この存命人物の記事には検証可能な出典が不足しています。信頼できる情報源の提供に協力をお願いします。存命人物に関する出典の無い、もしくは不完全な情報に基づいた論争の材料、特に潜在的に中傷・誹謗・名誉毀損あるいは有害となるものはすぐに除去する必要があります。
出典検索?: "佐藤友哉"
.mw-parser-output ruby.large{font-size:250%}.mw-parser-output ruby.large>rt,.mw-parser-output ruby.large>rtc{font-size:.3em}.mw-parser-output ruby>rt,.mw-parser-output ruby>rtc{font-feature-settings:"ruby"1}.mw-parser-output ruby.yomigana>rt{font-feature-settings:"ruby"0}佐藤 友哉(さとう ゆうや)
誕生 (1980-12-07) 1980年12月7日(43歳)
北海道
職業小説家
国籍 日本
活動期間2001年7月 -
代表作「鏡家サーガ」シリーズ
『1000の小説とバックベアード』(2006年)
『デンデラ』(2009年)
主な受賞歴メフィスト賞(2001年)
三島由紀夫賞(2007年)
デビュー作『フリッカー式』(2001年)
配偶者島本理生
ウィキポータル 文学
テンプレートを表示
佐藤 友哉(さとう ゆうや、1980年12月7日[1] -)は、日本の小説家。北海道千歳市出身。
ミステリーやホラー、ヤングアダルトの定石から意図的に逸脱したエンターテインメント小説でデビューしたが、近年では純文学をメインに活動している。 中学三年生の頃は『新世紀エヴァンゲリオン』に熱中していた。同時期に聴いたラジオ番組『ファンタジーワールド』内のラジオドラマ『パラサイト・イブ』が気になり、原作本を購入、これまでほとんど小説に触れたことのなかった佐藤は、読み進めるのにかなり難儀したが、なんとか読破した。以降は角川ホラー文庫を読むようになった[2]。 その後、NHK教育番組『土曜ソリトン SIDE-B』で知った京極夏彦の『魍魎の匣』をきっかけに、森博嗣や西澤保彦などの講談社ノベルスを読み始めた[3]。浦賀和宏の『時の鳥籠』を読んで「こんな狂った物語が現在の出版流通に乗るのか。これを本にするなんてすごい賞だ」と驚愕し、メフィスト賞へ応募した[4]。 北海道千歳北陽高等学校卒業後、フリーターを経て、2001年『フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』で、第21回メフィスト賞を受賞。「鏡家サーガ」と銘打って売り出されるも、3作を発表しても重版がかからず、担当編集者の太田克史には「重版童貞」と呼ばれ、結局、売上不振から講談社ノベルスで続編を出せないと宣告された[5]。 2002年7月に文芸・批評誌『新現実』(角川書店)が大塚英志と東浩紀によって創刊され、佐藤は『世界の終わりの終わり』をvol.1?3で連載する。「若い世代の書き手に機会を与える媒体を作ること」を目的として創刊された『新現実』は、講談社ノベルスからの新刊が出せなくなった佐藤に小説を発表する場を与えることになった。 『新現実』での執筆と同時期に、太田克史が主宰・編集した同人誌『タンデムローターの方法論』に参加。2002年11月の第一回文学フリマで販売、好評を博す。佐藤のほか、西尾維新が小説、舞城王太郎が挿絵、笹井一個が表紙イラストを寄稿した。この『タンデムローターの方法論』の執筆陣に、乙一、北山猛邦、滝本竜彦などの若い世代の書き手が加わる形で、2003年9月に文芸誌『ファウスト』(講談社)が創刊される。以後『ファウスト』は佐藤のホームグラウンドとなった。2010年7月に講談社の100%出資子会社として星海社が創立、太田克史が副社長(現在は代表取締役社長)として移籍した後は、星海社FICTIONSでも多数の作品を発表している。 周囲の支援と『ファウスト』創刊前後のムーブメントに乗る形で一般的に認知されるようになる。作品終盤で突如作者本人が登場し「鏡家サーガは、もう出せません」と独白することで話題となった『クリスマス・テロル』が重版されると、デビュー作である『フリッカー式』と2作目の『エナメルを塗った魂の比重』が笹井一個のカヴァーイラストで新装、増刷され、講談社ノベルスから刊行された作品はすべて笹井一個の装画で統一された。 『クリスマス・テロル』刊行後は『新潮』『群像』などの文芸誌から声がかかるようになる。文芸誌で執筆をするにあたり「東京に根城を持って、編集者と密に話をしないと文学は書けない」と判断し、2002年12月に上京。 2005年、『子供たち怒る怒る怒る』が第27回野間文芸新人賞候補となる。 2007年、『1000の小説とバックベアード』が第20回三島由紀夫賞を受賞。当時同賞の史上最年少記録であった(現在は宇佐見りんが最年少)。『灰色のダイエットコカコーラ』で再び野間文芸新人賞候補(第29回)。 2011年、『新潮』(新潮社)2009年1月号に掲載した『デンデラ』が映画化。主演は浅丘ルリ子が務めた。監督の天願大介は『楢山節考』を監督した今村昌平の息子。2011年6月25日から全国で公開された。著作が映像化されたのはこれが初めてであった。 2012年、『佐藤友哉×星海社1000ドル小説の旅』として、書き下ろし著作をGumroadにて、10名限定に1000ドルで先着販売する企画を行った。この際に執筆された『ラストオーダーの再稼働 鏡佐奈はおわらない探偵』は、2017年1月現在においても「鏡家サーガ」の最新「本編」となっている。各購入者ごとに結末が異なるマルチエンディング制がとられている。同時決済によって当初の定員を超える12名の購入が決定したが、佐藤は新たに二編の追加執筆を行った。7月3日から8日にかけて、担当編集者の太田克史と共に全国12人の購入者に直接会い、渡している。 ミステリー、SF、純文学、青春小説、私小説といった多くの要素を内包・縦断する作風が特徴である。 純文学・大衆文学を問わない様々な小説、ロック音楽や漫画・アニメ・ゲームといったサブカルチャーなどさまざまな意匠を戯画・パロディ的に用いる。また、先行作品を参考・下敷きにしてオマージュ的に作品を執筆することが多く、『鏡家サーガ』はJ・D・サリンジャーの『グラース・サーガ』、『1000の小説とバックベアード』は高橋源一郎の『日本文学盛衰史』、『デンデラ』は柳田国男『遠野物語』、深沢七郎『楢山節考』、吉村昭『羆嵐』などへのオマージュとして執筆された。
来歴
作風