)

を満足するときに言う[2]。このときの二項演算 "⋅" は、ふつう A 上の乗法と言い、これらの三公理はまとめて、乗法の双線型性と呼ばれる。K 上の多元環は、短く K-多元環とも呼び、また K は多元環 A の係数体 (scalar field) または基礎体 (base field, ground field) という。

本項においては、規約として多元環の元の乗法が結合的であることは仮定しないが、文献によっては結合的なものを単に「多元環」と呼んでいる場合があるので注意を要する。

また、(先の複素数の例などのように)ベクトル空間の上の乗法が可換であるときには、左分配性と右分配性とはまったく一致する条件であるが、一般に非可換である場合には(後述する四元数の例のように)両条件は同値ではない。したがって、これらは別々に要請されるべき公理であることに注意を要する。
動機付けとなる例詳細は「四元数」を参照

実数全体 R を一次元ベクトル空間と見ると、乗法と両立するから、自分自身の上の一次元多元環になる。先ほどは複素数の全体が実数体 R 上の二次元ベクトル空間で、さらに R 上の二次元多元環となることを見た。これらはともに、任意の非零ベクトル逆元を持つ。同様にして三次元の実ベクトル空間で、任意の非零元が逆元を持つようなもの(多元体)はあるかと問うのは自然なことであるが、答えは否定的である(ノルム多元体を参照)。

実三次元の(多元体)は存在しないが、1843年にハミルトンにより定義された四元数の全体には乗法だけでなく除法も定義できる。これは今日では実四次元の多元体の例として有名である。任意の四元数を (a, b, c, d) = a + bi + cj + dk のように書くことができる。複素数の場合と異なり、四元数の全体は非可換多元環の例を与える(例えば ij = k だが ji = −k である)。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}する(注:近年は体の定義として加法と乗法について可換であることを課すのが普通となり、四元数のような非可換の乗法を持つ環の場合には除法が定義できても「体(field)」であるとは云わずに「斜体(skew field)」と称して体には含めなくなってきている。)[要出典]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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